管理職体験談:顧客先を満足させるためには、社内の垣根を越え、自社のサービスを知る機会を設けること。

[最終更新日]2019/06/14

体験談
5
使えるのはTV電話と経験のみ。さて、どうする…?

システムエンジニアとして、あるIT企業に勤めていましたが、管理職になるとともに、ヘルプデスクの派遣・管理を行う部署へ配属されました。

社内ヘルプデスクが不在な会社に対して、自社で雇用するシステムエンジニアをヘルプデスクとして派遣またはオンラインにて遠隔サポートを行います。

マクガイバーさん(男性 40歳)
職業
システムエンジニア
職種
IT
年収
570万円
従業員規模
210人
地域
東京都

Index

目次

管理職としての私の仕事。

私が担当するのは、主に海外の企業になります。
向こうでトラブルがあった際は、オンラインサポートによってトラブル解決を図っていきます。

アジア圏であれば時差も少なく、就業時間通りのスケジューリングとなりますが、
EU圏などはほとんど時計半周分ほど時差があるので、12時間交代制の夜勤勤務が主となります。

趣味は自宅でオンラインゲームをすること。
友人からは「よく家でも会社でもパソコンいじってられるな」と言われますが、確かにあまり気にしたことはなかったですね。

おそらく、普段会社で細かなバグを見つけては、その原因究明に追われる、という過酷な状況だけに
自宅では反対に、細かなバグがあっても放置できるゲームに愛着が湧いてしまうのかもしれません。

タイで起こったある事件。

ある時、タイの輸入会社のPCが、一斉にビープ音を鳴り響かすというトラブルが起きました。
顧客先から連絡があり、至急対応に乗り出すことになったのです。

タイは通信網が安定しておらず、日本から遠隔でサポートできる内容には限りがありました。
会議の結果、大至急3名の技術者を現地に派遣する方針が固まったのです。

とにかく時間との勝負でした。
最終的な判断は、稟議書として上司に回していたのですが、許可が下りる前に並行してタイ行きの航空チケットの手配などを進めていました。

また、技術者が到着するまでに現地で行えることを伝え、顧客先のフロア全体の電源を落とさせ、ネットワーク回復に努めました。

日本ほどネットリテラシーの高くない現地の社員は、はじめビープ音が鳴りだしても「大したことではない」と放置していたようです。
このような可能性も起こるため、私たちの仕事は常に気を張っていなければならないと気持ちを新たにした出来事でした。

私たちの仕事の弱点。

ヘルプデスクという仕事には弱点があります。
それは、既知の問題に対しては遠隔サポートで解決できる問題も多いのですが、
今回のように外部からの攻撃が原因での対処には脆いという点です。

今回は言わば、イレギュラーな事態に対応するために、人件費や渡航費など、余計な経費が発生してしまったわけです。

今回は無事に解決できたからよかったものの、毎回このような手順を踏んでいたならば大赤字です。
今後、社内での対応策について、再度検討し直す必要があるでしょう。

とはいえ、今回の事件を通して、改めて社員一同襟を正す結果になったんじゃないかと思います。
遠隔サポートが不能になった時に即座に営業担当者が現地赴任手配を行い、営業部が必要経費を持つという流れが定着するきっかけとなりました。

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ヘルプデスク=ITの何でも屋さんではない。

私がまだ管理職になる前、平社員としてヘルプデスク業務にあたっていた頃は、理不尽な要求ばかりしてくる顧客に苛立ちを隠せないこともありました。

しかし、いざ自分が管理する側に立つと、当時は伺い知れなかった顧客側の切羽詰まった様子や、平社員の上に立ち、無茶な要求をせざるを得ない上司の苦しみなども知るきっかけとなりました。

顧客先とこちらの価値観の相違が生まれてしまうのは、ひとえに「ヘルプデスク=IT関連のトラブルなら何でも解決してくれる人」という偏った認識が、未だ根付いているせいかもしれません。
これに関しては、営業担当者が顧客に対してヘルプデスクの可能性について言及しきれていなかったことが原因だと思われます。

まずは自社の営業をきちんと育成することから始めなければ、顧客の要望を十二分に叶えてあげることができません。
何でも丸投げ出来る場所ではなく、原因究明と切り分けを手伝い応急処置方法と今後再発防止するための手段を相談できるサービスだと理解してもらうことが重要です。

今後、私が目指したいこと。

私自身も、平社員として上司への鬱屈を溜めていた経験があるからこそ、部下に同じ思いをさせるわけにはいかないと思っています。

管理職なりの「余裕」や「状況判断力」は、とにかく経験を積む以外に育めるものではありません。
今後も腕を磨いていきたいと思います。

また、問題として立ち上がってきた「営業担当のスキルアップ」も、今後積極的に取り組んでいきたいと思います。

ヘルプデスク業務は営業部門が顧客から依頼を受けてくるものですが、営業担当者自らが販売サービスのヘルプデスク業務経験者ならば説得力が出るはずです。
ですので、営業担当者にも少なからずヘルプデスクの知識を教え込んでいく必要があると思っています。

自社サービスを知らず、どこか他人事になってしまうという点を改善するために、社内の垣根を無くす役割を果たせたらと考えています。

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