スティーヴン・スピルバーグ監督作品おすすめ12選
[最終更新日]2022/12/15
これまでに数多くの名作を世に生み出し、監督デビューから約50年が経つ現在も、未だコンスタントに作品を撮り続けているスティーヴン・スピルバーグ監督。
そのフィルモグラフィーは普段、あまり監督名を意識せず映画を観る方でも、「その作品は知ってる!」と思うような有名作でいっぱいです。
今回は数あるスピルバーグ監督作品の中から12本をご紹介していきます。
ぜひ、ご覧ください!
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Index
目次
夢と希望にあふれたスピルバーグ作品
おすすめその①『未知との遭遇』(1977年/アメリカ/135分)
【あらすじ】
ある日、行方不明になっていた戦闘機や貨物船が、相次いで砂漠に出現する怪異が発生する。
それに伴い、正体の分からない発光体がアメリカ各所で目撃される。
機械工のロイもまた、山道で発光体に遭遇する。
宇宙にいるのは、我々だけではない。
当時30歳のスピルバーグが手掛けた本作は、平凡なアメリカ市民の男と、遥か彼方の惑星からやって来た未確認生命体との交友を描くSFドラマです。
それまでは人類の脅威として描かれることの多かった宇宙人を、友好的な視点から切り取ったこともまた、この作品における魅力の一つでしょう。
前半は、未確認飛行物体(UFO)を目撃した人間たちが、次第に謎のヴィジョンに苛まれ、精神に不調を来していく様をミステリアスに描いています。
その中でも、主人公のロイの心に刻み付けられるのが「デビルズタワー」と呼ばれる山のイメージ。
この場所は一体なんなのか? 真相を探っていくうちにロイは、想像しなかった光景を目の当たりにしていくことになります。
本作『未知との遭遇』のラストは、解釈の可能性の開かれた作品でもあり、同じく作品を観た人たちと展開について語り合いたくなること必至の一作です。
未知との遭遇
調査日:2020/05/26
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
おすすめその②『レイダース/失われたアーク』(1981年/アメリカ/115分)
【あらすじ】
考古学者のインディアナ・ジョーンズは、大学教授として教える裏で、現役のトレジャーハンターとして活動してもいた。
ある日、インディの元に、ナチス・ドイツが古代遺跡から聖櫃(アーク)の発掘を行おうとしているとの知らせが。
ナチス・ドイツよりも先にアークを手に入れるため、インディは動き出す。
空前絶後のアドベンチャーシリーズ
ハリソン・フォードを主演に迎えた『インディ・ジョーンズ』シリーズは、これまでに計4作が制作されるほどの超人気シリーズに発展。その記念すべき一作目が、本作『レイダース/失われたアーク』です。
本作の製作総指揮は『スター・ウォーズ』シリーズで知られるジョージ・ルーカス。
『スター・ウォーズ』が実質エピソードの4作目から始まったように、本作『レイダース』もまた、主人公インディアナ・ジョーンズの生い立ちや背景は一切語られず、本編が始まってすぐに冒険が始まります。
物語の枝葉を極力減らし、必要なことだけを語るのが、当時の娯楽作のフォーマットだったのかもしれません。
本作公開前は、収益が不透明だったことから十分な制作費を捻出できなかった本作ですが、後の大ヒットにより、シリーズ2作目以降はスケールもアクションも倍増、また、前作で語られなかったインディの生い立ちも明らかになっていくなど、ファンの心を鷲掴みにする術を、スピルバーグはとことん熟知しています。
現在、シリーズ5作目も制作中。
監督73歳、主演俳優77歳による奇跡のタッグを劇場で見届けるためにも、ぜひシリーズ一作目からおさらいしておきましょう!
レイダース/失われたアーク
調査日:2020/05/26
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
おすすめその③『E.T.』(1982年/アメリカ/115分)
【あらすじ】
地球の植物のサンプル採集に降り立った宇宙人たち。
その過程で、政府の人間に居場所がばれ、宇宙船は飛び立つが、その際に一体の宇宙人が置いて行かれてしまう。
途方に暮れる彼だったが、近くの住宅地に住む少年エリオットと出会い、友情を深めていく。
少年が出会ったのは、独りぼっちの宇宙人
E.T.は「Extra-Terrestrial=未知の生命体」を略したタイトル。
映画製作会社「アンブリン・エンターテインメント」のロゴにもなるほど、少年エリオットが自転車のカゴにE.T.を乗せ空を飛ぶシーンは、本編を観ていなくとも知っているという方も多いのではないでしょうか。
本作の主人公エリオットは、両親の離婚により孤独を感じている少年。
そんな彼が出会うのが、異星で仲間に置き去りにされてしまったE.T.。
孤独な心同士が触れあい、種族を越えて友情を深めていくのも、ある意味必然にも思えます。
また、愛らしさと不気味さのバランスが絶妙なE.T.のデザインも、逆三角形の輪郭に大きな瞳という「グレイ型」が主流だった当時のエイリアン像にも革新をもたらしました。
友情は時や場所を越えても輝き続ける。
そんな普遍的なメッセージも、スピルバーグの手にかかれば唯一無二の極上のエンターテインメントへと仕上がります。
また、昨年末には公開から37年を経て、再びE.T.とエリオットが再開する4分間の動画も公開され話題になりました。
こちらもぜひチェックしてみてください!
E.T.
調査日:2020/05/26
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おすすめその④『ジュラシック・パーク』(1993年/アメリカ/127分)
【あらすじ】
コスタリカ沖の孤島に造られた巨大テーマパーク「ジュラシック・パーク」。
ある日、生物学者のアランは、パークを運営するインジェン社よりジュラシック・パークに招待される。
そこで彼らが目にしたのは、琥珀に閉じこめられた蚊のDNAから再生した恐竜たちが、自由自在にパーク内を闊歩する姿だった。
当時の最先端技術でよみがえった恐竜たち。
これまでにシリーズ5作が制作され、事実上の最終章である6作目の公開も控えている『ジュラシック・パーク』シリーズ。
記念すべき一作目が制作されたのは今から27年前。
本作の功績の一つは、「ジュラシック・パーク以前」「ジュラシック・パーク以後」と呼んでも差支えのない、CG技術の刷新を行った点にあるでしょう。
原作であるマイケル・クライトンの小説は、本格的な科学理論を盛り込んだハードSFであり、少年が夢に描くような恐竜世界とはまた違った「リアル志向」の作品でした。
そのため本作でスピルバーグは、より「野生動物としてのリアル」である恐竜たちの姿を活写するために、当時の最新テクノロジーであるCGと、従来の視覚効果で用いられてきた「アニマトロニクス(ロボットによる恐竜模型)」を融合させ、実際に目にしたことは無くとも実在感の感じられる恐竜たちの描出に成功したのです。
また、肉食恐竜が人間たちを襲うシーンはホラー演出もふんだんに取り入れられ、お化け屋敷的なスリリングさは、27年が経過した今観ても、新鮮な驚きがあります。
映画史の1ページに残る本作を、ぜひ「体験」してみてください!
ジュラシック・パーク
調査日:2020/05/26
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
おすすめその⑤『レディ・プレイヤー1』(2018年/アメリカ/140分)
【あらすじ】
2045年.環境汚染により人類の多くは、「オアシス」と呼ばれるVR空間へ現実逃避していた。
ある日、オアシス創始者であるジェームズ・ハリデーが死に、彼の遺言が公開される。
それは、「VR空間内に隠されたイースターエッグを探し当てた者には、オアシスの所有権と5,000億ドルを授与する」という内容。
大金と地位を手に入れるため、多くのプレイヤーたちがゲームに参加するが……。
未来の楽しみは「現実」「虚構」どちらの中にある?
VR(仮想現実)を舞台に、80年代ポップカルチャーへのオマージュをふんだんにまぶしたSFアドベンチャー『レディ・プレイヤー1』。
本作の最大の魅力は、何と言っても作中に散りばめられた「オマージュ」の数々でしょう。
本作は、オマージュ元を知っていれば知っているほど、より深く作品世界に耽溺できる「玉手箱」的な映画でもあります。
一例を挙げるだけでも『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『シャイニング』『エルム街の悪夢』『AKIRA』『メカゴジラ』『キングコング』など、枚挙にいとまがありません。
もちろん、元ネタを知らない方でも楽しめる親切設計になっているところがスピルバーグ映画の長所。
「こんな世界があったらいいな」を叶える仮想現実の数々に圧倒される140分でしょう。
また、70年代から第一線として活躍し続けるスピルバーグの「現実」への目配せの塩梅も丁度いい、手放しで楽しめるエンターテインメント大作です。
レディ・プレイヤー1
調査日:2020/05/26
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時にダークなスピルバーグ作品
おすすめその⑥『激突!』(1971年/アメリカ/89分)
【あらすじ】
セールスマンのデイヴィッドは、商談のためカリフォルニアに向け車を走らせていた。
道中、前を走るタンクローリーを何の気なしに追い越すが、直後からタンクローリーの運転手による執拗な追跡を受け続ける。
シンプルな鬼ごっこが「狂気」に変貌する瞬間。
記念すべき、スピルバーグの第一回監督作品が本作『激突!』
ストーリーは至ってシンプル。たまたま追い越したタンクローリーに、どこまでもどこまでも追われ続ける男の恐怖を描いた作品。
この作品を一級品たらしめているのが、物語の最後までタンクローリーの運転手の姿を映さない演出技法でしょう。
これにより正体の分からない相手に執拗に追われる、遂には車自身が意志を持ち襲い掛かっているようにさえ見える不気味さをたたえています。
また、「追われているなら、どこかで停まって車から降りればいいのでは?」という楽観的意見を許してくれないのが初期スピルバーグ作品の特徴。
とにかく一度標的にされてしまったら、最後まで逃げ続けるしかない。
たまたま「追い越して」しまったばっかりに……。
2020年、「あおり運転」が深刻視される現在、本作の恐怖は映画の中だけの他人事では無いのかもしれません……。
おすすめその⑦『ジョーズ』(1975年/アメリカ/124分)
【あらすじ】
田舎町の海辺に、ある日女性の遺体が上がった。
激しく損傷した遺体から、警察署長ブロディは「サメの仕業である」と推測。
ブロディは、海洋学者のフーパーと共に、調査を開始する。
これを観たら、もう海には入れない!?
地球上でもっとも獰猛だとも言われる「ホオジロザメ」に襲われた田舎町を描いた、スティーヴン・スピルバーグの初期監督作。
原作となる同名小説に目を通した際、スピルバーグは「登場人物の心情が今一つ掴み切れなかった」と言います。
そのため、本作ではむしろ、人間を襲うホオジロザメによる主観ショットも取り入れつつ、人間はあたかも脇役であるかのように描かれているのも印象的です。
ひたすら「驚異の存在」であるホオジロザメに追いかけられ続ける展開は、デビュー作『激突!』での正体不明のタンクローリーを、舞台を海とサメに移して描き直したようにも見えます。
主役はホオジロザメではありますが、決して人間描写をおざなりにしているわけではありません。
パニックに陥った人々の集団心理や、ホオジロザメに立ち向かう男たちの友情など、人間ドラマとして共感できる点も多々あります。
本作はモンスター・パニック映画の金字塔として、後に数々のモンスター映画のお手本となる一本になりました。
35年前の作品とは思えないリアルな恐怖描写に、思わず海へ行くことを躊躇ってしまうかもしれません。
ジョーズ
調査日:2020/05/26
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おすすめその⑧『宇宙戦争』(2005年/アメリカ/114分)
【あらすじ】
貨物港のクレーン技師として働くレイは、離婚した妻との間に設けた2人の子供たちを、妻の休暇の間預かることに。
しかし、次の日の朝、雷鳴とともに町中の電気が消え、地中から謎の歩行機械が現れる。
これまでの異星人描写から一転、とことん邪悪な宇宙人たち
H・G・ウェルズによる同名小説を原作に、トム・クルーズを主演に迎えたSF作品。
『宇宙戦争』は一度、1953年に映画化されていますが、細かな設定・デザインを変えつつ、現代版にアップデートされています。
一番大きな違いは、「トライポッド」と呼ばれる、宇宙人の操る機械のデザインでしょう。
53年版では、オーソドックスな円盤型だったものが、三本足で地に立つ、それ自体が生命体のような不気味なフォルムになっています。
そこから放たれる光線を浴びると、人々は瞬時に灰へと変わってしまう。
突然の襲撃に世界は混乱、レイも2人の子供を連れ、妻の実家・ボストンを目指します。
度重なる宇宙人の襲撃の迫力も然ることながら、スター俳優トム・クルーズがそのオーラを消しアメリカの一小市民として逃げ惑う姿も、よりリアリティを伴って観客に恐怖を与える一翼を担っています。
『未知との遭遇』『E.T.』と、友好的な異星人を描いてきたスピルバーグ作品に馴染んでいると、より一層そのギャップに驚かされるはずです。
宇宙戦争
調査日:2020/05/26
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スピルバーグ×トム・ハンクスの黄金タッグ作品
おすすめその⑨『プライベート・ライアン』(1998年/アメリカ/170分)
【あらすじ】
ノルマンディー上陸作戦を成功させたアメリカ軍のミラー大尉は、陸軍総長からある任務を告げられる。
それは、敵地にいるライアン二等兵の救出だった。
たった一人を救うため
それまでの多くの戦争映画では、ノルマンディー上陸作戦を、アメリカ軍が圧倒的な兵力により勝利したように描かれてきていましたが、スピルバーグ監督は決して史実から目を逸らさず、勝利の裏には数々の兵士たちの死があったことを真正面から描きました。
冒頭の「オマハ・ビーチの戦い」の描写は、戦争で失われた多くの魂へ向けた、スピルバーグの強いメッセージがうかがえます。
手持ちカメラの多用で、まるで観客自身が戦場に身を置かれたような心許なさと恐怖を演出し、アクション映画として描かれることの多い他の戦争映画とは一線を画す映画体験ができることでしょう。
救出される側のライアン二等兵は、四兄弟の末っ子。
3人の兄は戦争の途上で死亡し、ライアン家の兄弟最後の生き残りでした。
彼の帰還こそが、戦争に沈む国民の心を照らす唯一の希望の光となるかもしれない。
国家による、無謀な「救出作戦」を任せられるミラー大尉率いるレンジャー隊の面々は、たった一人の命、しかし国民にとっての希望となり得る命を救うため、自らの命を危険に晒しながらも作戦を決行します。
守る者、守れらる者、最後まで勇気を奮うことのできない者など、戦場における様々な人間心理も見ごたえたっぷりな、戦争映画の名作です。
プライベート・ライアン
調査日:2020/05/26
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おすすめその⑩『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』(2002年/アメリカ/141分)
【あらすじ】
高校生のフランクは、両親の離婚のショックから、家を飛び出し一人で生きていくことを決意。
生活をしていくため偽造小切手の詐欺を手始めに、徐々にプロの詐欺師へと成長していくフランク。
そんな彼の存在を察知したFBI捜査官のカールは、彼を捕まえるため捜査を続けるが……。
天才詐欺師とFBI捜査官の攻防は、さながら実写版『トムとジェリー』
実在の詐欺師フランク・W・アバクネイル・Jr.の半生を、主人公の詐欺師にレオナルド・ディカプリオ、彼を追うFBI捜査官にトム・ハンクスを起用し映画化。
パイロットや医師など、様々な人間に器用に化けてしまうフランクと、彼をすんでのところまで追いつめつつも何度も取り逃がしてしまうカール捜査官の攻防は、さながら実写版の『トムとジェリー』もしくはルパンと銭形警部を見ているかのよう。
映画はフランクのバックグラウンドを描くことで、ともすればただの憎めべき犯罪者で終わってしまいそうなフランクに、キャラクターとしての厚みを持たせることに成功しています。
演じるレオナルド・ディカプリオの演技力も相まって、「このまま逃げ続けられるといいのに」とすら思えて来てしまう不思議な魅力を放ちます。
対するカール捜査官を演じるトム・ハンクスもまた、仏頂面でありながら人情を秘めたFBI捜査官を見事に演じています。
スター俳優の演技合戦も大きな見どころの、手に汗握るサスペンスです。
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン
調査日:2020/05/26
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
おすすめその⑪『ターミナル』(2004年/アメリカ/129分)
【あらすじ】
クラコウジア人のビクターは、アメリカ、ジョン・F・ケネディ国際空港で入国手続きを行っていたが、彼がアメリカに到着する前に、クラコウジアでクーデターが起こり、政府が消滅していたことが判明。
パスポートが無効となり、ビクターは空港から出られなくなってしまう。
空港から出られなくなった男の物語
多くの国の人々で行き交う空港が、ある男にとっての「密室」となってしまう。
そんな奇想天外かつダイナミックなストーリーを、スピルバーグはコミカルに時にロマンチックな人間ドラマとして展開。
閉鎖された空間ながら食事も寝床も確保できる空港は、悲しくも人間一人が生活していくにはそこまで不自由ではない。
しかし、母国が無くなってしまい、頼れる人も周りにいない心の不自由さはどう頑張っても解消できない。
そんな主人公の内面を、トム・ハンクスが器用に演じています。
次第に空港の有名人となり、数々の人と接していく中で、ビクターは徐々に希望を取り戻していく。
主人公の母国が架空の国であることから映画オリジナルのストーリーに見えてしまいますが、実は元となる人物像が存在すると、監督は明らかにしています。
何でも、フランスのシャルル・ド・ゴール空港にて、17年間空港から出られなかったイラン国籍の男性が存在したのだとか。
もし自分がビクターの立場になったら……。
コミカルなテイストの本作も、見方を変えれば恐ろしい映画に変わるかもしれません。
ターミナル
調査日:2020/05/26
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
おすすめその⑫『ブリッジ・オブ・スパイ』(2015年/アメリカ/142分)
【あらすじ】
冷戦最中の1957年のブルックリンで、画家を装いスパイ活動に興じていたルドルフが逮捕される。
彼の弁護を担当することになったドノヴァンだったが、敵国のスパイの弁護は、自国民からの強い批判と、自身と家族の身の危険も起こり得る危険な案件だった。
「冷たい戦争」を終わらせたのは誰?
「スパイ映画」と聞いて『007シリーズ』や『ミッション:インポッシブル』シリーズに代表されるような、アクション満載のサスペンス作品をイメージする方も多いのではないでしょうか。
本作は前述したスパイ映画とは違った、「実録」路線のスパイ映画。
表立った活劇は行わず、水面下で静かに進んでいく情報戦こそが、リアルなスパイ活動なのです。
弁護士会から半ば押し付けられるようなかたちでルドルフの弁護を担当することになったドノヴァンでしたが、彼との謁見の中で、互いに「敵対国の人間」を越えた「友情」を感じるようになっていきます。
果たしてドノヴァンは、ルドルフを救うことができるのか……。
2人の交流を通し、「何事も信念を持って取り組む」ことの重要性を受け取ることができます。
派手なアクションシーンが無くともスリリングな物語を創りだすスピルバーグ監督の手腕にも改めて驚かされる一作です。
ブリッジ・オブ・スパイ
調査日:2020/05/26
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
まとめ)歳を取っても価値観をアップデートし続けるパワー
いかがでしたか。
キャリア50年を常にトップで走り続けてきた要因には、歳を取っても自身の世界観・価値観を柔軟にアップデートし続けるパワーが挙げられるでしょう。
これは、意識していてもなかなか簡単にできることではありません。
多くの努力があったからこそ、スピルバーグ作品がいつの時代も幅広い年代に愛されてきたのでしょう。
これを機会に、スピルバーグ作品の世界を堪能してみてください。
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