管理職体験談:そのたった一言で、信頼関係は崩れてしまう。
[最終更新日]2022/12/15
私の仕事は何と申し上げたら良いのでしょう、大きな括りで言うならば「公務員、行政職」となります。
私は、県内の体育・スポーツに関わる業務をしています。
さとうさん(男性 35歳)
- 職業
- スポーツ行政
- 職種
- 公務員
- 年収
- 秘匿
- 従業員規模
- 10名
- 地域
- noselect
Index
目次
管理職としての私の仕事。
具体的に言いますと、県民を対象にスポーツイベントを開催しています。
「スポーツ少年団」や「地域のスポーツクラブ」などもそれに含まれますね。
私は県内のアスリートを対象に「ドーピング」に関する教育や体力強化について指導をしています。
私自身もスポーツは好きです。
サーフィンやボルダリングなど、マイナーなスポーツも結構経験してきました。
好きなスポーツに携わることができる今の仕事は、大変やりがいを感じています。
我々の方針で県内のスポーツ環境が変わるので、責任の大きさも感じています。
休日はそういったスポーツや、あとは読書など、どちらかと言うと一人で過ごしていることの方が多いかもしれません。
部下に怒鳴ってしまったあの日。
私は管理職も務めているのですが、何かと上司と部下の間で板挟みになることが多く、苦しい思いをすることも多いです。
職業上、たとえ不本意であっても、上司から言われた方針や提案に従うしかありませんので。
私がまだ役職に就いていない頃は、そんな上司の方針に不満を抱くことも多かったように思います。
しかし私自身が上に立つことになり、その裏側を知ると、これまでの上司の思いも、納得のいく思いでした。
要は上司もまた、その上の人間の方針に逆らうことはできないのですよね。
それを知ってからは私も、上司へ不満を抱く部下をなだめることの方が多くなった気がします。
しかし、この前、私は上司として大きな過ちを犯してしまいました。
ある部下が心血を注いで進めていた企画「A案」があったのですが、
上層部からの指示は「B案を進めること」。
部下がどれだけこの企画にかけていたかは近くで見ていたので、上層部の意向を伝えるのは心苦しかったです。
部下は上層部の意向に腹を立て、
- 部下
-
「そんなの、絶対に納得できませんよ!」
と決して譲ろうとはしませんでした。
かなりの口論に発展してしまい、結果として私は声を荒げ
- 私
-
「そんなこと言ったってしょうがないだろ!指示には従え!」
と言ってしまいました。
その時の部下の、他人を見るような視線は今でも忘れられません。
立場の違いを押し付け、無理やりに従わせる。
やっていることはパワハラと何ら変わりありません。
とても後悔した出来事です。
たった一言で、信用は失われる。
私の一言があってから、明らかに他の部下の雰囲気も変わりました。
私に対して、皆が怯えているように見えました。
私はもっと、部下の思いを上層部へ伝えるべきだったのだと思います。
「彼がどれくらいの時間と思いを、この企画に注いできたか分かりますか?」
結果は分かりませんが、もしかしたら上層部も納得を示してくれた可能性だってあるのです。
私が声を荒げた部下はそれ以降、私の目もまともに見ようとはしなくなりました。
やがて彼は部署の異動を申し出て、今は彼も管理職です。
先日、偶然社内の廊下で彼とすれ違うことがありました。
私は、当時のことを謝りたい気持ちと、同時に気まずい思いの間で気持ちが揺らぎ、
つい目を伏せて通り過ぎようとしてしまいました。
すると彼の方から声がかけられ、
- 部下
-
「管理職って、思っていた以上にしがらみが多いですね。○○さんのあの時の気持ちも、今は理解できます。私も自分の意見ばかり押し付け、大変失礼なことをいたしました」
そう言いました。
私も当時の非礼を浴び、今ではたまに飲みに行く仲にもなりました。
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管理職とは。
管理職は、たった一言の発言であっても、きちんと気を配るべきであると学びました。
そしてたった一言でも、多くの部下からの信頼を失ってしまう可能性がある事も。
管理職は部下の手本でなければならないと思います。
そしてそのことに対するプレッシャーや苦労は、実際に管理職になって初めて分かるものです。
しかし、いずれは誰にも、後輩や部下に指導する機会がやってくることでしょう。
そんな時、こうした心持ちで接していくことで、自身の心のゆとりも、部下からの信頼も得ることができるのだと思います。
感情に任せて行動することは、管理職は控えるべきだと思います。
今後、私が目指したいこと。
私がこれまで接してきた管理職には
「おおらかで大胆な」印象の方が多かったように思います。
そしていぜれの人も、部下から慕われていたという印象です。
私は今、たとえば仕事終わりに部下と飲みに行ったりなんてことはしていません。
何となく、部下は上司からの誘いを避けたいという気がしているからです。
ですが、業務以外での部下との交流も、やはり私は大切だと思うのです。
ですので、たとえば飲み会ではなく、一緒にスポーツやゲームをしてみるだったり、関係性の構築法はいくらでもあると思います。
部下との関係性を第一に、これからも努めていけたらと思います。
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