【朝礼ネタ】格言シリーズ⑮─「ユングの言葉」について

[最終更新日]2023/03/11

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カール・グスタフ・ユング(1875.7.26-1961.6.6)スイスの精神科医・心理学者。深層心理について研究、「ユング心理学」を創始。

参照:Wikipedia

スイスの心理学者「カール・グスタフ・ユング」は、現代にも通ずるユング心理学を生み出したことで有名です。
ユングは心理学者として学問や心理療法の研究を進める一方で、その聡明さから数々の名言・格言も残してきました。

そんなユングの名言・格言は普段の生活にも響くものが多く、朝礼スピーチのネタとして使いやすいという面もあります。

この記事では、ユングの名言・格言に注目し、朝礼スピーチの構成に落とし込んでいきます。
朝礼スピーチのネタを考えるときには、本記事を参考に内容を考えてみてください。

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Index

目次

急いでいる方は気になるネタを押してください。

朝礼のネタ:「他人に苛々することはすべて、私たち自身のよりよい理解につながり得る」

他人に苛々することはすべて、私たち自身のよりよい理解につながり得る。

皆さんは誰かに対して苛々してしまったとき、どんな方法でその感情を解決していますか。
一般的に「苛々」はマイナスの感情とされ、「我慢して抑え込む」という人も多いかもしれません。

しかし、心理学者であるユングの「他人に苛々することはすべて、私たち自身のよりよい理解につながり得る」という言葉を参考にすると、苛々という感情は自分を理解する貴重な機会として捉えることもできます。
本日はユングのこの名言を参考に、他人に苛々したときに意識しておきたいことを紹介したいと思います。

これは私の解釈ですが、ユングは「苛々している瞬間には『なぜその人に苛々しているのか』という根本的な原因を探ることができ、それが自分自身の理解につながる」と言っているのではないでしょうか。
仮に他人の行動や失敗が苛々のきっかけであっても、苛々という感情を発信しているのは自分です。

その心のメカニズムを明らかにすることで、苛々の本当の原因を見つけることができ、対処法も考案することができる。
「苛々するからこの人が嫌いだ」という感情で片付けてしまうのではなく、一歩踏み込んで苛々しなくなる方法を探すことをおすすめしているのだと、私はこの名言から感じました。

私もかつて、仕事ができない同僚に苛々してしまう時期がありました。
そのときユングの言葉を参考に自分の心を考察してみたところ、私はその同僚に強い期待を抱いていて、それに応えてくれないことに苛々しているのだとわかったのです。

それが判明して以来、私は同僚に一方的な期待を押し付けて苛々するのではなく、苦手な部分をカバーしてあげるように立ち回ることにしました。
すると同僚も私の仕事をカバーしてくれるようになり、結果的に仕事全般がスムーズに進行するようになって苛々することも減った、という経験があります。

「苛々」という感情の解消法は多彩です。
周囲に当たり散らしたり、苛々している相手を罵倒することでも、もしかしたらその感情を発散させられるかもしれません。

しかし、そういった方法では根本的な原因を解決できず、再び同じ理由から苛々を繰り返すことになるでしょう。
皆さんも誰かに苛々したときはユングの言葉を思い出し、自分自身の心を理解するチャンスと捉えて自己分析をしてみてください。

朝礼スピーチのコツ)経験に基づく自身のエピソードを入れると、共感を得やすい

経験に基づく自身のエピソードを入れると、共感を得やすい

朝礼スピーチでは、自分の経験を元にしたオリジナルのエピソードを入れることが共感を得るコツです。
どこかで聞いた話や、テンプレート通りの構成では、聴き手は「知っている話だ」と感じて真剣に耳を傾けてくれなくなります。

取り扱うテーマに関係する独自のエピソードがないか考えて、それを軸に話を展開していくことがおすすめです。

自分のエピソードをスピーチに取り入れるときは、意識して聞き手への「問いかけ」を行うこともポイントです。
ただ自分のエピソードを話すだけだと、それは一方的な主張にしかなりません。

「〇〇のときはどうしていますか」「ぜひ〇〇をしてみてください」というアプローチをすることで、聴き手の存在がスピーチに必要であることを明確にできます。
積極的にスピーチを聴く気持ちにさせることができるので、エピソードを使うときには聴き手が置いてけぼりにならないように問いかけを行なってみてください。

朝礼のネタ:「二つの人格が出会う事は、二つの化学物質の接触に似ている。もし何か反応が起これば、両者とも変容する」

二つの人格が出会う事は、二つの化学物質の接触に似ている。もし何か反応が起これば、両者とも変容する。

本日のスピーチでは、「二つの人格が出会う事は、二つの化学物質の接触に似ている。もし何か反応が起これば、両者とも変容する」というユングの名言を紹介したいと思います。

皆さんは、この名言にはどのような意味があると考えるでしょうか。
「人格」や「化学物質」なんて言葉が出てくるためややこしく感じられますが、この言葉は非常に簡潔でわかりやすいことを伝えていると私は感じています。

この言葉をストレートに解釈するのなら、「人との出会いは自分が変わるきっかけになる」になるでしょう。
でも私は、実は「両者」という言葉がこの名言のキーなのではないかと感じています。
ユングはわざわざ言葉の中で、「両者とも変容する」という言い回しをしていますよね。

これは「自分が人との出会いによって変わったと感じるときには、相手も同じように変わっている可能性がある」と伝えたいからなのではないでしょうか。
それはつまり、自分が誰かの変化のきっかけになるという意味でもあります。

自分が誰かの人格を変えられる可能性がある、誰もがそれだけの影響力を持った存在であるということを、ユングは伝えたかったのかもしれません。

自分が誰かの変化のきっかけになれるかもと考えると、なんだか人との出会いが楽しみになってくるかもしれませんね。
これから新しい出会いがあったときには、両者にとっての良い化学反応が起こせるように、相手との関係性を意識してみてはいかがでしょうか。

朝礼スピーチのコツ)出だしはゆっくり、徐々にスピードを上げて話していく

出だしはゆっくり、徐々にスピードを上げて話していく

朝礼スピーチでは、出だしはゆっくりと話し、徐々にスピードを上げていく話し方がおすすめです。
ゆっくりとした話し方には自分を落ち着かせる効果があるため、スピーチ中の緊張をほぐすことができます。
聴き手の反応をじっくりと見ることもできるので、話についてこれているのかを判断しやすくなるのもメリットです。

徐々にスピードを上げていくと、話に熱を入れて盛り上げることができます。
熱のある話し方はスピーチに起伏を作るので、聴き手を引き込むようなパフォーマンスにつなげられます。
平坦なスピーチは聴き手の眠気を誘い、真剣に聴く気持ちを削いでしまうこともあるでしょう。

音楽の「サビ」を歌うような気持ちで、徐々にスピードを上げて話に熱を込めていくこともスピーチのコツになります。

朝礼のネタ:「ある者にぴったりの靴は、他の者にとってはきつい。人生において、全ての人間に適したレシピなどない」

ある者にぴったりの靴は、他の者にとってはきつい。人生において、全ての人間に適したレシピなどない。

皆さんは、心理学者のユングが残した「ある者にぴったりの靴は、他の者にとってはきつい。人生において、全ての人間に適したレシピなどない」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
心理学者のユングが人生について語ったこの言葉からは、実に深い意味が感じられます。

このユングの言葉は、「誰かにとっての『最適』が、必ずしも自分にとっての最適ではない」と伝えていると考えられます。
誰かの模倣ではなく、自分らしいやり方や方法を探すことが重要という意味にも取れるでしょう。

今の時代においては、これはすでに割とポピュラーな考え方になっているかもしれませんね。
皆さんの中にも、その考え方を実践している人がいるのではないでしょうか。
しかし、この考え方は周囲からのアドバイスや指摘を聞き流してしまう原因にもなるのではと、私は思うのです。

これは実体験なのですが、かつて私は「どうせ自分には合わない」「自分のやり方は自分で見つけたい」と考えて、先輩からのアドバイスを無視していたことがあります。
特にその先輩とは年代も趣味も違ったので、どうせ自分に向いているわけないと当時の私は思っていたのです。

でも実際に先輩のアドバイスを試してみると、意外にもそれは自分の仕事のスタイルにピッタリと合って、考え方を変えるきっかけにもなりました。
もし先輩のアドバイスを無視し続けていたら、今の私はないかもしれません。

ユングの言う通り、誰かにぴったりの靴は自分にはきついものかもしれません。
でも最初から履くことすら拒否してしまうと、成長のチャンスを逃すこともあると私は思います。

もし自分に向いていると思えないアドバイスや指摘を受けたときも、とりあえず1度は試してみてください。
「自分には合わなかった」という事実を知るだけでも、今後の成長につながるかもしれませんよ。

朝礼スピーチのコツ)専門用語はなるべく使わない

専門用語はなるべく使わない

朝礼スピーチでは、なるべく専門用語を使わないようにすることもポイントです。
専門用語はその意味を正確に知らない人が多数になるため、スピーチの意図がきちんと伝わらない原因になってしまいます。

言葉の意味がわからないと話を聴くモチベーションが下がるので、専門用語以外の部分も聴いてもらえなくなる可能性があるでしょう。

ユングのような専門家の名言を使う場合、特に多くの専門用語が話に登場しやすいです。
構成を考えている最中にはペルソナ、シャドウ、集合的無意識、コンプレックスなど、関連用語を使いたくなることもあるでしょう。

しかし、そういった専門用語の使用はスピーチをややこしくします。
場合によっては「知識を自慢したいだけなのでは」という疑念を生んでしまうこともあるかもしれません。
なるべく専門用語の使用は控え、どうしても必要な場合には簡単な説明を挟んで聴き手に言葉の意味を伝えてから話を進めるようにしましょう。

朝礼のネタ:「あなたが向き合わなかった問題は、いずれ運命として出会うことになる」

あなたが向き合わなかった問題は、いずれ運命として出会うことになる。

「ユング心理学」で知られるカール・グスタフ・ユングは、「あなたが向き合わなかった問題は、いずれ運命として出会うことになる」という言葉を残しています。
運命という言葉を使ってはいますが、この名言は実に身近なことに触れているいい言葉だなと私は思うのです。

この名言は、「問題を先送りし続けていると、もっとも困る運命的なタイミングで道を阻まれることになる」という注意喚起が根本にあると私は思います。
「運命として」とはつまり、自分にとって人生のターニングポイントになるような重大な局面を意味しているのではないでしょうか。

向き合わなかった問題があるということは、「心配事」を持ち続けることでもあります。
それは自分の心を弱くし、無意識のうちに行動を制限することにもつながってしまうでしょう。

ユングの言葉を信じるのなら、自分が抱えている問題は、早めに向き合って解決することが望ましいです。
身近でわかりやすい例をあげるのなら、虫歯があることはわかっているけれど、歯医者に行くのは嫌だからそのまま放置していても、いずれは必ず治療しなければならない時がやってきます。

仮に取り返しのつかないところまで虫歯を放置してしまったとしたら、「もっと早く治療しておけばよかった」と思うことでしょう。
重大さの違いこそあれ、ユングもきっと同じようなこと、つまり「問題は先送りしないで早く解決したほうが良い」といったことを言いたいのではないかと私は考えています。

このように身近なことで例えてみると、偉人の名言も普段の生活に役立てやすくなるのではないでしょうか。

朝礼スピーチのコツ)大事なキーワードの前には「間」を入れる

大事なキーワードの前には「間」を入れる

スピーチ中に大事なキーワードを話すときには、その前に「間」を入れて言葉を強調することもテクニックのひとつです。
具体的にはキーワードを話す直前に、1〜2秒程度の沈黙を作ります。

「つまり……」「それは……」といった形で聴き手を焦らすことで、「早く聴きたい」と思わせてスピーチへの関心を高めることができるでしょう。

注意したいのが、「間」を入れるタイミングはあくまで重要なキーワードの前だけに絞ることです。
スピーチ中に何度も「間」を入れてしまうと、全体のリズムが狂って内容が聴きづらくなってしまいます。
スピーチのここぞというタイミングで使うことを意識すると、「間」の効果を有効に利用できるでしょう。

朝礼スピーチで「ユング」の名言・格言をネタにするとき知っておきたいこと

朝礼スピーチでユングの名言を使うときには、事前に知っておいてほしいポイントがあります。
構成作りを始める前に、まずは以下の2点をしっかりと確認しておいてください。




その名言・格言に込められた思いや、人物の背景についてしっかり調査する!

調査イメージ

スピーチでは、ただ名言を紹介するだけでなく、その言葉にどんな意味があるのか、その言葉を発した人物がどんな人生を過ごしていたのかを知ることが重要です。
名言が生まれた理由を知った上で話すことで、その言葉の意図や目的を、より聴き手に伝えやすくなります。

スピーチを魅力的にするオリジナリティのある解釈もしやすくなるので、まずは名言のバックボーンをしっかりと捉えるようにしてください。

調査方法は、基本的にインターネットや書籍を使うことが推奨されます。
その人物を取り扱った映画やドラマがある場合には、作品の中身を参考にすることも考えられるでしょう。

調査をする際には、情報の正しさに気を配ってください。
間違った情報を伝えることになると、どれだけ立派なスピーチができても意味がなくなってしまいます。
複数の情報源を参照して、間違いがないことをきちんと確認してから構成の作成に移りましょう。




仕事や実生活での「気づき」に繋がるようなメッセージを

仕事や実生活での「気づき」に繋がるようなメッセージを

ユングの名言をテーマにしたスピーチを行うときは、仕事や実生活で「気づき」を得られるようなメッセージを添えることがポイントです。
気づきとは現状の考え方や行動理念を変えるヒントになる情報のことで、個人の成長や自己発見につながるきっかけと定義できます。

ただ「ユングは〇〇という名言を残しました」と紹介するだけでは、気づきを与えることは難しいです。
ユングの〇〇という名言には、……という意味があると考えられます」というメッセージに変換することで、聴き手はその名言から気づきを発見しやすくなるでしょう。

気づきを意識することは、聴き手のことを考えてスピーチを構成することにもつながります。
スピーチはあくまで聴き手のためのものであり、話し手がただ自分の好きなように話す場ではありません。

「気づきを与えられるかどうか」という点を意識することで、自然と聴き手のことを認識できるようにもなります。
スピーチの目的を明確にするためにも、気づきというポイントを意識したスピーチ作りをしてみてください。




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まとめ)朝礼スピーチにおいてもユングの名言・格言は役立つ!

ユングの名言・格言は、朝礼スピーチのネタとして有効利用できます。

心理学者として活躍してきたユングだからこその思想や概念は、現代の私たちにとっても有益な情報になり得るのでしょう。

この機会にユングにまつわるネタでスピーチを作ってみてはいかがでしょうか。

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