ビットコインって、結局何なの? 初心者向け、最低限押さえておきたい「仮想通貨」知識!
[最終更新日]2019/07/09
昨今ニュースなどでも取り上げられることが多い「ビットコイン」ですが、意外に身近に持っている人がいたり、使っている場面に遭遇する機会は少ないものです。
投資方法としても注目を集めていますが、名前を知っているだけで内容がよくわからないという人も多いことでしょう。
そこで今回は、ビットコインとは何か、どのようなところで実際に使われているのか、その仕組みやこれから始めるにあたって注意したいことについて、お話しします。
Index
目次
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そもそも、仮想通過ビットコインってどんなもの?
仮想通貨とは
ビットコインについて理解するために、まず「仮想通貨」のことを説明しましょう。
「通貨」と聞くと現金をイメージする人が多いと思いますが、実際にはそれだけではありません。 通貨の代わりに使うことができる「代替通貨」があります。
代替通貨には楽天Edyやnanacoなどの電子マネーや、ポイントを貯めることで商品や現金と交換できるマイレージ、Tポイントも含まれます。
仮想通貨と聞くとビットコインを連想する人が多いのですが、実は代替通貨も仮想通貨に含まれます。
ビットコインは仮想通貨のなかでも、「暗号通貨」に分類されます。 暗号通貨とは、暗号の技術を用いることで偽造や改ざんを防止し、取り引きの安全性を確保したり、新たな発行を統制している仮想通貨のことです。
ビットコイン以外にも、イーサリアムやリップル、ライトコイン、ネムなどの「アルトコイン」があり、デジタル通貨と呼ばれることもあります。
では、代替通貨とデジタル通貨の違いは何なのでしょうか。 それは、電子マネーは円やドルといった通貨の代替え手段でしかありませんが、デジタル通貨の単位は一つしかないことです。
ちなみに、ビットコインの単位は「BTC」となっています。 そのため、利用の際にカードが不要だったり、単位が同一なので国境なく取り引きができ、価格は固定されないという違いがあります。
ビットコインとは
ビットコインとは、2009年にスタートしたインターネット上にだけ存在する仮想通貨の一種です。
仮想通貨のなかで最も知名度が高く、すべての仮想通貨の基軸通貨にもなっています。 そのため、ほかのデジタル通貨と交換が必要になると、たいていはビットコインを介すことになります。
通貨の場合は国が発行・管理していますが、ビットコインにはそうした管理者が存在しません。 世界中の利用者がリアルタイムにチェックし合うことで、ビットコインを管理しています。
とはいえ、ビットコインの取引データが利用者全員に送られますが、誰と誰が取り引きしたかという個別情報は知らされません。 すべての取引データをビットコインの利用者が共有することで、偽造や改ざんができないようになっているのです。
また、ビットコインは円やドルといった法定通貨と同じように、現金の機能を持ちます。 そのため、ビットコインで商品を購入したり、サービスを受けることも可能です。
近年は資産として貯めたり、投資に利用する人も増えています。
現代社会で、ビットコインはどういうシーンで活用されているの?
投資目的でビットコインを始める人が多いのですが、実際に使うこともできます。
通貨や電子マネーを使うより、ビットコインを使う方がメリットが大きいケースもあるのです。
例えば海外に送金したい場合、追加だと両替手数料が発生しますが、ビットコインにはありません。 その分、手数料が安く済みます。
また、送金を完了してから受け取りまでにタイムラグがあることもなく、ネット環境が整っていれば24時間どこでも受け取れます。
また、店頭でもビットコインを使うことは可能です。
そこで現代ではビットコインがどんなシーンで活用されているのか、具体例をあげて紹介したいと思います。
店頭で使えるケースはまだまだ希少。多くは投資目的。
ビットコインが使える店は増えているものの、利用者の多くは投資を目的に購入しています。 購入したビットコインをその値段より高く売却することで、差額を利益として得るという方法です。
このほかにも、ビットコインを安く売っている取引所で購入し、それより高い取引所で売却して差額を得る「アービトラージ」や、投資資金より多き資金で仮想通貨取引を行う「レバレッジ取引」を、投資として行っている人も多いです。
ですが、投資以外にもビットコインを活用できる場が広がっています。
たとえば「coincheckでんき」というサービスを利用すると、電気料金をビットコインで支払えるだけでなく、電気料金の支払金額に応じて貯めることも可能です。
また、ビットコインで支払いができる店舗も増え続けています。
ビックカメラでは、早くからビットコインでの支払いに対応しています。 CoinMapというサイトにアクセスすると、日本だけでなく世界中でビットコインが使える店舗を探すことが可能です。
さらに、ビットコインを円に換算したうえで、Visaプリペイドカードにチャージすることもできます。 Visa加盟店で使用できるので、支払いできる店舗が格段に増えます。
ビットコインは、これから先の未来、どんな風に活用されていくの?
仮想通貨であるビットコインは、通貨と同様に個人間、企業間に関わらず、商品やサービスの対価として支払う手段の一つです。
通貨のように両替手数料が発生することもなく、インターネット経由で24時間取引できることから、coincheckを利用して売買や決済を行う企業も増えています。
すでにDMM.comがビットコイン決済を導入していますが、楽天やGoogle、Amazonも導入するといわれているほか、NTTドコモやリクルートも先行投資を行っているといいます。
また、日本や欧米は各国の中央銀行の談合により通貨切り下げを続けてきており、経済崩壊の危機が高まっています。
現在は株式や債券、不動産などの市場を投資資金が膨らませていますが、バブル崩壊の予兆が見え始めていることもあり、それをビットコイン市場に移そうという動きがみられるようです。
世界的にみてもインターネット普及率が高まった今、投資はもちろん、売買や決済の方法としてビットコインが活用される場は、ますます広がることが予想されます。 とはいえ、市場の普遍性といった面では課題も多く、今後の動きに注目したいところです。
ビットコインの主な仕組みは、「ブロックチェーン」と「マイニング」!
特に投資に興味がある人にとって、ビットコインは魅力的なものでしょう。 しかし、ビットコインが仮想通貨であるがゆえに、本当に信頼できるのか、安全に運用されているのか、不安に思うこともあるはずです。
そこで、ビットコインの仕組みについて、わかりやすく説明したいと思います。
ビットコインの仕組みを理解するためには、「ブロックチェーン」と「マイニング」を知っておくことが必要です。
まずは「ブロックチェーン」と「マイニング」についてお話しし、ビットコインの仕組みを紐解いていきましょう。
皆で分散して管理する──それが「ブロックチェーン」
ビットコインには、「ブロックチェーン」という技術が用いられています。 ブロックチェーンとは、トランザクションと呼ばれる取引データを、利用者全員に分散してみんなで管理し合う技術のことで、分散型台帳ともいわれます。
ビットコインには、オリジナルのブロックチェーンが使われています。
ブロックチェーンは、「P2Pネットワーク」と「公開鍵暗号方式」「PoW(コンセンサスアルゴリズム)」の3つの技術が用いられています。
P2Pネットワークとは、すべての利用者が使用する端末が対等に結びつき、データを保持するネットワークのことです。 P2Pネットワークにより、データを保持する管理主体がなくなり、すべての端末がデータを保持していることから、故障やトラブルによってシステム全体が停止する「単一障害点」がなくなるというメリットがあります。
それによりゼロダウンタイムが実現します。
次に公開鍵暗号方式ですが、これは取引をする当事者間でしかデータを送受信できないよう、暗号化する技術をいいます。
ビットコインの取引データはすべてブロックチェーンに記載されますが、「公開鍵」と「秘密鍵」を用いることで、個別の取引情報は当事者間にしかわかならい仕組みを実現しているのです。
PoW(コンセンサスアルゴリズム)は、取引データの改ざんや二重支払い防止の役割を担っています。
ブロックチェーンの各ブロックには、直線のデータを暗号化したハッシュ値が含まれています。 このハッシュ値には、「取引データ」「直前のブロックのハッシュ値」「ブロックの生成に不可欠な数値であるナンス」が含まれています。
ナンスとは、取引データ並びに直前のブロックのハッシュ値を暗号化したデータを、一定の数値以下に変化させた値です。 このナンスを見つけなければ、新たなブロックを格納することができません。
また、ナンスが見つかっても、その正当性をほかの利用者が承認して初めて、ブロックチェーンに追加できる仕組みになっています。
PoW(コンセンサスアルゴリズム)は、ブロックのハッシュ値と対となるナンスを見つける働きを担ってるということです。 PoW(コンセンサスアルゴリズム)の詳細については、次章で説明します。
ビットコインの「マイニング」の役割と仕組み
PoW(コンセンサスアルゴリズム)は、新しいブロックを作成するために不可欠なナンスを見つけるため、「マイニング」を行います。
マイニングとは、誰よりも早く仮想通貨の取引台帳を作成する作業のことです。 実際には、計算能力をもつCPUである有志のノードが計算を行います。 この有志のノードを「マイナー」と呼びます。
真っ先にマイニングを行ったマイナーは、ネットワークに報告します。 そして、導き出したナンスが正当と判断されると、マイニングが成功したことになります。
このナンスを最初に見つけたマイナーに対し、BTCはマイニングの成功報酬を支払います。 そのマイニング報酬は、2018年1月時点で日本円にして2,250万円となっており、ブロックチェーンを改ざんするよりも、マイニング作業に参加する方が経済合理性が高いと考えられています。
さらにPoW(コンセンサスアルゴリズム)は、10分程度で数兆回以上もの計算作業を行って正当性を確認します。
改ざんするためにはそれを上回るスピードが必要なため、極めて困難なのです。
これから「ビットコインを始めよう」という方が知っておきたいポイント3点!
ビットコインの発行枚数の上限は2100万枚で、2141年には掘りつくされるといわれています。
また、4年に1回あるオリンピックイヤーは、マイナーに対する報酬が2分の1になることも決められています。 とはいえ、投資として魅力があることに変わりはありませんから、参入したいと考えるのは不思議なことではありません。
そして、ビットコインをどうやって買ったらよいのかがわからない人もいることでしょう。
そこで、ビットコインを始めたいと考えているなら知っておきたい、3つのポイントについて説明したいと思います。
まずは口座開設を
ビットコインを購入するにあたり、真っ先にしなければならないことは口座の開設です。
現在持っている銀行口座を使うことはできず、インターネット上に存在する仮想通貨専用の取引サイトで、新たに開設をしなければなりません。 その口座を「ウォレット」といいます。
仮想通貨専用の取引サイトにはパソコンやスマホからアクセスし、10分程度でウォレット開設が可能です。 また、ウォレットの作成料や維持費は無料のところが多いです。
ウォレットを開設したら、仮想通貨専用の取引サイトにアクセスし、希望するビットコインの額を日本円で購入します。 購入したビットコインは、自動的にウォレットに振り込まれます。
このウォレットを通じて、支払いの決済や送金がダイレクトに行えます。
ビットコインを利用するにあたり、ウォレットから引き出す手間がないことも、一つのメリットといえるでしょう。
初心者にお薦めの取引所は、「bitbank」
仮想通貨専用の取引サイトには、「ビットフライヤー/bitFlyer」や「ザイフ/Zaif」「GMO-comコイン」といった日本のものや、「ポロニエックス/Poloniex」や「ビットレックス/Bittrex」「リクイ/Liqui」など海外のものもあります。
ですが、ビットコイン初心者におすすめなのは、日本の「ビットバンク/bitbank」です。 その理由は、ビットコインだけでなくアルトコインも含めて、仮想通貨同士のすべてのペアで取引手数料が無料だからです。
人気が高いリップルやモナコインも手数料無料で、日本円建てで取り引きすることが可能です。
もちろん、日本円を24時間リアルタイムで入金できます。
また、オフラインのコードウォレットを採用しているうえ、マルチシグでハッキング対策を行っています。 そのため、セキュリティの高さにも定評があるのです。
さらに、最大で20倍ものレバレッジをつけた、仮想通貨FXもできます。
パソコンのみならず、スマホでも使いやすいようデザイン設計されているので、利便性も高いです。
ビットコインの「リスク」も把握しておこう
投資目的でビットコインを取り引きしている人が多いと何度もお話ししてきましたが、当然リスクを伴います。
まず、ビットコインに限らず仮想通貨は全般的に、ポラティリティが高いものです。 ポラティリティとは、資産の価格変動制の激しさをあらわす指標のことで、簡単にいうと価格の上がり下がりが大きいという意味です。
そのため、株やFXと同様に資産が減る可能性があります。
さらに仮想通貨は、一夜にして資産価値がなくなるリスクも抱えています。
ビットコインの暴落幅は約20%と考えられていますが、もし資産が目減りしても銀行などが補償してくれることはありません。
過去にマウントゴックスという取引所が破綻した時にも、ウォレット利用者の資産は一切戻りませんでした。
つまり、自分の操作ミスだけでなく、取引所の破綻も自己責任となるのです。 ビットコインを始めるからには、そうしたリスクも理解しておく必要があります。
ビットコインの基礎知識を身につけてから取り引きを始めよう!
今回は、ビットコインとは何か、実際の利用方法、その仕組みとこれから始めるにあたっての注意点について、お話ししました。
ビットコインについて整理すると、
- ビットコインはインターネット上にだけ存在する仮想通貨の一つである
- 投資目的だけでなく、商品やサービスの購入などを行うことも可能
- ブロックチェーンとマイニングという仕組みにより安全に運用されている
- ビットコインは仮想通貨専用の取引サイトに口座開設すると購入できる
- 投資としてビットコインの取り引きを行う際にはリスクがある
などがあげられます。
この記事を参考にビットコイン取引のリスクも理解し、無理のない範囲で活用してみてはいかがでしょうか。
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