管理職体験談:「何度注意しても直らない」人へ、匙を投げずにどうぶつかるべきか。

[最終更新日]2019/10/11

体験談
5
「上司からの注意」=「攻撃」。一体どうして、そんな考えになるのか……。

私は今、歯科衛生士として働いています。

主な業務としては、職場の統括と、診療所での歯科衛生士の仕事です。

マスクwomanさん(女性 36歳)
職業
歯科衛生士
職種
歯科衛生士・統括主任
年収
従業員規模
70名ほど
地域
東京都

Index

目次

歯科衛生士・歯科助手の統括主任として。

新人が入った際には、統括主任である私が教育も行います。当診療所には歯科衛生士と歯科助手がいます。歯科助手は国家資格を持たないので、それぞれの職種で教育方針も異なります。
歯科助手は基礎的な知識はまだ持っていませんので、まずは業務の基本から指導をしていきます。

また、歯科助手は患者様の口の中を触ることが法で禁じられています。そのため教えるのは使用器具の準備や片付け・患者様のご案内や受付周りなどといったサポート業務についてです。治療がスムーズに進められるために、効率の良いサポートができることを目標にしています。

歯科衛生士の場合は実際に患者さんと接することが多いので、それに対する注意点や技術を細かく指導していきます。

私は曲がったことが許せない性格で、昔から正義感は強かったと思います。
趣味は車とバイク、それから絵を描くことや物作りが大好きです。

歯科助手と歯科衛生士の違いを周知することの重要性。

作業効率としては、専門知識を備えている歯科衛生士だけで回していくのが理想なのですが、歯科衛生士は募集をかけてもなかなか人が集まらない、というのが現状です。結婚や出産などを機に退職してしまう人が多いためです。

私が一番苦労したのは、「歯科助手も歯科衛生士も変わらない」という考えを持った人への教育です。

国家資格を持たない歯科助手なのに、

歯科助手

業務内容に大して違いもないんだし、歯科衛生士の代わりにやっても大丈夫でしょ

そう安易に考え、患者さんの口の中を触ろうとする歯科助手も多いのです。

しかしそれは大変な危険なことで、法に触れることです。そんな当たり前のことを一から指導していくのは、なかなか骨の折れる作業です。

また性格にもよりますが、年齢問わず『注意をされる』ということを異常に嫌う人もいます。

よく、「最近のゆとり世代は…」なんて言葉を聞きますが、扱い辛いのはむしろそれなりに社会経験のある人だったりします。考えが偏っていてプライドも高く、上司からの注意を、「自分への攻撃」だと捉える人が多かったように感じます。

注意されたことを根に持って、仕返ししてくるような人もいます。実際に私も注意をしてから露骨に無視をされたりといった嫌がらせを受けました。

当時の出来事を振り返って、今思うことは。

先ほどもお伝えしましたが、私は曲がったことが大嫌いな人間です。例えば休憩中でもないのに休憩室で携帯をいじる、食事をしているなど、『見えていないからバレないだろう』という考え方は許せません。社会人として働く以上、ある程度の常識は持っておいてほしいと思うのです。

社会人として当たり前の事なのに、それを注意しただけで嫌がらせをしてくるというのは、社会常識以前に人としてどうなの?と思ってしまいます。何度注意しても、そういう方々は考えを改めてはくれません。

何度注意しても直らない人は、きっとこの先も直らないのだろう

最近ではそう思っています。やる気のある人は一度注意しただけでも直してくれますし、直らない人はそもそも直す気のない人だと思うので。

また、上に報告しても動いてくれない組織にも問題はあると思います。それはどんな会社にも言えることですが、結局は上に立つ人次第で、組織は変わっていくと思います。

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私が思い描く管理職の姿。

管理職というと聞こえはいいですが、いざという時の責任取りの役割でもあります。

多少は給料も上がりますが、それ相応の気苦労も絶えません。正しいことを注意しただけなのに嫌がらせを受けるのは、やはり腹も立ちますしショックな出来事でした。

しかし、いいこともあります。下の立場では遠慮して言えないようなことも、堂々と注意することができます。

管理職として望ましい姿は、やはりみんなを上手くまとめられる人間だとは思うのですが、一筋縄ではいきません。様々な性格の人がいますし、ある人にとっては有効的な方法が、ある人にとっては逆効果だったということもたくさんあります。

綺麗事だけでは仕事はできません。時には嫌われ役になってでも、組織を回していく覚悟が必要なのだと私は思っています。

しかしそれは自分が管理職を経験したから言えることです。
私も以前は、

早く管理職になりたい!もっと色々な仕事を教えてほしい!

そんなふうに思っていましたね。
かつての自分の気持ちを思い出しながら、その人のためを思った指導を続けていきたいです。

管理職・マネージャーとして、今後目指していきたいことは。

やはり人間関係は良いに越したことはありません。そのためには話の行き違いや認識の違いが起こらないように、定期的にミーティングなどを行っていけたらと思います。

考えを押し付けるだけではなく、考えを聞いて捌け口を作ってあげるのも管理職の役目だと思っています。それをうまくすり合わせてやっていければ組織としても成長していけそうです。

当診療所は各地に分院がありますので、全員を集めるとなるとそれなりのコストもかかってきそうです。それはやはり私の一存では実現できないので、さらに上の立場の方々に動いていただく必要があります。

トップに、全員で話し合いの場を設けることの大切さを分かっていただけるように、私の思いを伝えていきたいです。

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