部下はあなたの「外見」も見てる!?管理職・マネージャーが身につけたい身だしなみテクニック【男性編】
[最終更新日]2019/07/26
社会人になって数年経ったら、「身だしなみ」は一層、ちゃんとしておきたいところですよね。
「あ、自分はそういうのあんまり気にしないんで」と思われた方は、以下グラフをご覧になられると良いかもしれません。
上のグラフは、株式会社リクルートキャリアが運営する転職支援サービス「CAREER CARVER」が公表した「上司の服装に関する調査結果」です。
「服装がシワシワ、よれよれだったとき」にがっかりする男性社員は41.9%、女性社員に至っては57.4%!──おおよそ10人に6人は該当する、ということですね。
もちろん、それでも「他人の目は気にしない!」というポリシーの方もいらっしゃるでしょう。それもそれで、ひとつの生き方です。
ですが、「部下」を持つ社会人だったら話は別。
上司は、部下の成長と信頼関係を何よりも優先して仕事をしていくべきでしょう。部下にがっかりされていては元も子もありません。そして、管理職・マネージャーの場合はなおさらです。
今回は、そんな管理職・マネージャーの「身だしなみ」をテーマに、より周囲から好感を持ってもらえる身だしなみの考え方、テクニックをご紹介していきます。
是非ご覧ください!
Index
目次
<スポンサーリンク>
「男性管理職の、残念な身だしなみ」ワースト5
さて、はじめに世の男性・女性社員たちは、上司である管理職・マネージャーの身だしなみでどんな点に「残念!」と感じるのかについて見てみましょう。
部下が、上司の身だしなみで「残念だ」と感じるポイント ワースト5
- スーツやシャツがしわしわ、または汚れている(肩にフケが溜まっている等)
- 靴が汚い、またはくたびれている。
- 寝ぐせがついている、または髪の毛がボサボサ。
- 耳の中が汚れている
- 匂いがキツイ
上記のポイントで、これまで上司と接してきて「思い当たる節がある…」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私も以前、シャツがシワシワで髪の毛がボサボサ、そして耳の中が汚れ放題──といった上司と一緒に仕事をしていたことがあります。人間的には非常に良い方だったのですが、それだけに、それらポイントが気になって、まさに「残念だなぁ」という感情を持ちました。
自分が相手から同じように思われないように、注意しておきたいですよね。
実際の若手社員の方々のコメント(一部紹介)
- 営業職 男性 25歳
-
営業職なので、お客様の前で恥ずかしくないように身だしなみをすること常に意識しています。だから、上司がそこに無頓着だと、ちょっと・・・ですね。「あまり仕事できないんじゃないかな?」と思ってしまったり。もちろん、それだけで人は判断できないんですけどね。
- エンジニア職 男性 28歳
-
以前、結構体臭のキツイ上司がいました。タバコのにおいと、なんとなく甘いようなそれでいて鼻につく刺激臭で。性格的にも一癖ある人だったので、他の上司と比較して、「この人に相談しよう」とはあまり思えなかったです。
- 企画職 女性 27歳
-
寝ぐせや髪が伸び放題の人は気になります。若手社員だったらまだしも、歳がある程度行った人がそれだと、不潔に感じてしまいます。あと、スーツやズボンがブカブカの人。上司の方々は会社の顔でもありますので、他人からどう見られるかはもっと気を遣ってほしいです。
- 経理 女性 32歳
-
「こうしてほしい」みたいな要求があるわけではないですが、役職者の方はある程度お給料も貰っているんでしょうし、靴や時計といった小物類はあまり安っぽいものにしない方が良いような気がします。 なんとなくですが、その人自身も安っぽくなってしまうような気がします。そこに謙虚さが見られることもあるんでしょうけれど、だらしない性格の方だった場合は、「ああ、やっぱり・・・」と思ってしまいますね。
◇ ◇ ◇
──いかがでしたでしょうか。
もちろん、すべての意見やコメントを気にすることはないでしょうし、「身だしなみ」について必要以上に気にしすぎてしまうとそれはそれで良くないこともあるでしょう。
ですが、もし、「もっと部下からの印象を上げておきたい」と思われるようでしたら、仮に「残念な身だしなみ」で合致してしまうところがあったとしても、「その分印象UPの伸びしろがある!」とポジティブに捉えてみるのもありかもしれません。
では、具体的にどんな点を意識していけば身だしなみの印象UPに繋がるか、次の章で詳しく見ていきましょう。
身だしなみで、一番意識しておきたいのは「清潔感」!
結論からお話しますと、身だしなみで一番大切なのは「清潔感」です。
どんなにオシャレに気を遣っていても、不潔感を持たせるような服装や身なり(例えば無精ひげのままだったり、髪の毛がボサボサだったり)では、元も子もありません。
では、その清潔感はどうやって創り出していくのでしょうか。
詳しく見てみましょう。
「清潔感」はどんなところから醸し出される?
人の「清潔感があるかどうか」は、「状態」ではなく「行動」でみたほうが判断しやすいと言います。
以下、「清潔感のある行動」のチェックリストを用意しましたので、当てはまるものが何個あるか確認して見ましょう。
ちなみに、チェックリストは10個あります。8~10個にチェックが入れば、相当清潔感のある方に当てはまるでしょう。6~7がまあ普通レベル、5以下は要注意です。
清潔感のある行動 チェックリスト
- 毎日、髪と身体を石鹸で洗っている
- 食事の後は、毎回歯と舌を磨いている
- 髪型をきちんと整えている
- スーツに付着する埃やごみ、肩部分のフケにはいつも気を遣っている
- 髭を毎日剃っており、鼻毛や耳の汚れなどのチェックも毎日行っている
- ハンカチやポケットタオルを常備している
- 2~3日に一度は爪を切っている
- 靴を定期的に磨いている
- ワイシャツは毎日選択している
- 日中、顔の肌の状態(乾燥やテカリ)に気を配れている
上記の項目を見て、「あ、ここ出来ていなかった…」というところがあったら、今日から実践されてみると良いでしょう。
「清潔感を出していきたい!」と思ったとき、「清潔感のある状態」をいきなり目指そうとしてもそれはどうしても「メッキ」になってしまいます。
本当の清潔感は、その人の内から出るもの。そして、その為には、日々の行動が大切になるのです。
人の印象は、顔色(肌艶)、髪型、服装の順番で決まっていく!
人の第一印象は、どんな順番で決まっていくかご存知でしょうか。
もちろん人によって見るポイント、重要視するポイントは若干変わりますが、多くの場合「顔色(肌艶)」→髪型→服装の順番で決まっていくと言われています。
それぞれのポイントで、どんな点に注意していくと良いか、見ていきましょう。
顔色(肌艶)を印象良くしていく為に
男性の場合、女性と違い化粧をすることは(滅多に)ないでしょう。ただし、その分顔色はダイレクトにその人の状態・印象として色濃く映ります。
寝不足や体調不良で顔色が悪いと、「覇気・活気がない」「元気なさそう」といった印象を与えてしまいますし、顔のテカリや髭のそり残しが目立っていたら、そもそも清潔がない人としてイメージダウンになりかねません。
顔色(肌艶)を印象良くしていく為には、まずは自分の顔を鏡でチェックする機会を多く持つことです。
朝の支度の時間は、少しじっくりチェックするようにすると良いでしょう。それで髭のそり残しや肌荒れの状態も気づきやすくなります。
肌荒れや皮脂が気になる方は、男性用の化粧水もご利用されることをお薦めします。
肌のトラブルの多くは、保湿不足が原因で起きていることが多いです。寝る前にコップ一杯の水を飲んだり、朝起きての洗顔の後に、軽く化粧水も使っておくと良いでしょう。
あとは、日中も2~3時間に一度は顔色(肌艶)の状態を鏡で見ておくことをお薦めします。
朝のときはきれいでも、男性の肌は昼過ぎ、夕方になるにつれてテカリが出たりするものです。まずはそういった状態に「自分自身で気づくこと」が顔色の印象を良くしていく第一歩です。
髪型は、「清潔さ」と「自然であること」を意識
髪型は、なにより「清潔さ」を意識すると良いでしょう。
例えば、ワックスを結構使っている方の髪の毛の場合、1回のシャンプーではワックスやワックスに着いた汚れが落ちきっていない場合もあります。
また、シャンプーだけでリンスやコンディショナーを使わない場合、髪がパサパサになってしまったり──。
もし、「髪型の清潔感にあまり自信がない」と思われているようでしたら、まずは毎日の洗髪をしっかり丁寧にやってみてください。それだけできっと印象は変わるはずです。
あとは「髪型のセッティングは苦手・・・」という方は、とにかく「自然な髪型」を意識すると良いでしょう。変にオシャレさやカッコよさを醸し出そうとするより、あなたらしい自然な髪型を目指した方が断然好感度は上がります。
服装は、まずは自分のサイズに合ったものを!毎日の手入れも忘れずに
服装でまず意識したいのは、自分のサイズに合ったものを着用することです。
例えばブカブカだったり、ぎゃくにきつくてピチピチすぎると、あまり良くない方面で印象深くなってしまうでしょう。
とくにスーツは、ジャストサイズが基本。
威厳を出そうと大きなサイズのスーツを身にまとっても、逆にシルエットがボックス型になってしまい、却って不格好に思われてしまいます。
新たらしく服を購入する際は、このあたりを意識すると良いでしょう。
あとは、もちろん毎日の手入れも重要です。
ワイシャツはしわがあったりよれよれだと、周囲からの不評を買いやすい…というのは、前段にもお話しました。そのほか、特に黒やダークグレーの服を着用する際は、着る前に粘着クリーナー(通称「コロコロ」と呼ばれている、あれです)でさっと埃などを取っておくと良いでしょう。
「匂い」や「臭い」って、どれくらい気を付ければよい?
続いては、「匂い」「臭い」について。
匂いも身だしなみの一つと扱われることが多いですが、ミドル世代の方々が気にする匂いとしては、大きく以下の4つが挙げられるでしょう。
- 脂臭(ミドル脂臭)
- 加齢臭
- 口臭
- タバコ臭
まず、脂臭と加齢臭を気にされている方について。
この場合、匂いが出る場所をご自身でも把握しておくことが重要です。
ミドル脂臭、加齢臭の対策は?
まず、体臭の多くは「皮脂腺」と呼ばれる皮脂を分泌する腺から発せられますが、この皮脂腺は体の部位によって発達しているところとそうでないところがあります。
つまり、匂いが出やすいところとそうでないところがあるということですね。
代表的なのが、頭皮です。頭皮は髪を保護するために多量の皮脂を分泌します。
参考:人の皮脂腺分布図
ミドル脂臭、加齢臭を気にされている方は、入浴時に上の皮脂腺分布図である「皮脂腺が多い箇所」を意識して洗っておくと良いでしょう。
特に頭皮と背中は、洗い残しで匂いが残り蓄積してしまっている人が多いと言われています。
逆に言えば、毎日の入浴で、これらの問題を解決していくことができるということですね。
そのほか、ミドル脂臭、加齢臭が気になる方は以下の対策も有効です。併せてご検討ください。
- 栄養バランスの取れた食事(特にビタミンA、ビタミンE)
- 適度な睡眠と運動
- こまめに汗のケアを。デオドラントシートを活用すると尚良し
- 抗菌作用のある洗濯用洗剤を使う
口臭が気になる人は、歯磨きのほか、舌磨きとフロス(歯間磨き)もやっておくのが吉!
「自分の口臭って、実は結構きついんじゃないだろうか…」と気になっている人は結構多いことでしょう。
口臭は口腔内が汚れている、または乾燥や唾液が不足している等の理由で菌が繫殖した際に発生します。
ですので、口臭対策はずばり、それら菌を繁殖させないこと。
具体的には、以下のアクションがあります。
- 丁寧に歯磨き、舌磨きをする
- 定期的にフロス(歯間磨き)をする
- こまめに水分を取る
- 食べ物をよく噛んで食べる
- 唾液の分泌を促す唾液腺マッサージを行う
特に、「フロス(歯間磨き)を今までやったことがなかった」という人は、要注意です。
歯と歯の間には食べかすや歯垢が溜まりやすく、そしてそれらは時間を置くごとに非常に強い匂いを発します。
歯間磨きはいくつかの形態がありますが、糸状になっていて歯間をみがけるタイプのものが一番取れやすいでしょう。 Amazon「リーチデンタルフロス ワックス 50M」
現代社会で、たばこの匂いは、大衆から忌み嫌われる匂いのひとつ。そのことを自覚した対応を。
愛煙家の方々にとっての悩みの種、それは「たばこの匂い」。
社会での喫煙スペースもどんどん限られてくる中、たばこの匂いも敬遠されて、肩身の狭い思いをされている方も多いことでしょう。
実際、たばこの匂いは非常に目立ちます。
休憩時間にたばこを吸われた方は、フロアに戻った際には周囲から「あ、たばこ吸ってきたんだな」と気づかれることでしょう。
そしてたばこの匂いの怖いところは、前述のミドル脂臭や加齢臭、口臭と混ざると非常に強い臭気になることです。
こんな厄介なたばこの匂いへの対策は、以下の3点が挙げられます。
- 喫煙後に必ず消臭対策を行う(消臭スプレー等)
- 電子タバコに切り替える
- 禁煙する
3つ目の「禁煙」ができれば苦労もありませんが、それがなかなかできないのが喫煙家のつらいところです。
ですが、タバコを吸い続けることは健康上にも悪影響しかありませんし、「たばこの匂いは相応に目立つものだ」という意識も忘れずに持ち続けることは、回り巡ってご自身の「身だしなみ」「清潔感」の意識向上にもつながることでしょう。
逆にここまでやるとNG!管理職・マネージャーの身だしなみは「やりすぎ」に注意
管理職・マネージャーの方が身だしなみを意識したとき、ついついやってしまうのが「行き過ぎた身だしなみ」です。
具体的にどのようなものがあるか見てみましょう。
- 香水の匂いがキツイ
- アクセサリーや眼鏡といった小物の主張が強すぎる
- 「清潔感」というよりは「モテ度」や「自己主張」を意識したファッション
一つ目の「香水の匂い」は、特にビジネスシーンにおいては要注意です。
匂いの感覚はまさに人それぞれですので、あなたにとって「良い匂い」でも、人にとっては「嫌な臭い」に感じることもあるでしょうし、「ビジネスにふさわしくない」と感じる人もいるでしょう。
ほのかに匂うくらいなら問題もないでしょうが、過度に香水をつけすぎないように注意しましょう。
また、シルバー類のアクセサリーを沢山つけていたり、先鋭的なファッションに身を包むのも、気にする人は気にします。
1800年代にイギリスで活躍した「ボウ・ブランメル」という人物はご存知でしょうか。
当時、紳士服の規準を創った一人とも言われるブランメルは、「ダンディズム」という言葉も世に広めました。
その彼が言った言葉で、こんな科白があります。
街を歩いていて、人からあまりじろじろと見られているときは、君の服装は凝りすぎているのだ
つまり、ブランメルが考えるファッションの重要性とは「目立つこと」ではなく、その逆の「いかに目立たず、その場に自然に溶け込めるか」です。
変に目立ってしまっては失敗、ということですね。
まとめ 管理職・マネージャーの身だしなみは、「形」からではなく「行動」から入ることを意識!
ここまでお読みになられて、いかがでしたでしょうか。
管理職・マネージャーの方々で、「自分の身だしなみには自信がある」という方はそんなに多くはないように思われます。逆を言えば、「身だしなみをもっとちゃんとしないと!」と自覚できていること、そのことが大切なのかもしれません。
また、前述の通り、「身だしなみ」の改善は形から入るものではなく、行動から変えていくものです。
本記事で紹介しました対策で、まだ実施されていないものがありましたら、是非今日から試してみてください。
1日や2日では変化は見えにくくとも、3週間続けると人は習慣としてその行動を継続できるようになるそうです。
そして数か月後には周囲からの見られ方も、きっと変わってくることでしょう。
本記事が、皆様の日々の生活をより彩りよくしていく為に、少しでも参考になることを、心より願っております。
<スポンサーリンク>