【朝礼ネタ】格言シリーズ⑩─「勝負・勝ち負け」について

[最終更新日]2022/12/15

お役立ち情報
5
朝礼ネタ:格言シリーズ⑩「勝負・勝ち負け」について

朝礼スピーチで使えるネタにはさまざまな種類がありますが、なかでも偉人の「格言」に関する内容には多くの気づきがあります。

歴史に名が残るほどの人物の言葉からは、聴き手の悩みや課題を解決する手がかりを導き出せることもあるのです。

上手に構成を作ることができれば、格言の朝礼スピーチをきっかけにして聴き手に良い変化を与えられるかもしれません。

この記事では「勝負・勝ち負け」にまつわる格言のなかから、スピーチ構成の際のコツを紹介します。
スピーチのネタに困ったときには、こちらを参考に格言ネタを使うことを検討してみてください。

<スポンサーリンク>



Index

目次

急いでいる方は気になるネタを押してください。

朝礼のネタ:「戦の勝利は最後の5分間にある。」

「戦の勝利は最後の5分間にある。」

世界的に有名な偉人のひとりである「ナポレオン・ボナパルト」ですが、皆さんは彼が残した「戦の勝利は最後の5分間にある。」という格言をご存知でしょうか。

これは戦争について語られた言葉ではありますが、その考え方は現代の仕事現場にも活かせると私は考えています。
本日はこのナポレオンの格言を使って、仕事における心構えについて考えてみたいと思います。

まず皆さんに聞いてみたいのですが、「戦の勝利は最後の5分間にある。」という格言には、どんな意味が込められていると思いますか?
(実際に聞いてみるのがおすすめです)

そうですね。たくさんの意見をありがとうございます。

この格言には、「最後まで頑張ることができた人だけが勝負に勝てる」「諦めないで最後まで戦うことが大切」といった意味が込められていると思われます。
しかしこの格言のポイントは、もうひとつ別のところにもあると私は考えています。

ナポレオンはこの格言で、「最後の5分間で何ができるのか」を考えることの重要性を伝えているのではないでしょうか。

たとえば「最後の5分間で書類のミスをチェックする」といった形で、5分間を計画的かつ有効に使うことを考えることができれば、仕事のクオリティをさらに高められます。

逆に最後の5分間を無駄にしてしまっては、仕事の成果を一定以上に高めることは難しいでしょう。

「最後まで頑張るから勝てる」ではなく、「最後の5分間を上手く使えると勝てる」という認識が、ナポレオンにはあったのではないでしょうか。

ナポレオンは毎日3時間しか眠らなかったらしく、時間の使い方にすごくこだわっていたのかもしれませんね。もちろん私の想像ですが。

私はこの考えを試してみるために、「仕事の最後の5分間にできること」を集めてメモするようにしています。
たとえば「成果物の最終確認」「メールチェック」「机の上の整理」「タスクツールの管理」などが、最後の5分間にできる行動になりますかね。

こういったことを実践するようになってから、最後の5分間を有効に使えていると感じています。

皆さんも自分の仕事の最後の5分で何ができるのかを考えて、仕事のクオリティ向上を目指してみてはいかがでしょうか。

ナポレオン・ボナパルトの格言を紹介する前に知っておきたい、「ナポレオン・ボナパルトってどんな人?」

ナポレオン・ボナパルト(1769.8.15-1821.5.5)革命期のフランスの軍人・皇帝・革命家。ナポレオン1世として、フランス第一帝政の皇帝にも即位した。

参照:wikipedia

ナポレオン ・ボナパルトは、18〜19世紀に活躍したフランスの軍人です。
1799年にクーデターを起こしてから5年後の1804年にはフランス皇帝の座につき、その後多くの戦争と社会政治に着手します。

現代のフランスの標語にもなっている「自由・平等・愛」の基盤を作りあげた人物でもあり、まさに偉人のなかの偉人だといえるでしょう。

スピーチではナポレオンの戦争における天才的な戦術について触れ、多くの勝利を得ていることを伝えるのがポイントです。

その上で負けるときには負けていることも話し、敗戦を知っているからこそ「戦の勝利は最後の5分間にある。」という格言を残すことができたとつなげることで、聴き手にナポレオンの人となりを身近に感じてもらうことができるでしょう。

朝礼のネタ:「心のなかの勝負は51対49のことが多い。」

「心の中の勝負は51対49のことが多い。」

突然ですが皆さんは、何かを選択をするときに自分の心について、真剣に考えてみたことはありますか。
国内で臨床心理学の基礎を築いた心理学者でもある河合隼雄氏は、「心のなかの勝負は51対49のことが多い。」という格言を残しています。

これは私たちの心にも当てはまる法則であるため、理解することで普段の考え方を変えていくこともできるでしょう。

本日はこの「心のなかの勝負は51対49のことが多い。」という格言から、自分の心のなかの勝ち負けについて考えてみたいと思います。

河合隼雄氏の格言によれば、たとえば「A」と「B」で悩んで結果的に「A」を選択した場合、私たちの心のなかでは「A」が51%、「B」が49%の比重になっているとのことです。

自分では決断したときに大きな差があるように感じても、実際の心は「A」と「B」に対してそれほどの差がないのです。

決断するとまるで最初から圧倒的に「A」を支持していたかのように感じられますが、実は私たちが思っているほどに一方的な結果にはなっていないと河合隼雄氏は話します。

つまり、悩んで決断した「A」という考えは絶対のものではなく、「B」という考えも私たちのなかに大きく存在しているということになるのです。

この「51対49」の法則を知ることは、私たちの気持ちや考えを柔軟にすることにつながります。
たとえば誰かと「A」と「B」について議論をした結果、相手が主張する「B」が正しいということになった場合、「A」を押していたあなたは敗北を感じると思います。

しかし、自分の中の49%は相手と同じ考えだったと思うことができれば、悔しさや苛立ちを抑えて、相手を認めることができるでしょう。

逆に自分が議論に勝った場合にも、相手を言い負かしたのではなく、相手の中の49%を動かすことができたという謙虚な気持ちでいられます。
それは相手との関係を良好にして、今後も建設的な議論を行うことにつなげられるでしょう。

私たちの心の無意識の部分は、思っているより白黒はっきりしているものではありません。
異なる考えが心の奥底で、ギリギリにせめぎ合っているものなのです。

この機会に自分の出した答えや相手の考えを「絶対」のものだと感じるのではなく、別の可能性があることを意識してみてはいかがでしょうか。
それは柔軟な思考方法を身につけるきっかけになるかもしれません。

河合隼雄の名言・格言を紹介する前に知っておきたい、「そもそも河合隼雄ってどんな人?」

河合隼雄(1928.6.23-2007.7.19)日本の心理学者。専門は分析心理学で、箱庭療法を日本に初めて導入。

参照:wikipedia

河合隼雄氏は、日本の臨床心理学の基礎を築いた心理学者として知られています。
分析心理学を国内で普及させて実践し、「箱庭療法」を日本で初めて行なったことでも有名です。

またユング心理学研究の国内第一人者でもあり、1965年には日本人で初めて「カール・グスタフ・ユング研究所」で分析家の資格を取得しました。

朝礼スピーチで河合隼雄氏の格言を使うときには、心理学者として数々の実績があることを紹介することで、格言により重みを加えることができます。

冒頭で簡単に触れるだけでも良いので、河合隼雄氏がどんな偉業を成し遂げた人なのかを話してみるといいでしょう。

朝礼のネタ:「最初の計画が失敗したら、次の計画で勝負したらいい。」

「最初の計画が失敗したら、次の計画で勝負したらいい」

皆さんは、「ナポレオン・ヒル」という人物の名前を聞いたことはあるでしょうか。
『思考は現実化する』などのベストセラー著作で知られるナポレオン・ヒルは、「最初の計画が失敗したら、次の計画で勝負したらいい。」という格言を残しました。

一見単純なアドバイスのように聞こえますが、考察してみるとそこには深い意味があるように私は思うのです。

本日はナポレオン・ヒルの「最初の計画が失敗したら、次の計画で勝負したらいい。」という格言の意味を、皆さんと一緒に深堀りしてみたいと思います。

「最初の計画が失敗したら、次の計画で勝負したらいい。」というこちらの格言を単純に読み取るのなら、おそらく「失敗しても諦めないことが大切」という意味になるでしょう。
しかし、この格言には「勝負」という言葉が使われています。

そのため、おそらくは最初の計画が通用しなかった「何か」と「次の計画」でもまた勝負し、今度は勝てるように最善を尽くすという意味が込められていると考えられます。

つまり、最初の計画と次の計画は、「同じ目標や目的に対して立てられるべき」だとナポレオン・ヒルは言っているのです。

具体的には「Aを改善する計画が失敗したから、次はBを改善する計画を立てるという」という考え方ではなく、同じ目標や目的に向かって何度も計画を立て、その度に新しいことに挑戦することに意味があるとしているのです。

次々に目標や目的を変えてしまっては、最初の計画で学んだノウハウなどは全て無意味になり、また最初から始めなければなりません。

私もそうですが、仕事の計画が上手くいかなかったときには、再び失敗することを恐れて、つい全く別の計画に逃げたくなってしまうと思います。

しかし、発明王のエジソンも「失敗をすればするほど、我々は成功に近づいている」と言っているように、失敗は成功へのプロセスになります。

失敗しても諦めないことを意識すると同時に、ナポレオン・ヒルの格言を参考に計画の目標や目的がブレてしまわないように気をつけていきましょう。

ナポレオン・ヒルの名言・格言を紹介する前に知っておきたい、「ナポレオン・ヒルってどんな人?」

ナポレオン・ヒル(1883.10.26-1970.11.8)アメリカ合衆国の著作家。成功哲学提唱の第一人者で、『思考は現実化する』の著者。

参照:wikipedia

ナポレオン・ヒルとは、19世紀から20世紀に名を広めたアメリカの作家・哲学者です。
世界で1億冊以上を売り上げた『思考は現実化する』が有名で、今で言う自己啓発本の原点的な存在として現代でも多くの人に読まれています。

ナポレオン・ヒルは、大富豪アンドリュー・カーネギーにインタビューをした際に、「無償で20年かけて500名以上の人たちをインタビューして内容をまとめられるか」と問われます。

その要求に29秒で「YES」と答えたナポレオン・ヒルは、カーネギーに認められてその後に「ナポレオン・ヒル・プログラム」を作成し、今でも使われる成功哲学を体系化させました。
このエピソードはナポレオン・ヒルの「29秒の決断」と呼ばれ、彼の偉大さを示すことになっています。

朝礼スピーチでナポレオン・ヒルの名前を聞いたことがない、本も読んだことがないという人が多い場合には、このようなエピソードを用いて本人のバックボーンを解説するのがおすすめです。

朝礼のネタ:「配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどうゆう意味であれ。」

「配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどういう意味であれ。」

最近は書籍などでも取り上げられることがありますが、皆さんはスヌーピーが多くの名言を残していることをご存知ですか。

私はスヌーピーが大好きで、漫画本の『ピーナッツ』もよく読むのですが、なかなか心打たれる名言があって驚きますよ。

今回はそんなスヌーピーの名言の中から、私のお気に入りでもある「配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどうゆう意味であれ」という言葉を紹介します。

この名言で取り上げられている「配られたカード」とは、要するに個人の適性のことでしょう。
「足がはやい人」もいれば「暗記が得意な人」もいるように、私たちはそれぞれ何らかの適性を持って生きています。

つまりこの名言は、適性の差を嘆くのではなく、それを使って勝負しようという意味があるのでしょう。
今を肯定して応援するような言葉になっているので、スヌーピーの中でも人気な名言になっています。

そしてこの名言にはさらに「自分の配られたカードを見つめ直せ」というスヌーピーからのメッセージもあるのだと私は感じています。

自分がどんなカードを配られているのか、そしてそれをどう使うべきなのかを知らない人は意外と多いのではないでしょうか。
自分がどんなカードを持っているのかがわからなければ、勝負に勝つことはできません。

逆に自分のカードをしっかりと把握できていれば、それを有効に活用して高いレベルでの勝負をしていくことができるのです。

スヌーピーのこの名言は、カードの把握や使い方を考えて、現状を改善することを促しているのではないでしょうか。

私もこの名言をきっかけにして、自分にどんなカードが配られているのかを考えてみたことがあります。
自分の適性を客観視することができたので、今のように得意な仕事で活躍することができていますね。

この名言は、スヌーピー本人のシニカルな雰囲気もあって、少し諦めのニュアンスが見られるかもしれません。

しかし、自分に配られたカードを熟知していれば、自分らしい活躍をすることができるという、前向きなメッセージが本質になっているのではないでしょうか。

皆さんもこの機会にぜひ、自分に配られたカードを確認して、それを使ってどう勝負していくのかを考えてみてください。

朝礼スピーチで「勝負・勝ち負けに関する名言・格言」をネタにするとき知っておきたいこと

朝礼スピーチで「勝負・勝ち負け」に関する名言や格言を話すときには、以下のポイントを事前に確認しておくのがおすすめです。

名言や格言にはそれ自体にパワーがありますが、構成や話し方によってはきちんとその魅力が伝わらないこともあります。

偉人たちの名言や格言をスピーチできちんと取り扱えるように、以下を参考に注意すべきポイントをチェックしておきましょう。




その名言・格言に込められた思いや、人物の背景についてしっかり調査する!

朝礼スピーチで名言や格言をネタにする際には、そこに込められている思いや発言した人物の背景をしっかりと調査しましょう。

ただ言葉だけを切り取って伝えても、そこにある意味や発言者の魅力がわかっていなければ、スピーチに適した内容に仕上げることはできません。
できる限りその名言や格言を調査して、自分の中にきちんと落とし込むようにしましょう。

調査方法としては、ネット、書籍、解説動画、映画などさまざまな媒体が考えられます。
名言・格言を発した人物をより深く知れる資料を探して、スピーチ前に学習しておくといいでしょう。

その際にはきちんと情報が信頼できるものであることを確かめる意味でも、複数の媒体から情報収集を行うのがおすすめです。




「相手に語りかけるような」口調・抑揚でメッセージはより伝わりやすくなる

朝礼スピーチで名言や格言を話すときには、相手に語るかけるような口調や抑揚をイメージすることがポイントです。
ずっと平坦な話し方のままでは、聴き手はそのスピーチにおける重要な部分を聞き逃しやすくなります。

何よりも退屈して真剣にスピーチを聞く気持ちが削がれることになるので、スピーチ中は聴き手を意識した相手に語りかけるような方法を実践することがおすすめです。

スピーチに慣れていないときには、聴き手の中にターゲットを決めて、その人たちにだけ語りかけるようなスピーチを試してみましょう。

スピーチに対してうなずきや視線を返してくれるような聴き手に向かって話すことで、自然と語りかけるような口調や抑揚を実践しやすくなります。

特定の相手に語りかける形でスタートし、少しずつその対象を聴き手全体に広げていくようなイメージでスピーチをしてみてください。




合わせて読みたい

まとめ)勝負・勝ち負けの格言で一歩先のステージへ

勝負・勝ち負けに関する格言のスピーチは、聞いた人の意識を変えて「気づき」を与えるきっかけになります。

その気づきは人として一歩先のステージへ進むことにつながるので、スピーチを有益な結果に結びつけることができるでしょう。

朝礼スピーチから聴き手に変化を与えたい、仕事におけるステージの向上を促したいというときには、こちらを参考に勝負・勝ち負けに関する格言の構成を考えてみてください。

<スポンサーリンク>