今だから知りたい!英語資格の王道「TOEIC」

[最終更新日]2022/12/15

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今こそ知りたいTOEIC必勝法!

資格の取得や検定試験の受験を検討したことがある人なら、おそらくTOEICを知らない人はいないでしょう。
TOEICはビジネスパーソンから学生まで、幅広い年齢層の人に英語スキルを証明する手段の1つとして人気があります。

人気資格の上位にランクインするTOEICですが、皆さんはどのぐらいTOEICのことをご存知でしょうか?

「スコアが何点とか、人の話を聞いたことはあるけれど、実は中身を詳しく知らない」
「英語の資格を取ることを考えたことがなかったので、名前ぐらいしか知らない」

といった人も、案外たくさんいるのではないでしょうか。

この記事では、英語資格の王道とも言えるTOEICについて、基礎的な知識や勉強方法について解説していきます。これからTOEICの受験を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

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Index

目次

TOEICって、そもそもどんな資格?

Q.1 TOEICの正式名称は?Q.2 TOEICのスコアは何点満点?Q.3 TOEFLとの違いは?

TOEICぐらい有名な資格なら、もちろん知ってるよ!
・・・と言いたい人もいるかもしれません。では、次のQ.1〜Q.3を考えてみてください。

Q.1:TOEICの正式名称は?
Q.2:TOEICスコアは何点満点?
Q.3:TOEFLとの違いは?

・・・答えられましたか?

「知っているけれど、スッと出てこない」
「詳しいことまで突っ込まれると、あやふやなところもある」

など、案外TOEICについて知らないことや曖昧になっていることもある人が多いのではないでしょうか。
そこで、まずはTOEICの基礎知識について、ざっと確認しておきましょう。




これだけは知っておきたい!TOEICの基礎知識

TOEIC=国際コミュニケーション英語能力テスト

TOEICの正式名称は「国際コミュニケーション英語能力テスト(Test of English for International Communication)」です。

英語を母語としない人を対象に、英語のコミュニケーション能力を測るための試験として実施されています。

Listening & Reading Test(後述)の2018年度受験者数は日本国内で240万人以上にのぼり、世界150ヶ国で年間およそ700万人が受験するなど、英語の検定試験としては世界最大クラスの規模となっています。

よく耳にする「スコア」ですが、聞き取りと読解がそれぞれ495点ずつ、合計990点が満点の試験となっています。

つまり、合格・不合格の結果が出る資格試験ではなく、スコアによって英語力を判定する実力測定試験であることが特徴です。

企業などが人材採用に際して英語力を客観的に知るための指標として用いることがあることから、ビジネス英語のイメージを持たれやすい面がありますが、出題される英文や英会話はビジネスシーンで使われるものに限らず、幅広い内容が扱われています。




TOEICには全部で5種類の試験があるって本当?

一般的には「TOEIC」でひとくくりにされることが多いのですが、実はTOEICは5種類ある試験プログラムの総称です。TOEICブランドには2ラインがあり、TOEIC TestsTOEIC Bridge Testから成っています。TOEIC Testsには、次の4タイプの試験があります。

Listening & Reading TestSpeaking & Wrinting TestSpeaking TestWriting Test
  • Listening & Reading Test
  • Speaking & Writing Test
  • Speaking Test
  • Writing Test

このうち最も受験者が多いのはListening & Reading Testで、TOEIC全体の受験者のおよそ9割を占めています。
身近な人が「TOEICを受けた」と耳にした場合、十中八九Listening & Reading Testだと思って間違いないでしょう。受験者が多いことから、英語の能力を示す指標として、就職やキャリアアップに活かせる試験として人気があります。

一方、近年では英語によるコミュニケーション能力も注目を集めつつあります。実際に英語で会話ができるかどうか、英文のビジネスレターが書けるかどうか、といった視点から英語力を判定する場合は、Speaking & Writing Testのスコアが有効なこともあります。

なお、TOEIC Bridge TestはTOEIC Testsよりも易しめに設定される試験です。あまり英語が得意でない人や、初めての受験で自信がない人は、Bridge Testから始めてみるのもひとつの方法です。




TOEFLとの違いは?

TOEICTOEFL

英語による日常会話からビジネス英語レベルの会話など、実践的なコミュニケーション能力が重視されるTOEICに対して、TOEFLはより学術的な内容となっています

TOEICがビジネスで活かす英語だとすれば、TOEFLは海外の大学などへ留学するにあたって必要とされる英語能力を判定することを目的とした試験と言えます。TOEFLは4時間にも及ぶ試験が行われ、リスニングテストだけでも60〜90分とかなり長丁場の試験です。

英語能力を重視する企業や外資系企業において、客観的に英語能力を見るための指標として用いられるのは、ほぼTOEICのスコアと考えていいでしょう。

そのため、ビジネスパーソンが仕事で活かすための英語を想定するのであれば、TOEFLよりもTOEICのほうが適していると言えます。

TOEICの出題内容・難易度

TOEICの受験を検討している人にとって、気になることはたくさんあるはずです。

「どんな問題が出るの?」
「問題の量はどのぐらい?」
「難易度は?どのぐらい英語ができればいい?」

これから勉強を進めていく上でも、試験の内容を大まかに知っておくことは対策を立てるために必要になります。

そこで、とくに受験者の多いTOEIC Listening & Reading Testについて、試験の問題構成や出題内容、難易度、スコアの目安など、勉強を始める段階で知っておきたい事柄について見ていきましょう。




TOEICの問題構成・出題内容とは?

TOEIC Listening & Reading Testでは、リスニング問題が100問、リーディング問題が100問の計200問が出題されます。試験時間はリスニング+リーディングでおよそ120分間です。

この間、途中で休憩などは挟みません。試験としては長丁場の部類に入ると言えるでしょう。

リスニングセクション、リーディングセクションのそれぞれの出題内容は次のようになっています。

リスニングセクション

出題内容 出題数
Part1 写真描写 6問
Part2 応答 25問
Part3 会話 39問
Part4 説明文 30問

リーディングセクション

出題内容 出題数
Part5 短文穴埋め 30問
Part6 長文穴埋め 16問
Part7 長文読解 54問

写真描写問題とは

各設問で1枚の写真が提示され、写真の内容に合う文を選ぶ問題です。



応答問題とは

短い問いかけに対して、自然な受け答えとなる文を選ぶ問題です。



会話問題とは

複数の人が会話するのを聞いたあと、会話の内容に合う文を選ぶ問題です。



説明文問題とは

英語の説明文が読み上げられ、その内容についての質問に合う答えを選ぶ問題です。



短文穴埋め問題とは

英文中の空所に適する語句を選ぶ問題で、文法問題とも呼ばれます。



長文穴埋め問題とは

ある程度の長さの英文中の空所に適する語句を選ぶ問題です。



長文読解とは

まとまった分量の英文を読み、その内容についての質問に対する答えを選ぶ問題です。




TOEICの難易度はどのぐらい?英語としてのレベルは?

TOEICで出題される英文や、設問の難易度はどのぐらいなのでしょうか。

まず、TOEICで使われている英語は学習者向けの易しい英語ではありません。中学や高校の教科書に出ている英文のように、学習者にとっての読みやすさ・学びやすさを考慮していない点が大きな特徴です。 ネイティブスピーカーが日常的に話しているような自然な英語が使われているのです。

そのため、英文中で使われている単語も、日本人にとって比較的難しいものが多く登場します。

英検で言うと2級レベル(高校卒業程度)と言われる、約3,800〜5,100語程度の語彙力が求められます。ネイティブスピーカーが日常会話で使っている語彙が約3,000語と言われていますので、レベルとしては高めと言えるでしょう。

また、リスニング問題では、読み上げられる英文や会話のスピードが速いのも特徴的です。
自然な日常会話やテレビのニュース・CMといった、ネイティブスピーカーがふだんから接している英語と同等の速さというイメージです。

このように、TOEICの難易度は英語のレベルとして比較的高く、これまで学校の授業などでしか英語に触れてこなかった人にとっては難しく感じられる可能性があります。




TOEICスコアと英語力の目安は?

前述の通り、TOEICは一般的な資格のように「合格」「不合格」が決まるものではなく、スコアによって英語力を判定する試験です。したがって、どのぐらいのスコアを目標とするかによって、勉強の取り組み方も変わってきます。

TOEICのスコアと英語力の目安としては、だいたい次のようなイメージを持っておくといいでしょう。

TOEICスコアと英語力の目安

400点台 中学英語の基礎レベル
500点台 中学英語は十分理解できるレベル
600点台 高校英語の基礎レベル
700点台 日常会話や基礎的なビジネス英語が理解できるレベル
800点台 ビジネス英語が理解できるレベル
900点台 英語を使うことに問題がないレベル

英語が特別苦手ではない日本人のレベルとしては、400点台ぐらいが平均と言われています。
英語をどのように役立てたいかによって目標とするスコアは変わりますが、ビジネスで英語を活用したいのであれば700点以上を目指していきたいところです。

では、初めてTOEICを受験する人が、近い将来700点以上を取ることを目指す場合、どのような勉強をしたらいいのでしょうか。次項では、TOEICに向けた勉強方法について紹介します。

TOEICに向けた勉強時間・勉強方法

TOEICはスコアによって英語の力を判定する試験ですので、目標とするスコアに到達するための勉強をする必要があります。言い換えれば、次のような勉強方法では遠回りしてしまう可能性があるのです。

英語の学力を向上させようとする単語ばかりひたすら覚える選択肢の選び方の傾向などを見ようとする
  • 英語の(普遍的な)学力そのものを向上させようとする
  • 単語ばかりをひたすら覚える
  • 選択肢の選び方などテクニックに走る

これらはいずれも、「TOEICのスコアを上げること」に特化した勉強方法になっていないからです。
では、スコアを上げることに集中するには、どういった勉強方法が適しているのでしょうか。




TOEIC受験に向けた試験勉強は「公式問題集」が基本

TOEICには「公式問題集」があります。これは、TOEICの試験問題を制作しているETSという団体が発行している問題集で、TOEICの難易度や出題傾向に合わせた類題を収録した問題集になります。

公式問題集の内容は、リスニング100問+リーディング100問と1回分のTOEIC試験と同じ分量の問題2回分です。

つまり、TOEIC試験そっくりの模擬試験が2回分と考えていいでしょう。簡単に言えば、公式問題集を解いて目標とするスコアに到達する正解率に達していれば、本番のTOEICでも目標を達成できる可能性が高いのです。

初めてTOEICを受験する人は、最初にこの「公式問題集」を購入し、1回分だけ解いてみることをおすすめします。最初は「全然分からない」という状態かもしれませんが、TOEICの難易度や出題される英文のタイプ、試験の傾向などを体験できますので、今後の試験対策を立てるためにも役立つでしょう。

公式問題集がそこそこ解ける英語力のある人は、間違えた問題をていねいに見直し、分からなかった単語や表現を中心に理解を深めていきましょう。

「全然ダメだった」という人は、市販の教材で目標スコア別の問題集が用意されていますので、自分の実力に合った問題集を解き進めていきましょう。




文法を勉強し直したほうがいい?効果的な勉強方法とは?

TOEICの勉強は「問題を解き、理解できなかったところを分かるようにする」方法を繰り返すことをおすすめします。

ただし、人によっては「文法をしっかり復習しないと、英文が読めるようにならないのでは?」と感じる人もいることでしょう。

文法を勉強し直す方法は、間違いではありませんがTOEICの勉強方法としてはあまり適していません。

なぜなら、文法を理解してからTOEICの英語レベルまで到達するという手順を踏むには、かなり長い時間を要するからです。

「TOEICを受けるのは何年も後でいい」のであれば、じっくりと文法を復習することから始めてもいいでしょう。しかし、ほとんどの人は数か月、半年といったスパンで受験を考えているはずです。

まずは試験の傾向を知り、問題を解くことに特化した勉強に集中したほうが、時間対効果は高いと言えます。




勉強のコツは「完璧を目指そうとしないこと」にあり!

TOEICの勉強を進める際に気をつけておきたい落とし穴があります。それは「完璧を目指そうとしてしまうこと」です。

自分が目標とするスコアを取るために勉強するという目的を、常に忘れないようにしましょう。
たとえば、700点を目標にしている人であれば、290点は「捨ててもいい」わけです。全部の問題ができなければいけないと考えてしまうと、多くの問題に当たって傾向に慣れておくための時間が取れなくなってしまいます。

また、英語はあくまでも「言葉」ですので、一言一句すべてが理解できなければならないわけではありません。

母語である日本語でも、難しい言葉になると正確な意味を知らなかったり、会話の中で相手が言っていることが全部聞き取れなかったりすることはあり得ます。

それでも「だいたいこういうことを言っているようだ」と分かればコミュニケーションは成立するのです。
とくにリスニング問題に関しては、

出だしの単語名詞と動詞特徴のある単語
  • 出だしの単語
  • 名詞と動詞(誰が何をする/したのか)
  • 特徴のある単語(場所や場面を知るヒントになる言葉)

にポイントを置いて聞き取れるようになると、スコアが上がりやすくなる傾向があります。決して「完璧」に聞き取る必要はないのです。

TOEICがおすすめの人とは?

仕事で英語を使う可能性のある人近いうちに転職を考えている人何か自信のあるスキルを身につけたい人

TOEICは人気上位にランクインすることの多い資格ですので、受験しようかと考えたことのある人も多いことでしょう。

英語の力は「ついていて損はしない」ものですので、勉強する時間を確保できるのであれば積極的にチャレンジしていきましょう。

ただし、他にも取得を検討している資格がある人や、勉強にかけられる時間が限られている人は、「本当に必要な資格」に集中したほうがいい場合もあります。

そこで、TOEICの受験をおすすめできるのはどんなタイプの人なのか、主な3つの条件を挙げてみます。これらに当てはまる人は、今日からすぐにでも受験に向けた勉強をスタートさせましょう!




現在または将来的に仕事で英語を使う可能性がある人

今現在の職場が海外に向けた事業を手掛けていたり、外国人の従業員を積極的に雇っていたりと、英語を使う機会が多くなりそうな人は、今のうちから英語の力を証明できる資格を持っておくことをおすすめします。

近年はインバウンド需要にビジネスチャンスを見出だす企業も増えていますので、当面は英語を使う仕事をしていない人であっても、近い将来、英語に触れる仕事を担当する可能性は十分にあります。

海外支社など、国外に拠点がある企業に勤めている人であれば、海外への出張や赴任を命ぜられたとしても困らないレベルの英語力があるかどうかは、仕事を任されるかどうかの判断基準になることさえあります。

今後のキャリアプランという観点で見た場合にも、英語スキルがあるかどうかによって選べるキャリアの幅に影響するかもしれません。

今の時代、「うちの会社だけは絶対に英語は必要ない」といった企業のほうが少ないはずですので、将来を見越して英語の力を身につけておくことは非常に重要です。




近い将来、転職を検討する可能性がある人

数年内に転職を考えている、あるいはその可能性がある人にとって、TOEICは汎用性が高い資格と言えます。

外資系企業や海外勤務を希望する人はもちろんのこと、日本企業であっても世界から人材を採用している会社は増えていますし、事業を海外へと広げているなど日常業務においても英語が使えたほうが便利なケースは少なくありません。

TOEICの大きなメリットの1つに「スコア」で能力を示すことができる点が挙げられます。「TOEIC900点」と履歴書に記載があれば、一見して「英語の力がある人だ」と分かるのです。

TOEIC自体の知名度も高いことから、一定以上の能力があることを知ってもらう上で「伝わりやすい」のが特徴です。

もちろん、TOEICのスコアが高いという一点で採用が決まるようなケースは稀かもしれません。しかし、今の自分が持っている力に+αで「英語力」も加わるとすれば、英語以外の能力をより幅広く活かすことが可能になります。

転職する際の選択肢を広げておく意味でも、TOEICのスコアで英語力をアピールしやすい状況を作っておくといいでしょう。




何か1つ「これだけは身につけた」というスキルが欲しい人

今の時点でとくに取りたい資格がない人や、自分がどんな仕事をしていきたのか迷っている人は、「とりあえずTOEICを受けておく」のもひとつの考え方です。

資格や検定は、「やりたいことを実現するための手段として取得する」のが本来のあり方ですが、「やりたいこと」が見つからない時期に何か1つ自分に自信をつけておくために取得するという考え方も「あり」なのです。

TOEICに向けて勉強し、目標とするスコアに到達できれば、自信がつくはずです。TOEICをきっかけとして、他の資格にも挑戦してみたいと思うようになるかもしれません。

あるいは、英語力と組み合わせることでより希少価値のある人材として採用される可能性のある仕事が見つかるかもしれません。

現状、何を目指したらいいのか決まっていない人は、TOEICのように知名度のある資格や検定に挑戦し、キャリアを築いていくための皮切りとすることもできるのです。

まとめ)TOEICはあらゆる業種・職種の人におすすめできる資格

今の時代は社会がものすごい勢いでグローバル化しています。日本企業であっても英語が公用語に指定される企業が登場するなど、英語は私たちにとってますます身近な存在になりつつあります。

これからの時代に働いていくにあたって、英語力は「あるに越したことはない」ものになっていくでしょう。

TOEICは英語力を判定する試験として、広く認知されていると同時に信頼を得ています。業種や職種を問わず、あらゆる人にとって挑戦する価値のある、これからの時代に役立つ資格の1つと言えるでしょう。




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