今からでも間に合う!MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズ総ざらい ~フェイズ3・後編~
[最終更新日]2023/03/11
2008年の『アイアンマン』に始まり、これまでに計23作品が製作され、今後もその世界観は広がり続けるMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)シリーズ。
物語の遷移とともにフェイズ1~3に区切られているシリーズの魅力を紹介する本記事。
今回はいよいよ現状でのシリーズ最新作までの魅力をご紹介していきます。
年末年始も近くなり、お家時間が増えることが予想される中、この機会にシリーズの世界観にどっぷりと浸かってみるのもおすすめです!
【フェイズ1編はこちら】
【フェイズ2編はこちら】
【フェイズ3前編はこちら】
<スポンサーリンク>
Index
目次
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018年/アメリカ/150分)
【あらすじ】
6つ集めれば世界を滅ぼす無限の力を手にすると言われる「インフィニティ・ストーン」を狙い地球に襲来した宇宙最強の敵サノスに対し、アベンジャーズが全滅の危機に陥るほどの激しい戦いを強いられる。
最凶の敵サノス襲来。アベンジャーズの運命やいかに!?
MCUシリーズ19作目にあたる『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は、これまでその存在はほのめかされつつも、謎のヴェールをまとっていたシリーズ最凶の敵サノスが、アベンジャーズの前に立ちはだかります。
物語は前作『マイティ・ソー バトルロイヤル』のエンディングから連なるかたちで始まり、アベンジャーズのメンバーの中でも屈指のパワープレイ型であるソーとハルクが、サノスによって瀕死の重傷を負わされるという衝撃的な展開から幕を開けます。
サノスはタイタン星出身の宇宙人。
故郷の滅亡を止められなかったことから、全宇宙のパワーを司り、6つ集めるとあらゆる願いを実現できるというインフィニティ・ストーンを集め「全宇宙の均衡をはかるために、生命の数を半分にする」という目的を達成させようとしています。
ここで本作のキーとなるのが全宇宙に散らばっている6つのインフィニティ・ストーン。
これまでのシリーズを観ていると、そのうちの多くが、アベンジャーズのメンバーが所持していることが分かります。
2008年の第一作『アイアンマン』の時点で既に敷かれていた伏線に驚嘆するとともに、シリーズ史上かつてないほどシリアスな物語と、これまでに登場したヒーローたちが一堂に会しサノスに立ち向かっていく姿に胸が熱くなります。
本作のヴィラン:サノスとはどんな人物?
本作でようやく姿を現すサノスですが、実はこれまでの作品にも少しずつその存在がほのめかされつつあったことが分かります。
たとえば『アベンジャーズ』においてのNY決戦。
闘いの原因はソーの弟ロキの暴走によるものでしたが、そのロキを裏で操っていたのがサノスであることが分かります。
そして本作で本格的なアベンジャーズ参入を果たす『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の一員、ガモーラとの因縁も明らかになります。
全宇宙をその手中に収め、史上最大規模の”粛清”を行おうと画策するサノスですが、彼を単純な悪役で終わらせないのは、彼の背景にあります。
人口の増加と食糧難によって故郷の崩壊を救えなかった過去を描くことで、一見突拍子のない野望にも思える「全生命の数を半分に減らす」という目的も、宇宙規模で考えればある意味では筋の通った理論であることに思い当たります。
「何が善で、何が悪か」の境界を曖昧に提示してみせるのがMCUシリーズの特徴ではありますが、本作もまた重要な問いをアベンジャーズの面々に、そして観客に投げかけています。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
調査日:2020/12/07
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『アントマン&ワスプ』(2018年/アメリカ/118分)
【あらすじ】
元泥棒でバツイチのヒーロー、アントマンことスコット・ラングは、2年前にアベンジャーズの戦いに参加したことがきっかけで、いまはFBIの監視下に置かれ、自宅軟禁の日々を送っていた。あと3日でFBIの監視から解放されるという日、スコットの前に、アントマンのスーツの開発者であるハンク・ピム博士と、博士の娘のホープ・ヴァン・ダインが現れ、2人が極秘に進めていたある計画に協力するよう要請される。そんな彼らの前に、ピム博士の研究技術を狙い、壁をすり抜ける謎の敵ゴーストが現れ……。
衝撃のインフィニティ・ウォーでの闘いの裏で起こっていた”小さな闘い”
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』での闘いがきっかけで、一度はアベンジャーズから離脱し、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』には登場しなかったアントマンことスコット・ラング。
シリーズ史上最大規模の闘い『インフィニティ・ウォー』の裏で、彼は一体何をしていたのかが明かされるのが本作『アントマン&ワスプ』です。
そもそも、アリサイズに自在に変身できるアントマンスーツは、科学者ハンク・ピム博士が開発した粒子によるものでした。
ハンク博士の妻ジャネットは初代ワスプスーツを身に纏ったまま、アリサイズよりさらに小さな量子サイズに縮んでしまい、その姿を消してしまった。
ハンク博士の目的は、量子世界に消えてしまった妻を見つけ、再びこの世界に戻すこと。
そのため、アントマンと博士の娘であるホープ(ワスプ)は、闘いに身を投じていく。
『アントマン』の作風であるコミカルなテンションは健在。
前作『インフィニティ・ウォー』での衝撃的なラストも吹っ飛ぶ娯楽作です。
本作のキーワード「量子世界」とは?
シリーズ前作『アントマン』にて、スコットは一度は量子世界へと入ってしまうものの、奇跡的に生還を果たします。
それによって、ハンク博士も消えた妻ジャネットの生存の可能性を持ち始めることとなります。
量子世界では、時間の流れも本来の世界とはまったく異なります。
それゆえ、仮に再び量子世界の中に入れたとしても、ジャネットを探すために費やすことができる時間はわずか2時間。
果たしてスコットたちは、全てが未知の量子世界からジャネットを救い出すことができるのか、というのが本作の主題になっています。
アベンジャーズの本筋とはまったく関係のない物語のようにも見えますが、実は本作での量子世界の可能性こそが、勝利のための大きな切り札となっています。
それを抜きにしても、変幻自在にサイズを変換しての街中でのカーチェイスや、まだ誰も見たことがない量子世界のイメージまで、アクションとハードSFが見事に融合した本作は、独立した一作としても十分に見ごたえのある作品となっています。
アントマン&ワスプ
調査日:2020/12/07
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『キャプテン・マーベル』(2019年/アメリカ/124分)
【あらすじ】
1995年、ロサンゼルスのビデオショップに空からひとりの女性が落ちてくる。彼女は驚異的な力を持っていたが、身に覚えのない記憶のフラッシュバックに悩まされていた。やがて、その記憶に隠された秘密を狙って正体不明の敵が姿を現し……。
アベンジャーズ最後の切り札がついに登場!
シリーズ21作目にして、さらに新たなキャラクターが投入されるのが『キャプテン・マーベル』。
名前に「マーベル」の文字が冠されているように、MCUシリーズを象徴する重要なキャラクターになっています。
物語は1995年、アベンジャーズが発足されるより前の話に遡ります。
ある日キャロル・ダンバースは、一切の記憶を失った状態で目覚めます。
自分が何者なのかも分からない中、彼女はS.H.I.E.L.D.のニック・フューリーの力を借りながら、失われた記憶を取り戻すために奔走します。
本作はシリーズ初の女性主人公の作品としても、大変価値のある一作になっています。
失われた記憶を取り戻すタイム・サスペンスの要素も取り入れながら、本作の主題は、枷をはめられた女性が自分の可能性を発露し、本当の自分に出会うまでのサクセス・ストーリーでもあるのです。
また、後のアベンジャーズの創始者ニック・フューリーもメイン・キャストとして登場し、「なぜアベンジャーズはできたのか」というシリーズの大きな謎の一つも明らかになります。
キャプテン・マーベルとはどんな人物?
キャプテン・マーベルことキャロル・ダンヴァースは、「自分が何者であるのか」の記憶を失った状態で目を覚まします。
しかし、かつての自分の足跡を追っていくうちに、実は自分がクリー人であること、そして光子ビームを操ることのできる唯一の人物であることが分かります。
キャプテン・マーベルは、アベンジャーズの中でも最も強いキャラクターであるとされています。
彼女が目から発射する光子ビームは、ほとんどチートといっても過言ではない破壊力を持っており、本作が『インフィニティ・ウォー』の後に据えられているのは、後に公開される『エンドゲーム』への布石であることが窺えます。
自分自身を取り戻し、力を解放した彼女が、最凶の敵サノスにどう立ち向かっていくのか期待が高まる一作です。
また、シリーズの随所で登場してきたアベンジャーズの創始者でS.H.I.E.L.D.の長官であるニック・フューリーが眼帯をしている「意外な理由」も明らかになるなど、小ネタも満載です!
キャプテン・マーベル
調査日:2020/12/07
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019年/アメリカ/181分)
【あらすじ】
宇宙最強の敵サノスに立ち向かうも、ヒーローたちを含めた全人類の半分を一瞬で消し去られてしまうという敗北を喫したアベンジャーズが、残されたメンバーたちで再結集し、サノスを倒して世界や仲間を救うため、史上最大の戦いに挑む姿を描く。
“Avengers Assemble”
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』にて、サノスを前にして完膚なきまでの敗北を喫することとなったアベンジャーズ。
サノスの目的は達成されてしまい、アベンジャーズのメンバーも半分が”消滅”してしまった。
絶望に暮れるメンバーだったが、ある人物の登場により、世界を救う糸口を見出すことになっていきます。
これまでに制作されてきた21作品の集大成となる本作『エンドゲーム』は上映時間3時間を超える大長編です。
それもそのはず、これまでに登場してきた様々なヒーローたちが、本作で遂に全員集合を果たすのです。
特にラスト1時間の戦闘シーンは必見。
キャプテン・アメリカの”Avengers Assemble”の掛け声により闘いの火蓋が落とされ、映画史上類を観ない大迫力のアクションシーンが展開します。
そして大団円となるエンディングでは、これまでシリーズを見守ってきたファンも納得のフィナーレを迎えます。
大逆転のためのキーパーソンは「アントマン」
『インフィニティ・ウォー』には登場せず、『アントマン&ワスプ』にて、量子世界の可能性を発見したアントマンことスコット・ラングが、本作『エンドゲーム』でアベンジャーズにカムバック。 大逆転のためのカギを握る人物として重要なポジションを担います。
また、『インフィニティ・ウォー』でアベンジャーズの半分が消滅してしまいますが、アイアンマン、ハルク、ソー、キャプテン・アメリカと、シリーズを初期から支えてきた面々が生き残っているのも大きなポイントです。
幾多の困難を共に乗り越え絆を深めてきた彼らだからこそ、人類最大の危機を前にして、一致団結し現状打開の一手のために知恵を絞り続けます。
個々のメンバーの見せ場を用意したうえで、複雑な物語もスムーズに進行してみせる、2008年より11年間にわたって築き上げてきたMCUシリーズの集大成として、ぜひ見逃せない一作です!
アベンジャーズ/エンドゲーム
調査日:2020/12/07
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年/アメリカ/130分)
【あらすじ】
夏休みに学校の研修旅行でヨーロッパへ行くことになったピーターは、旅行中に思いを寄せるMJに告白しようと計画していた。最初の目的地であるベネチアに着いたピーターたちは水の都を満喫するが、そこに水を操るモンスターが出現。街は大混乱に陥るが、突如現れた謎のヒーロー、ミステリオが人々の危機を救う。さらに、ピーターの前には元「S.H.I.E.L.D.」長官でアベンジャーズを影から支えてきたニック・フューリーが現れ、ピーターをミステリオことベックに引き合わせる。ベックは、自分の世界を滅ぼした「エレメンタルズ」と呼ばれる自然の力を操る存在が、ピーターたちの世界にも現れたことを告げる。
少年から大人へ。真のフェイズ3の幕引きへ。
前作『エンドゲーム』にて大団円を迎えたMCUシリーズですが、正確には本作『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』が正式なフェイズ3の最終作に位置しています。
高校生のスパイダーマンことピーター・パーカーは、研修旅行でヨーロッパに訪れていました。
ピーターはクラスメイトのMJに思いを寄せており、旅行中に告白しようと考えている。
しかし、そんな矢先にピーターの前に現れたのはS.H.I.E.L.D.の元長官ニック・フューリー。
彼はピーターに「エレメンタルズ」という存在が現れ、危機が迫っていることを告げるが、研修旅行を楽しみたいピーターは闘いを回避しようとフューリーの追っ手をかわし続ける…。
『エンドゲーム』とは打って変わってオフビートな青春映画が幕を開けますが、作品中盤で本作の持つある”仕掛け”が発動。そこからはピーター・パーカーの「ヒーローとしての成長譚」へと舵を切っていきます。
『スパイダーマン:ホームカミング』では「親愛なる隣人」として街を見守る決意をしたスパイダーマンも、『インフィニティ・ウォー』『エンドゲーム』での闘いを経て大きな成長を遂げてきました。
彼が来るフェイズ4でどのような立ち位置となるのかが本作を観れば明らかになることでしょう。
本作のキーパーソン:ミステリオとはどんな人物?
ヴェネチアで旅行中のピーターら一行を襲った「エレメンタルズ」を、たった一人で撃退してみせたのが、本作のキーパーソンとなるミステリオという謎の男。
強化スーツを身に纏い空を自在に飛び回る姿はまさしくヒーローそのもの。
ピーターはそこに、自らの師であるトニー・スターク=アイアンマンの面影を見ます。
謎の人物ミステリオを演じるのは演技派俳優のジェイク・ギレンホール。
本作では新たなる脅威「エレメンタルズ」に勇敢に立ち向かう姿と共に、どこか陰を感じさせる複雑なキャラクターを持ち前の演技力で見事に演じ切っています。
本作で明かされる「別次元」の存在から、フェイズ4でさらなる世界観の拡大を予感させる一作です。
スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
調査日:2020/12/07
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
まとめ)フェイズ4の幕開け『ブラック・ウィドウ』は2021年4月に公開予定!
シリーズ一作目の『アイアンマン』から遡って紹介してきた記事も、今回で一旦最後となります。
今後のMCUシリーズの展開予定は、2021年4月にフェイズ4の幕開けとなる『ブラック・ウィドウ』の公開を控え、またDisney+では2021年1月よりドラマシリーズ『ワンダ/ヴィジョン』の配信が決定しました。
映画史上を見渡してみても、長期にわたりここまで世界観を広げてきたシリーズはそうありません。
新たな展開に向け、この機会にシリーズのおさらいをしてみてはいかがでしょうか。
<スポンサーリンク>