反抗的な部下・苦手なタイプの部下にどう対処したらいい?

[最終更新日]2019/04/10

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「部下は上司を選べない」と言われることがありますが、それは上司の側も同じです。どうも相性が良くない、いわゆる「馬が合わない」タイプの部下と組まなくてはならないケースも多々あることでしょう。

中でもやっかいなのが、上司に対してやけに反抗的な部下です。

●事あるごとに歯向かってくる
●態度が悪い
●上司よりも自分のほうができると思い込んでいる

こういったタイプの部下に苦手意識を持っている人はいないでしょうか。
苦手なタイプの部下にどう対処したらいいか、解決策を考えてみましょう。

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目次

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威勢の良さと紙一重?! 反抗的なタイプの部下に苦手意識を持つ人は多い

「意見を述べる」のとは違う「反抗する」「キレる」部下とは?

まず、ここで言う「反抗的な部下」とはどのようなタイプなのかを明確にしておきましょう。

上司に対してはっきりと意見を述べるタイプや、異議を唱えるタイプは、上司にとって助かるケースも多々あるため「やっかい」とも言い切れません。むしろ、自分の意見を持っている部下のほうが、将来的に伸びる可能性を秘めていると見ることもできるでしょう。

ところが、「威勢が良い」というレベルを超えて「反抗する」「キレる」タイプの人がまれにいます。多くの部下を抱える人ほど、そういったタイプの人に遭遇する確率も高くなってしまいます。そうして、不幸にも反抗的なタイプの部下を持つことになってしまったとき、相手に対して苦手意識を持つ人は決して少なくないはずです。

困ったタイプとひとくくりにする前に、なぜ反抗するのか原因を考えよう

苦手なタイプの部下は、上司にとって「困ったタイプ」です。しかし、「困ったタイプ」とひとくくりにしていては、何の解決にもなりません。何らかの解決の糸口を探し当て、関係を改善していったほうが、お互いにとって仕事を進めやすくなるはずです。

たとえば、その部下が他の社員と接しているときのことを想像してみてください。あなたに対しては反抗的でも、他の社員にはにこやかに接していたり、楽しそうに話していたりする姿を見かけることはないでしょうか。もしそうであれば、部下はあなたもまたあなたに対して苦手意識を持っている可能性が高いのです。

思い当たる相手がいる人にとって考えたくもない相手のことかもしれませんが、ここはあえて「なぜ反抗するのか」について分析してみましょう。

タイプ別「部下が上司に歯向かう理由」とは?

タイプ➀ 上司の側に原因・落ち度があることが明白な場合

手厳しいようですが、部下が上司に歯向かってくる場合、かなり高い確率で上司の側にも原因があります。そして、その原因が明らかに上司側の落ち度であれば、最も有効な解決策は「上司の側が行動を改めること」なのです。

こうしたパターンの場合、部下は何らかの方法でメッセージを発していることが少なくありません。あなたに対して直接「だから〇〇と言っているじゃないですか!」とまくし立ててきたり、他の同僚に「〇〇部長は全然分かっていない」などとこぼしていたと噂で聞いたりしたことはありませんか?

あなたに対する不満をぶつけているにも関わらず、全く気づいてくれない・改善する様子がないことに対して、部下はイライラしている可能性があります。

タイプ② 同僚の気持ちを代弁している場合

タイプ➀と似ていますが、実はこちらのほうが深刻な場合があります。反抗してくる当人は「口に出して言ってしまう」だけであって、周囲の社員も日頃から同じことを思っているパターンです。この場合、周囲の社員の沈黙は「我慢」の上に成り立っています。つまり、反抗してこない社員のほうがよほどストレスを抱えている可能性があるのです。

代弁者となる部下は正義感が強いタイプが多いので、同僚からの信頼が厚いことも考えられます。「皆が思っていることをよく言ってくれた」と、むしろ感謝されている可能性すらあるのです。部署全体の空気が重い場合は注意が必要かもしれません。

タイプ③ 上司のことを軽く見ている場合

自分に自信があるタイプや、上司よりも仕事ができると思っているタイプは、上司のことを軽く見てかかる場合があります。年齢が近い上司と部下の間柄でこうした軋轢が生まれることはイメージしやすいでしょう。

しかし、年齢が離れているからと言って、そうはならないとも限りません。年齢が離れている上司は、部下にとって共通の話題が少なく、必然的に共感できる要素も少なくなりがちです。そのため、コミュニケーションが希薄になりやすく、上司の人柄や仕事上の実力が見えづらくなる場合があるのです。

また、上司と部下では負っている責任の種類が異なるため、現場で働いている部下からすると上司は「働いていない」「楽をしている」と映る場合があります。「自分のほうがずっと会社に貢献している」と不満を抱いている可能性もあるかもしれません。

タイプ④ キレやすい性格など本人に原因がある場合

あなたがどんな上司か、に関わらず、完全に部下自身に原因があるパターンです。こうしたタイプの人は、あなたに限らず他の同僚とも関係が良好でなかったり、敵が多かったりします。「そんなに怒るようなことだろうか?」と疑問に感じてしまう場面で頻繁にキレるようであれば、周囲で見ている人も「あの人は怖い」「関わりたくない」と感じていることが少なくありません。

このようなケースでは、上司であるあなたに対して「〇〇さん、今日も怒っていましたね」「お疲れさまです」などと、ねぎらう素振りを見せる部下が現れることがあります。部下の立場から見ても、上司としてのあなたの立場に同情してしまうわけです。あなた以外の人との関係性に目を向けてみると、部下自身に問題があるのかどうかを見分けるバロメーターになるでしょう。

事例➀ 職人気質の上司・ゼネラリストの部下

それって急ぎですか?メールじゃダメなんですか?

ここからは、具体的な事例を交えて「苦手な部下」への対処法を考えていきましょう。

1つめの事例は、上司と部下で極端にタイプが違うケースです。とくに上司が職人気質で、部下が器用なゼネラリストタイプの場合、双方がストレスを抱える原因になりやすいので注意が必要です。

「話し合って解決する」のが最善の策と考えてきたEさん

Eさんは医療機器の販売代理店で次長を務めています。この道30年余りのEさんは地道に顧客と関係を築くタイプの営業マンで、社内では他部署とも積極的にコミュニケーションを図ることで仕事を進めてきました。「話し合う」ことを最も大切にしているEさんは、分からないことや知りたいことがあると、他部署や顧客先にも気軽に顔を出して聞きに行くフットワークの軽さも備えていました。

ところが、営業部の8名の部下のうち、入社5年目のT氏はEさんに対して反抗的な態度を取ることが増えていました。

Eさん

「こないだの見積書、できたかい?」

Eさんが他部署へ聞きに行くと、営業事務の担当者は「はい、できていますよ。イントラにアップしてあります」とにこやかに答えてくれます。そのやりとりを聞いていたT氏は、Eさんが自席に戻るなり「それって、自分でイントラ確認すれば分かりますよね」と不快を露わにして言うのです。「わざわざ聞くなよ」と小声で吐き捨てることもあります。

また、Eさんは仕事で主に電話を使います。T氏の営業活動中に携帯電話へ連絡したときのことです。

Eさん

「今思い出したんだけど、A医院には最近顔を出しているのかい?」

T氏

「今日の午後に訪問する予定ですが、どうしてです?」

Eさん

「いや、さっきふと思ってね」

T氏

「・・・・・・行動予定表に入力してません?そんなに急ぎの用件ですか?メールじゃダメなんですか?」

たしかに、T氏はイントラにその日の訪問先を入力しています。運転中の車を道路脇に停めて話すT氏が苛立っていることは、電話口からもはっきりと伝わってきました。

上司にとって最善の仕事の進め方が、誰にでもフィットするとは限らない

Eさんは「話し合えば解決できる」と考えていますが、T氏には「自分で調べれば分かることをわざわざ人に聞いている」と映っています。Eさんは自分が知りたいと思ったタイミングで人に確認しているわけですが、相手にとっては「上司が突然質問してきた」と映ります。Eさんの質問に答えるために、部下が今やっている仕事を一旦中断しなくてはならないことにまで気が回っていません。

「なんだ、たったそれだけのことで怒るのか」と思った人は要注意です。T氏をはじめ、社員の多くが「E次長は急に質問してくる」「少しは自分で調べてほしい」と感じている可能性があるからです。1つ1つは些細なことでも、日々の小さなストレスが積み重なると不満が鬱積してしまうことがあるのです。

Eさんの質問に笑顔で応じてくれていた営業事務担当者も、もしかしたら「またこの人だ」と思いつつ、努めて笑顔で応じているのかもしれません。

事例② 自分の手元を見ている部下・先の展開を見通している上司

それ……聞いてないっすよ

部下は「上司が何を考えているのか分からない」と感じていることがあります。それもそのはずで、自分が担当している仕事を中心に物事を見ている部下と、部署やチーム全体をマネジメントしている管理職とでは、同じ出来事に対してとらえ方が異なっていても不思議ではありません。

次の事例は、あえて部下の視点から考えてみることにしましょう。

仕事が遅い課長に腹を立てていたRさん。ところが・・・・・・

Rさんは教材メーカーで営業として働く若手社員です。ここ1週間ほど、直属の上司であるK課長の仕事の遅さに痺れを切らしていました。

Rさんが大口の契約を取ったのは10日前のことです。懇意にしている販売代理店の社長と直接話し、私立中学校の生徒およそ200名分の教材を卸すことになったのです。あとは自社倉庫からの出荷を待つばかり・・・・・・、と思っていた矢先、K課長からとんでもないひと言を聞かされます。

Rさん

「課長、代理店から品物がまだ届かないと催促の電話が来ているのですが」

K課長

「ああ、あの話か。まだ発注をかけていなくてね。出荷の処理もしていない」

Rさん

「・・・・・・何言ってるんです?10日も前に発注書を課長に渡したじゃないですか!これから大至急出荷したって、明日まで先方を待たせてしまいますよ」

K課長

「そうだな・・・・・・」

K課長に慌てる様子はありません。Rさんは、K課長のことを心底見損ないました。もともと仕事が速いタイプではないものの、ここまで取引先のことを考えない人だったとは・・・・・・。

ところがその2日後、その販売代理店が倒産したとRさんは聞かされました。あまりに突然のことで、Rさんにとってはまさしく青天の霹靂でした。

Rさん

「課長、〇〇代理店が倒産したと・・・・・・」

K課長

「うん、さっき聞いた。やはりな」

Rさん

「やはり・・・・・・?とは?」

実は、その代理店への売掛金の回収が滞っていることが、K課長は以前から気なっていたのでした。資金繰りがかなり悪化しているらしいという噂もある中、急に大口の話が舞い込んできたので、K課長は警戒して発注を控えていたのです。

しかし、Rさんは口を尖らせました。

Rさん

「・・・・・・そんなこと、俺は知りませんでしたよ。どうして教えてくれなかったんです?」

K課長

「売掛金の回収状況を把握するのも営業の仕事だろう?半年近く滞っていて、何か変だと思わなかったか?あの代理店は社長がもう70歳を超えていて跡継ぎもいないから、何かあったら大変だとは前から思っていたよ」

実のところ、Rさんは新規契約を獲得することに必死で、売掛金の回収については「そのうち払うだろう」程度に考えていたところがありました。長く商売を続けてきた代理店がこんなにもあっけなく倒産するなど、夢にも思っていません。K課長にしてみれば、Rさんは「目の前の仕事をこなすだけで精一杯の部下」だったのです。

上司と部下で持っている情報量に差があるのは「致し方ないこと」

この事例を上司の立場で読んだ場合、「部下の未熟さが目立つ」「やはりまだ若手の域を出ない」と感じるかもしれません。しかし、Rさんから見れば、K課長はずいぶんと意地の悪い上司のようにも思えます。

  • 経営者が高齢で跡継ぎがいないのは「注意すべき」状況であること
  • 売掛金が半年近く滞っていること
  • 複数の同業者から経営難の噂を耳にしていること
  • こうした理由から大口契約は様子を見たほうがよさそうであること

これらのことを適時Rさんに伝える機会はあったはずです。

K課長にしてみれば、「当然気づいているべき」「営業として重要な仕事」かもしれませんが、若手のRさんの経験値や入手可能な情報量から考えたとき、K課長の基準で考えてしまうのは酷なものがあります。上司と部下との間に情報量の差が生じるのは「致し方ないこと」なのです。

苦手意識のある部下に対してどう対処すべき?

ここまでで紹介した事例から、上司と部下の関係性がギクシャクしている場合、双方に原因があるのかもしれない、ということが見えてきたのではないでしょうか。

では、反抗的な部下や苦手意識のある部下に対して、どのように対処していったらいいのでしょうか。3つのポイントに絞って対処法を紹介します。

まずは上司の側から歩み寄る・理解を示す姿勢を見せる

激昂しやすい相手に対しては、「もともと気が短いタイプなんだろう」といったネガティブなとらえ方をしがちですが、部下には部下の言い分があるはずです。その言い分が正しいかどうかはともかく、まずは上司の側から歩み寄り、理解を示す姿勢を見せることが非常に重要です。部下は「上司が理解していない」こと以上に「理解しようとする姿勢を見せてくれない」ことに苛立っている場合があるからです。

定期的に社員面談を実施している会社であれば、一対一で話す機会を作りやすいでしょう。そういった機会がないようであれば、あえて面談の場を設けるのも手です。会議室など他の社員に話の内容が聞こえない場所を確保し、きちんと時間を取って話を聞くことで、ふだんとは違った本音を話してくれるかもしれません。

話し合う場を設ける場合はできるだけ対等な目線で話す

せっかく話し合う場を設けたのであれば、上司としてアドバイスをしようとは考えないほうがいいでしょう。ともすれば「わざわざ呼ばれて説教をされた」と部下が受け取る可能性もあるからです。あくまでも部下の考えや思いを「聞かせて欲しい」「教えてもらいたい」という姿勢でのぞむことが大切です。

話を聞く中で、「それはさすがにおかしい」と感じることが出てくるかもしれません。それでも、やはりその場で直接反論したり諭したりするのではなく、聞き役に徹したほうが得策です。部下にとっては、何を話したかよりも「聞いてもらえた」という事実のほうがずっと重要かもしれないのです。役職の違いや年齢の差からいったん離れて、対等な目線で接してみましょう。

第三者の影響力を借りることも時には必要

苦手意識があまりに強い相手の場合、話し合いの場でもギクシャクしたままだったり、そもそも話し合いの場を設けること自体、気が進まなかったりすることもあるかもしれません。

そのようなときは第三者を介在させるのもひとつの手です。苦手な部下が親しくしている社員や、分け隔てなく話せるタイプの社員がいれば、それとなく相談してみてもいいでしょう。部下がどのような不満を持っているのか聞けるかもしれませんし、何かの機会に「〇〇課長が悩んでいたよ」と伝えてくれるかもしれません。

こういったやり方を好まないタイプの管理職もいるかもしれませんが、管理職が1人の力で全てを解決しなくてはならないわけではありません。もし適任と思える社員がいるようであれば、第三者の影響力を借りて状況を好転させられないかを考えてみてもいいでしょう。

苦手意識を乗り越えるために、小さな一歩から進めていこう

多くの人は、いったん誰かに苦手意識を持ってしまうと、無意識のうちにその相手を避けようとします。「馬の合わない部下といがみ合っている時間があったら、他の仕事を進めたほうが効率的だ」と思ってしまうかもしれません。余計なストレスを抱えないためにも、できるだけ波風を立てず「触らぬ神に祟りなし」で行こうと思っている人もいるのではないでしょうか。

しかし、「苦手だ」という感覚自体が、もしかしたら上司であるあなた自身が作り上げた先入観かもしれないのです。苦手意識を乗り越えてコミュニケーションを図るためにも、ほんのわずかな変化であっても良い方向へと進めていく必要があります。まずは小さな一歩から進め、部下との関係性を築いていけるよう努めてみましょう。

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