【朝礼ネタ】名言・格言シリーズ②─「リーダーシップ」について

[最終更新日]2019/12/26

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朝礼ネタ 偉人の格言シリーズテーマ 「リーダーシップ」

どこの書店においても、ビジネス書の新刊や話題本が平積みになっています。リーダーシップについて論じた書籍も多く見られることから、朝礼スピーチでリーダーシップやそれに類するリーダー論を取り上げる人もいることでしょう。

今回は、リーダーシップについて少し違った角度から取り上げてみたいという人向けに、歴史上の人物が発揮してきたリーダーシップを例に、リーダーのあり方について考えてもらうきっかけとなりそうな朝礼スピーチ例を紹介していきます。



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目次

朝礼のネタ:徳川家康は、どんなタイプのリーダーシップを発揮していた?

「家臣を扱うには禄で縛りつけてはならず、機嫌を取ってもならず、遠ざけてはならず、恐れさせてはならず、油断させてはならないものよ。」                    ― 徳川家康

皆さん、好きな日本の武将と言えば誰ですか? 伊達政宗や真田幸村、上杉謙信など、名武将と呼ばれる人物の名前が聞こえてきそうですね。

今回、私が取り上げるのは、 徳川家康のリーダーシップです。武将としての徳川家康が好きという人に、残念ながら私は今まで出会ったことがないのですが、江戸260年の治世を実現するきっかけを作った人物ですから、そのリーダーシップは注目すべきではないかと思っています。

徳川家康は、よく「狸親父」と言われます。この言葉の裏には、老獪さと表裏一体の思慮や先見性、あるいはリスク管理といった能力への恐れがあるように思います。

家康は意思決定に際して、自分一人で決めて指示を下すトップダウンではなく、家臣の意見を汲み上げていたと言われています。

家臣に発言させる機会を作ったことで、家臣に自分で考えさせ、仕事を任せるスタイルを確立していたと考えられます。

家康は、家臣の扱い方についてこんな名言を残しています。

「家臣を扱うには禄で縛りつけてはならず、
 機嫌を取ってもならず、遠ざけてはならず、
恐れさせてはならず、油断させてはならないものよ。」

機嫌を取るでも冷徹に遠ざけるでもなく、恐れさせるでもなく油断もさせない——。
家臣の立場からすれば、何を考えているのか本心が見えない主君だったかもしれず、なんだか恐ろしい人のようにも思えます。

しかし、家臣の声に耳を傾ける姿勢を持ち続けていたことで、家臣から信頼され、徳川一族の長期安定政権を実現する基盤を作るに至ったのです。

人を信頼して任せる、とは言うは易く行うは難しで、なかなかできることではありません。家康の調整力や部下の意見を尊重する姿勢は、事あるごとに見習っていきたいと感じています。



徳川家康のリーダーシップと格言を紹介する前に知っておきたい、「徳川家康ってどんな人?」

江戸時代の初代征夷大将軍を務めた徳川家康ですが、征夷大将軍となり天下統一を果たしたのは60代に入ってからのことです。

家康の生涯は決して華々しい成功者のそれではなく、長い下積み時代が続いたことで知られています。

今川義元の人質として幼少期を過ごし、のちに織田家と同盟を結び、信長亡き後は秀吉に仕えました。有名な「徳川家康三方ヶ原戦役画像」は、戦で大敗の屈辱を味わった際、憔悴した自身の表情をあえて描かせ、悔しさを忘れぬようにしたという言い伝えのある肖像画です。

このように、 長きにわたり日の目をみない時代が続いても、決してあきらめることなくチャンスを伺い、粘り強く成功への下地を築いた政治力に長けた武将と言えるでしょう。

朝礼のネタ:リーダーとは「希望を配る人」のことだ。

「リーダーとは、『希望を配る人』のことだ」              ― ナポレオン・ボナパルト

先日、仕事帰りに書店へ立ち寄ってみたのですが、リーダーについて説いたビジネス書はとても多いですね。

どうすれば人を動かせるのか、リーダーとして望ましい言動とはどんなものなのか——。 これらの本を何冊も手にとっているうちに、リーダーシップとは何かとても難しいもののように思えてきてしまいました。

シンプルに、リーダーとはどうあるべきなのか?を考えたとき、とてもしっくりきたエピソードがあります。それは、革命期のフランスの軍人であり政治家でもあった、ナポレオンのエピソードです。

あるとき、ナポレオンの兵営の一人が、兵士の士気を高めるために報奨金を出すことを提案します。

しかし、ナポレオンはこれに応じませんでした。人はわずかな金や名誉のために命を投げ出したりしないという信念が、ナポレオンにはあったからです。

報酬や名誉といった、自分自身の外側から与えられる何かではなく、兵士一人一人が自分の内側から湧き出てくる誇りや使命感に突き動かされるとき、勇気を奮い立たせて困難に立ち向かってくれる、というのです。

エジプト遠征の際、ナポレポンは演説で「兵士諸君、四千年の歴史が君たちを見下ろしているぞ!」と言って、兵士たちを鼓舞したと伝えられています。手近な報酬といった見返りの話をされるよりも、ずっと兵士一人一人の心に響き、士気が高まったことでしょう。

ナポレオンは、リーダーのあり方についてこう述べています。

「リーダーとは、『希望を配る人』のことだ」

小手先のテクニックではなく、どうすれば人の心に響く仕事の頼み方や任せ方ができるのか、私もよく考えてみないといけないと思いましたので、自戒を込めてお話しさせていただきました。



ナポレオンの名言・格言を紹介する前に知っておきたい、「ナポレオンってどんな人?」

ナポレオン・ボナパルトは、フランス革命後の混乱を収めて軍事独裁政権を樹立し、フランス帝国の皇帝にも即位した人物です。
最盛期にはイギリス・ロシア・オスマン帝国の領土を除いたヨーロッパの大半を勢力下に置き、軍事においては指揮官として才能を発揮した人物として知られています。

ナポレオンが考案し、実際の戦争において使われてきた三兵戦術(砲兵・騎兵・歩兵)、指揮官の養成といった発想は、近代ヨーロッパにおいて戦争とその軍隊の基礎として理論化されていきました。

また、ナポレオン法典は近代的法典の基礎として位置づけられ、オランダやポルトガル、そして日本の現代の民法にも影響を与え続けています。

現代においても、フランスでは豚にナポレオンと名付けることを禁止するなど、ナポレオンのイメージは国民の間で大切にされ、英雄として慕われ続けています。

朝礼のネタ:朝礼のネタ:勇気は、いかなる状況でもリーダーシップの最も重要な要素である。

「勇気は、いかなる状況でもリーダーシップの最も重要な要素である。」                  ― ウォルト・ディズニー

皆さんは、ディズニーリゾートが好きですか? 私は家族で年1回はディズニーランドかディズニーシーへ行くのですが、ディズニーリゾートの創立者であるウォルト・ディズニー氏のことを最近まで詳しく知りませんでした。

ディズニーランドがアメリカ・カリフォルニア州に誕生したのは、1955年のことです。

現在の価値観で見てもディズニーリゾートは広大なテーマパークですが、半世紀以上前のことですから、いかに壮大な計画だったのかは想像に難くありません。 実際、ウォルト氏の理解者だった実の兄さえも、「夢の王国」建造計画に熱中する弟を案じ、反対したと言います。

そういった反対に心が折れてしまうことなく、ディズニーリゾートを完成させ成功へと導いたウォルト氏は、リーダーシップに関するこんな言葉を残しています。

「勇気は、いかなる状況でもリーダーシップの最も重要な要素である。特に新しい事業を始める場合は、リスクを伴う。始めたら、その勇気を継続することが、大切だ。」

新しいことを始めるとき、あるいは何か人と違ったことをしようとするとき、勇気が必要とよく言われます。

しかし、私がこの名言で最も印象深いと感じたのは、最後の「勇気を継続することが、大切だ」という部分です。

困難な状況や、周囲から反対されたとき、「もしかしたら、自分は今とんでもない間違いをおかしているのかもしれない」という考えが浮かぶことは、誰にでもあるでしょう。

目の前のリスクに腰が引けてしまうことなく、勇気をもって一歩を踏み出した当初の勇気を持ち続け、目指すべきゴールをしっかりと見据えていきたいと、この言葉を知って改めて感じました。



ウォルト・ディズニーの名言・格言を紹介する前に知っておきたい、「そもそもウォルト・ディズニーってどんな人?」

ウォルト・ディズニーは、もともと漫画家・アニメーターとしてキャリアをスタートさせたクリエーターでした。

あるとき、娘たちと遊園地へ出かけたウォルトは、子どもたちが回転木馬に乗って楽しんでいるのを、ただベンチに座って見ているだけの自身の姿に愕然とします。

大人と子どもが一緒に楽しめる場所を作りたい——」。その思いが、ディズニーリゾートを建造へとつながる原体験だったと言われています。

ディズニーランド建造前、ウォルトは「夢の王国」の構想として「いつでも掃除が行き届いていて、おいしいものが食べられる場所」と述べていたと言います。
この思想は現在のディズニーリゾートにも受け継がれており、ウォルトの理想が今も生き続けていることの表れとも言えるのです。

朝礼のネタ:「それは私の責任です」ということが言い切れてこそ、責任者たりうる。

「『それは私の責任です』ということが言い切れてこそ、責任者たりうる。」        ― 松下幸之助

リーダーシップについて考えるとき、必ずと言っていいほど登場するキーワードがあります。それは「責任」です。

掲げた目標に責任を持つ、部下の失敗に責任を持つ、といったような使われ方をすることがありますね。この「責任」という言葉はよく使われていますので、私自身、慣れてしまっていたところがあったように思います。

ところがつい最近、責任という言葉の重みについてハッとさせられた言葉がありましたので紹介したいと思います。

それは、パナソニック創業者の松下幸之助氏の言葉です。

「『それは私の責任です』ということが言い切れてこそ、責任者たりうる。」

単に「言える」ではなくて、「言い切れる」というところがポイントではないかと思います。

「自分以外の誰かや何か別の状況に原因がなくはないのですけれども、一応自分の責任ということになっています」などという逃げや含みを持たせることなく、100%言い切れるということが、責任者としての条件だと仰っているのです。

日々仕事をしている中で、実際は自分の力ではどうしようもないことや、起こるべくして起こったようなトラブルに見舞われることもあるでしょう。

しかし、自分が責任者である以上、どんな状況であっても「それは自分の責任です」と言い切れるだけの覚悟を持ってのぞむことができているかどうか、改めて考えさせられました。

そう考えてみると、私はこれまで「責任」という言葉に慣れすぎていたのかもしれません。松下幸之助氏の言葉に触れたことで、責任というものに対してもっとていねいに、きちんと向き合わなくてはいけないと思うようになった次第です。



松下幸之助の名言・格言を紹介する前に知っておきたい、「松下幸之助ってどんな人?」

松下幸之助が創業したパナソニックは、今でこそグローバル企業として日本を代表する大企業となっていますが、創業時は白熱電灯用差し込みプラグを製造する小さな町工場でした。

この工場がのちの松下電工、さらにはナショナル、パナソニックグループへと発展していくわけですが、そのきっかけとなった商品が「二股ソケット」(写真)でした。

参照:wikipedia

二股ソケットの爆発的ヒットによって事業が軌道に乗り、会社が成長していく契機となったのです。

松下幸之助はこうした発明家としての功績を持つのみならず、「経営の神様」とも言われている人物です。

経営が危機に立たされたときも「楽観よし悲観よし。悲観の中にも道があり、楽観の中にも道がある」と説き、社員を鼓舞し続けました。経営者としての強靱な精神力を物語るエピソードと言えるでしょう。

朝礼スピーチで「リーダーシップに関する名言・格言」をネタにするとき知っておきたいこと

この記事で紹介してきたように、著名な経営者や偉人と呼ばれるような功績を残した人物の名言・格言は、リーダーシップをテーマとしたスピーチと親和性が高く、組み合わせることで印象に残りやすいスピーチにすることも可能です。

一方で、伝わりやすいテーマだからこそ、伝え方に気をつけておかなくてはならないポイントもあります。
朝礼スピーチでリーダーシップに関する名言・格言を取り上げる場合、どういったことに注意しておけばいいのでしょうか。



その名言を発した人についてと、その名言・格言に込められた思いをしっかり調査する!

名言・格言と言われているだけに、スピーチの聞き手の中には「その言葉は聞いたことがある」という人もいることでしょう。

また、取り上げる人物についてすでに予備知識がある人や、長年のファンという人もいるかもしれませんので、あまり迂闊なことは言えません。たとえスピーチに直接取り上げることのない情報であっても、知識として持っておくことは非常に重要です。

名言・格言を取り上げるのであれば、その名言を残した人物の生涯や実績、時代背景に関する基本的な情報は調査しておきましょう。
また、その名言に込められた想い史実といった背景をしっかりと確認し、的外れな取り上げ方にならないよう注意しておくべきです。

偉業を成し遂げた人物の中には、今でこそ偉人として多くの人に尊敬されているものの、存命中はあまり評価されていなかった人や、苦労して成功を手にした人も数多くいます。

よい面だけでなく、苦労話や批判も含めて調査しておくことで、スピーチの内容が「浅い」と思われてしまうのを防ぐことができるでしょう。



「リーダーシップ」の定義・捉え方は、人によって解釈のギャップが大きい。様々なリーダーシップのありかた、考え方を知っておく

リーダーシップという言葉は、解釈や定義に幅があり、人によって捉え方がさまざまです。「リーダーはこうあるべき」と自分ではごく普通に考えていたことが、実は数多くあるリーダー論のごく一部でしかなかった、ということもあり得るのです。 実際、近年ではリーダーに求められる資質は多様化しており、かつてのような「強いリーダー」「カリスマ型リーダー」や、「リーダーは人格者たれ」といった捉え方はやや旧式の理論になりつつあります。 たとえば、現代においては次のようなリーダーシップのあり方があると言われています。

  • パーソナリティベース・リーダーシップ(その人が持つ「強み」を活かす)
  • サーヴァント・リーダーシップ(周囲の人をフォローする)
  • オーセンティック・リーダーシップ(価値観・ビジョン・情熱を訴える)
  • 変革型リーダーシップ(現状を打破し、変革を促す)

もちろん、これらのリーダーシップのあり方を全てスピーチに取り入れる必要はありません。リーダーシップが多様化しており、さまざまな形があり得ることを念頭に置いてスピーチを構築することが大切なのです。



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まとめ)格言とリーダーシップ論を組み合わせて印象に残るスピーチに

偉人が残した名言・格言には、多くの人を惹きつけ長年にわたって語り継がれてきた「重み」があります。

スピーチをどっしりとした厚みのあるものにする意味でも、名言・格言を引き合いに出すことは効果があるはずです。

また、リーダーシップ論と名言・格言は親和性が高いので、スピーチで伝えたいメッセージを印象深いものにすることもできるでしょう。

せっかく朝礼で話すのなら、ありきたりではなく印象に残るスピーチにしたいと思っている人もいるはずです。
名言・格言を上手に取り入れて、印相に残るスピーチになるよう工夫してみましょう。