私の管理職体験談:広報・IR担当。ほとんど私より年上の人たちの部署で、私が管理職に。

[最終更新日]2021/03/08

体験談
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私の管理職体験談:広報・IR担当。ほとんど私より年上の人たちの部署で、私が管理職に。

気付けばもう、50歳も間近の年齢になりました。
地元の製造業でずっと働いています。古くからある企業で、会社も私も高齢化の一途をたどっています笑。

若いころは「もっと(自分が)活躍したい・稼ぎたい」というような野心もありましたが、今はそれよりも「穏やかな毎日を過ごしたい」という気持ちが強いですね。

子どもは2人いましたが上の子は成人して大阪の会社に勤めており、下の子は九州の大学に通っています。家は妻と私と、それから愛犬の3人で静かに暮らしています。

休日は妻と食品の買い出しに行って、それ以外の時間は近所を散歩したり、囲碁教室に通ってみたり…と、そんな感じです。





ティムさん(男性 40歳)
職業
製造業
職種
広報・IR
年収
約1,200万円
従業員規模
25万人(うち部下8人)
地域
兵庫県

Index

目次

「コストセンター」としての、私の働き方

インナーコミュニケーションを重視して

私の部門で重要視されているのが、「インナーコミュニケーション」。

インナーコミュニケーションとは、社内のすべての社員が共通したビジョン・目標意識を持てるように、社内に向けてメッセージを発信したり、社員間でコミュニケーションをとるよう働きかける取り組みのことです。

広報・IRの部門とは、その部門だけで直接収益を出すことは適わない「コストセンター」です。そのため、「会社全体にどうお役立ちできるか」を常に意識して活動する必要があります。

会社のブランディングというと、多くの人は「社外に向けて発信していく」イメージを持つかもしれません。ですが、社内の人たちにも自分たちの会社イメージを持ってもらうことは、企業文化を育んでいくうえでとても大切なことです。

──と、いうことを話しても大抵の人はあまりピンときません笑。ですが、そのことを理解してもらうのが、私たちの役目だと思っています。



「うまくやれるだろうか…」という不安と、「もしかしたら…」という期待

管理職になることへの不安と期待

私が管理職に就任したのは、5年ほど前のことです。

当時、私の所属する広報・IR部門では会社以上の高齢化が進んでいました。

花形の「海外部門」や「マーケティング部門」では若手社員が配属になる傾向が強く、広報・IR部門では私より年上の人がほとんどで、またはほぼ同年代といった年齢層でした。

その中で上司から「管理職をやってほしい」の達しが来て、まず思ったのは

私が選ばれてしまったか…。

ということでした。

(現在のメンバーをまとめあげるのはきっと一筋縄ではいかないだろう)という感覚があったからです。
ですが、よくよく考えるとこれまで私は「強いリーダーシップを発揮して業務に臨む」という機会をあまり持たずに来ました。

もしかしたら、今回の管理職就任が、自分のキャリア形成に良い影響を与えられるかもしれない──といった期待も、若干ではありますが、ありました。



業務終了後に、会議室にこもっての資料作成

ベテラン社員が書類作成を手伝ってくれた

管理職での仕事を始めた当初、「うわあ、やっぱり大変だったな…」と思ったものです。

これまでは「今、目の前のある業務」に対応するような働き方でしたが、管理職ではまず半期・通年ごとに事業計画、中期計画を策定しなければいけません。

事業計画においては上司と大方針がうまくかみ合わなかったり、予算やリソースの配分がしっちゃかめっちゃかになったりと、大変苦労しました。

そんなとき、あるベテランの、私より年配の社員さんが、

ベテラン社員

良かったら、一緒に考えるけど?

と提案してくれたのです。

彼は私よりも5年ほど在籍期間が長く、そのため事業計画や中期計画についても私よりも俯瞰して見ることができていました。

そして、なぜ私が上司の意見と合わないのか、上司が何を求めているのか、どのように持っていったらこちらの主張に納得してくれるのか等まで、時間を取って一緒に考えてくれたのです。

業務終了後に会議室を借りて、大モニターに資料を映しながら、資料作成まで一緒に手伝ってもらいました。



管理職・マネージャーとして活動するうえで、最も大切なことは。

部下を信頼し、逆に信頼されること

このときに思ったのは、(完璧な管理職よりも私のように経験も浅く、若干頼りないくらい方が皆も「協力しよう」とついてきてくれるのではないか)ということでした。──少しうがった考え方かもしれませんが笑。もちろん、いつまでもそのままではいけないということも分かっていますが。

管理職・マネージャーとして活動するうえで、最も大切なことは、部下を信頼し、逆に信頼されることだと思います。

お互いのリスペクトがないところでは、どんな業務であってもよい仕事は生まれないのではないかと思います。

事業計画の作成に手伝ってくれたベテラン社員さんに、いちど「あのとき、なんであんなに手伝ってくれたのか」と訊いたことがあります。

すると、彼は、

ベテラン社員

いやあ、なんか大変そうだったからね。

とだけ、少し照れくさそうに話してくれました。
その社員さんの様子を見て、私は「なんていい人なんだろう」と感動するとともに、こういう裏表のない人が、皆から信頼されるんだろうと思いました。

私自身も、裏表なく皆さんと向き合い、仕事を進められていると(自分では)思っています。そのこと自体が、管理職として仕事を進めていくうえでとても大切なんだろうと感じました。



これから先、私が目指していきたいこと、意識していることは──。

年上でも年下でも関係なく、管理職として頑張れる人材をつくっていくこと

管理職に就いてから5年が経ちました。

大分仕事には慣れましたが、リーダーシップをバリバリ発揮して活躍できているかというとそうでもなく、今でも周囲の社員さんに助け助けてもらいつつ、日々の業務を何とかこなしています。

最近思うのは、(私自身が、もっと器を広げてスキルアップしていくことにどれだけの意味があるんだろう?)ということです。

もちろんそれも大切ですが、それ以上に、自分の分身となって活動できる人をいかにたくさん作っていくかの方が、会社の成長に寄与できるのではと思っています。

それは年上でも年下でも構いません。社内のすべての社員が共通したビジョン・目標意識を持って(まさに「インナーコミュニケーション」!)、そして私以外でもいつでも管理職として頑張れる人材をつくっていくことが私の、いちばんの使命だと思っています。