管理職体験談:経理の管理職業務で、「達成感」を感じていく為に。

[最終更新日]2019/10/11

体験談
10
こちらとしては「寝耳に水」でも、そんな言い訳は部下には通用しません。

現在、私は会社の経理を管理する部署にいます。

メインの仕事内容は「育成」──ですかね。

新人や新しく部署に入ってきた人の教育を中心に部署内での仕事の割り振りなども行っています。

マサトさん(男性 29歳)
職業
金融
職種
経理・財務職
年収
非公開
従業員規模
3,000人以上
地域
東京都

Index

目次

新しい部署での仕事も、大分慣れてきて。

昨年までは部署内の人の入れ替わりが激しく、私自身も今の部署で管理職として働くのは初めてであったため、慣れない中で非常に忙しくストレスも多い毎日を過ごしていました。

しかしながら今年に入ってからは人の出入りがひと段落し、私も仕事にある程度慣れることができたため、かなり余裕のある日々を送ることができています。

ストレスなどもほとんど感じることが無くなり、

(去年一年頑張ったかいがあった…)

と感じる(笑)、楽しい毎日です。

日々に余裕があるため、休日だけでなく平日の退社後にも趣味の釣りを楽しんだり、近所の海や山へドライブへ出かけたりとプライベートを充実させることができています。

元来仕事人間というよりは仕事も趣味もどちらも楽しみたい性格の私にとって、かつてないほど充実した毎日を過ごしています。

炎上中の部署の火消し担当に抜擢されて。

今は落ち着いていますが、少し前までは本当に大変でした。

特に大変だったのは、新しい部署に送られ、そこでいきなり新人の教育と部署内の取りまとめを任されたことです。

前任者がいなくなってしまい、急遽その代役を決める必要が出たそうなのですが、そこでその代役がなかなか決まらず、別の部署にいた私に突然その話が舞い込んできて。

まさに「寝耳に水」の出来事でした。

任された仕事も決して簡単なものではなく、また数・量ともに膨大にありました。

思わぬ出来事ながらも大役を任されたことには少々嬉しさも感じ、頑張ってやってやろうではないか)と思った私の心構えは、そこへ行ってすぐに失われることとなります。

自分にもわかっていないことを相手に教えなければならないために、その教育は失敗続きでした。
挙句の果て、新人からは文句を言われました。

これまでもその部署にいたベテランの方々からは「仕事も分かっていないのに自分たちの上に置かれた無能な上司」といった、冷たい目で見られる毎日でした。

当時のことを振り返ってみて、今思うことは。

このような事態になったのは、私が新しい仕事を学んでおらず、かつ部署に溶け込めずにいたことが大きな原因だと思います。

ですが、そもそもその部署自体に度重なるトラブルや問題が起きていたのも、少なからずの要因としてその大変さをより大きなものにする原因となったと感じています。

私が配属されることとなる前よりその部署は、一部の社員のミスによる会社全体に関わる問題の発生、上司の突然の退社と不在、新人とベテランの軋轢など、様々な問題を抱えていました。

そのため、働いていた人たちは大変大きなストレスを抱え日々嫌々出社するような状態になっていたのではないかと思います。

そんな中で、決して無能ではない(と信じたい)ものの、やはり勉強不足や実力不足からこの部署の問題を解決できるとはとても思えない私が送り込まれてきたのですから、冷たく当たったり、質問をしても面倒だからと無視をするような態度をとったのももっともなことだったのでしょう。

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──今は楽になったけど、「充実している」訳ではない。

今現在は業務は落ち着きましたが、でも「満足しているか」というと、ちょっと違います。──なんというか、日々の仕事で「達成感」がない。感じられないんです。

これまで、私が管理職として最も達成感を感じたことは、現在のひとつ前の部署で働いていた際に非常に自由度の高い仕事を任され、それを部署内の仲間と共に取り組み、そして成功させたことです。

通常行うべき仕事というのは私の会社では上から細かく指定されるため、管理職の仕事はそれをいかに社員に割り振るか、困難な部分をどうやりくりするかといった程度の限られた部分だけですよね(そうでない管理職の方もいらっしゃるでしょうが、多くの場合はそうなんじゃないかな、と私は思っています)。

しかしながらその時は達成目標と予算が指示された程度で、その他は

上長

「あとの細かいことは、君が決めて進めてくれ」

──という、とても自由度の高いものだったのです。

それを部署内の皆に話すと、「自分も良い案を考えたい」と協力的な意見が多数寄せられ、一人ではなく、ほとんど全員で仕事を進められたというのも大きなポイントでした。

全員が携わっているために誰も根を上げるようなことがなく、大変ながらも楽しく取り組めました。

そして、めでたくそのプロジェクトが成功した際には、全員で浴びるほどお酒を飲んで喜びを分かち合いました。

こういうことって、なかなか頻繁には実現できないことなのでしょう。

ですが、私はこの体験で「仕事に全員で意欲的に取り組むこと」の大切さを感じることができました。

これから私が、管理職として目指していきたいことは。

10年、20年といった長い期間にわたって管理職として勤めているわけではありません。

そんな短い期間ながらも私がこれまでの経験で感じていることは、「管理職は部下に命令をする上司」というよりも、「部署での仕事を円滑に進めるための潤滑油である」ということです。

仕事だからと命令をすれば相手を無理やり動かすことはできますが、それよりももっと身近な存在として親しくなり、「上司と部下」という関係はどうしても必要になる場面まで取っておく。

そのことで部署内の仕事に対する熱意や取り組む意欲は変わり、結果的に管理職の仕事も楽になるのです。

私が今後チャレンジしたいことは、先にもお話ししました、「自由度の高い仕事」を任され、部署内の全員で意見を交換しながらそれを行うことに再び挑戦することです。

前回の体験は、これからもまたこういったことを行いたいと強く思えるような素晴らしいものでしたが、なかなかその機会が再び訪れることはありません。

早くそういったチャンスを得て、前回とは異なる部署、異なるメンバーではありますが、また同じように全員が一丸となって仕事に取組み、成功をつかみ取ることができればと思います。

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