管理職体験レポート:「組織を守るため」の決断が、あるスタッフにとっての不幸に繋がって。

[最終更新日]2019/04/11

体験談
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私は現在、高齢者賃貸住宅のスタッフとして勤務しています。

元々はフロアのスタッフでしたが、数年前にリーダーに昇格したのです。

働くクマさん(男性 38歳)
職業
高齢者集合住宅派遣スタッフ
職種
福祉
年収
500万円
従業員規模
200名
地域
千葉県

Index

目次

管理職としての私の仕事。

管理職になる事には取りたてて不安も抵抗もありませんでした。
上司から任命されて、なら、やらなきゃな、という感じで引き受けました。

あまり知られていませんが、高齢者だけが住む住居施設があり、私たちの仕事はそこへ出向いて掃除であったり、困りごとに対応したりしているのです。

私たちの会社には約80名の訪問スタッフがおり、そのシフト管理を私が任されています。
それに加えて夜勤勤務もあります。夜間に急な緊急事態に対峙することもありますので。

80名もいるスタッフの勤務を管理するのはやはり大変ですね。

私の性格は、争いごとを好まない穏やかな人間だと自負しております。
趣味は友人との登山。ストレスのいい発散法になります。

プライベートでは妻と2人の子供に囲まれています。
仕事から帰ったら子育ても待ち受けているので、もうくたくたです。

ある人員采配で、結果として大勢が辞職していき。

介護職とは分けて考えていますが、それでも行っている業務はほとんどヘルパー業務になります。
近年では介護・福祉職の人員不足が叫ばれていますが、そこは私たちの会社も同じことです。

正確に言うと、私たちは大手企業の傘下の子会社から現地へスタッフとして派遣されている仕組みなのですが、こちらの施設長にあたる上司との折り合いがどうにも悪く。
この方が人員採用の実験を握っているのですが、ほとんど自分の好みで採用しているようなもので、その人の経歴やスキル・人間的な資質などはほとんど度外視していると言っても過言ではありません。
私はそのような人員采配は認められませんでした。

何度か本人との会話も重ねたのですが、依然として改善しようと働きかけてくれることはなく。
結局は私がその旨を上層部に伝え、その方は異動になりました。
後味が悪くはありましたが、施設自体の経営方針としては間違っていなかったと思います。

新しく施設長候補として配属された方はきちんとされた方でした。
しかし問題は起こりました。

前施設長は個人の采配で人を雇っていましたから、前施設長によって採用が決まったスタッフは皆、そのことに恩義を感じていたわけです。
それが異動となってしまっては、彼らのモチベーションも著しく下がる要因になってしまったらしく。
十数名のスタッフが、ある日一度に辞めていったのです。

何が正しい選択だったのか、今でも思い返しますが、未だに答えは出せずにいます。

管理職としての、正しい決断とは?

十数名のスタッフの辞職は、当然シフト管理に大いに影響がありました。

何人もの古参のスタッフに頭を下げ、穴の開いた日に働いてもらい、当然私もできるかぎり働きました。

スタッフたちの意見は二つに割れていたようです。

スタッフ

「やる気の無い人間は要らない。辞めても困らない」

という意見と

スタッフ

「人手は人手。辞める前に説得すべきだった」

というものです。

私はどちらの意見も正しいと思いました。
しかし管理職として、時には経営に際して働く意欲の無い人間は切る、という判断が必要だとも学びました。

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組織を守るための辛い決断も必要。

施設の経営方針として、良かれと思って下した決断が、結果として十数人のスタッフの退職に繋がってしまったわけですから、管理職としての自分の采配が果たして正しかったのかどうか、そんなことを考えさせられた出来事でした。

幸いにして、現在は一番つらい時期は脱したと言いますか、一時期のスタッフの穴を埋めようと、ほとんど不眠不休で働くようなことは、今では無くなりました。
当時は精神的にも参っていて、私自身「辞めてしまおうか」という考えが過ぎることもありました。

趣味の登山に興じる時間も体力もありませんでしたね。

これまで以上に採用する人材には気を配り、きちんと誠意を持って仕事に向き合ってくれるスタッフが増えたため、今後はかなり上向きになっていくんじゃないかと思います。
あの頃の辛い日々が報われると信じたいです。

私が思う管理職。

管理職は、色々と苦労が多そうなポジションだな、とはなる前から思っていました。

しかし今回の出来事を通して、どのポジションにいる人間にも、それぞれ別種の大変さがあり、戦っているということが分かりましたね。
何も辛いのは管理職だけではないのです。

それぞれの心内を与しながら、必要な時は決断を下す。
それが管理職に与えられている役割でしょうか。
その決断が、誰かにとって残酷な結果をもたらすとしても、組織や大勢を守るためには致し方が無い、そんな覚悟も必要だと思います。

私の跡を引き継ぐ人間もいずれ出てくるでしょう。
今のうちに私の意志を、きちんと部下たちに働く姿勢でもって伝えていけたらと思っています。

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