管理職・マネージャーの「転職するか、今の会社を続けるか」で悩んだ時の判断軸!

[最終更新日]2022/12/15

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「転職するか、続けるべきか」悩んだときの判断軸

近年は転職市場が活発となり、転職によって自分のより良いキャリアを目指す人が多くなってきています。

しかしそうはいっても管理職の方はすぐに転職には踏み切れないというのが現状ではないでしょうか?

今回は管理職の方が「転職するか、今の会社を続けるか」で悩んだ時の判断するポイントについてご紹介します。

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目次

「転職しないほうが良さそう…」という転職活動者は、全体の3割ほど?

管理職の転職は、一般社員の転職と比較すると迷うポイントが多いと言えます。

「現職も管理職として悪くない評価を受けている」「人間関係にも慣れている」等、一定の成功を収めている管理職だからこそ、転職がプラスなのか客観的に判断することは難しいですよね。

そこで重要なのが第三者の意見です。

ミドル世代のハイクラス転職を扱う「エン ミドルの転職」による調査によると、転職に精通するキャリアカウンセラーから見て、転職希望者のうち3割以上の方を「現職に留まる方が良い」と感じたという結果が出ています。

Q.面談を行ったのち「現職にとどまるべき」と思う方はどのくらいいますか?

参考:「転職すべき人 / 現職にとどまるべき人」について(2017年版)|エン ミドルの転職

想定よりも多く感じる方がほとんどではないでしょうか?

この結果はつまり、実際に転職に迷っている方の3割以上が現職を続けた方が良いケースであるということです。それでは転職エージェントが現職を勧める理由についてご紹介します。

転職エージェントが「現職に留まるべき」と考える理由は?

  • 1位 本人希望と、転職市場における市場価値とでギャップがある
  • 2位 今後やりたいことと、転職理由に整合性がない
  • 3位 転職理由となっている課題が、現職企業でも解決できる
  • 4位 現職企業での就業期間が短い
  • 4位 キャリアの棚卸が不十分

参考:「転職すべき人 / 現職にとどまるべき人」について(2017年版)|エン ミドルの転職

最も多かった理由は「本人希望と、転職市場における市場価値とでギャップがある」場合です。

例えば未経験の職種や業種を希望している場合は、いくら情熱があったとしても必要とされる技能・経験が大きく下回る場合は転職は困難となるでしょう。

このように市場のニーズを把握できていない場合もありますが、現職に留まるべきとする上位の理由に共通しているのは、「自己分析が十分にできていない」ことです。

転職することで働く環境を変えることはできますが、自分自身を理解できていなければまた同じ壁にぶつかってしまうかもしれません。

「自分の希望するキャリア」「自分の経験・スキル」「現職の環境」を深堀してみると実は現職でもう少し頑張った方がプラスとなる場合もあります。

転職したいと感じたら、まずは自己分析から始めることをおすすめします。

転職すべきか、しないべきかを決める判断軸5点!

転職に踏み切る前に自己分析することは必須です。そこで自分の状況も含めて整理できる以下の5つの判断軸をご紹介します。

今の職場で、やりたいこと、目指したいことはあるか今の職場では、新しい知識・スキルを引き続き身につけられそうか今感じているストレスや不安は、今後改善されそうか(時間が楽しそうか)今の職場で、何でも話せる相談相手はいるか今掲げている退職理由は、新しい職場でも発生する可能性は高いか

5つの判断軸にそれぞれ評価点をつけてみて下さい。

スコアが高いほど現職でとどまった方が良いと考えられます。20点を超える場合は現職でもう少し頑張ってみる方がプラスとなるでしょう。

逆に15点を下回る場合は転職したほうが良いと判断できます。それではそれぞれの判断軸について詳しくご紹介します。



今の職場で、やりたいこと、目指したいことはあるか

今の職場でやりたいこと、目指したいことはあるでしょうか?

管理職となった今ではそんなことを自分で考える機会がない方も多いかもしれません。給与や働く環境ももちろん重要ですが、目標を持てないまま何となく仕事を続けるよりも、自分が目標を持ってやりたいと思える仕事の方がスキルもモチベーションも向上するでしょう。

自分のやりたいことにピンとこない方は、自分のなりたい姿や憧れの人について考えてみましょう。

現場に出て部下の育成に力を注ぐような姿なのか、または経営層として海外を飛び回り交渉するような姿なのかによって、自分のやりたいことが見えてきます。



今の職場では、新しい知識・スキルを引き続き身に付けられそうか

今や「終身雇用はもう維持できない」と言われ、年功序列制も崩れつつある状況です。

一昔前なら勤続年数さえ積み上げれば給与も比例する仕組みでしたが、近年では労務費のかかる管理職に早期退職を促す流れもあります。

この状況下で収入を維持するためには、自分の市場価値を研鑽し続けることが重要です。

今の仕事はスキルや経験を身に着けられる環境でしょうか?スキルが身につかないまま勤続年数だけを重ねてしまうと、転職したいと思っても転職先が見つけられないということにもなりかねません。

もし自己を研鑽できないような仕事であれば、自分を伸ばせる職場への転職をおすすめします。



今感じているストレスや不安は、今後改善されそうか(時間が解決しそうか)

職場での人間関係によるストレス、残業が続くことによる健康への不安など、仕事に関して悩みを持っている方は多いと思われます。

このようなストレスや不安によって転職を考えている方は、まずは状況を変えることはできないかを考えてみましょう。

異動を申し出ることによって辛い人間関係から逃れられる場合もあります。

また働き方改革により職場環境が今後変化し残業も減るという可能性もあります。仕事は好きだという場合は、こうした外部環境のせいで転職となってしまうなんてとても惜しいです。

状況を変えられるかどうか検討することをおすすめします。



今の職場で、何でも話せる相談相手はいるか

職場の人間関係は仕事を続けていく上で重要な要素です。

若手とは異なり、管理職となると気兼ねなく相談できる相手がいない方も多いと思われますが、職場に相談相手がいなければ、仕事を続けていくのは精神的に難しいかもしれません。

何でも話せる相談相手がいると、辛いことがあっても精神的に大きな支えとなり、仕事の続けやすさはかなり変わるでしょう。

もし相談相手がいるなら、今の状況を相談してみましょう。「転職したい」と相談するのではなく、「スキルがつかなくて将来が不安だ」など、転職を考えだしたきっかけについて相談するのがおすすめです。

考えが変わるような良いアドバイスがもらえる可能性があります。



今掲げている退職理由は、新しい職場でも発生する可能性は高いか

転職をすることで今の状況から離れることはできますが、転職したものの場合によっては状況が変わらない場合もあります。

転職を考える原因が他の勤務先でも発生する可能性が高いかどうかを吟味することは非常に重要です。

例えば人間関係の問題であればまた同じ状況に陥ってしまう可能性があるため、転職前にしっかりと転職先の調査をすることが重要です。

また「自分には合わない」という原因なら、自分には何が向いている、もしくは何がやりたくて、どんなことが合わないかを明確にしていなければ、また仕事内容がしっくりこないということを繰り返してしまうかもしれません。

転職することで自分の希望を叶えられそうか、しっかり吟味しましょう。

「私がいないと会社が回らないから」はおすすめしない

「自分が退職することで会社が回らなくなってしまうのでは」と考え、転職を躊躇してしまう方もいらっしゃると思われます。

今までお世話になったという思いや、自分の存在意義を実感できるなど理由は様々だと思われますが、会社より自分のキャリアを優先して考えることをおすすめします。

自分が退職することで回らなくなる会社であれば、大きな問題のある組織です。

仕事が個人に依存しているとチェック機能が上手く機能せず不正が起きる、または担当者が休暇をとれないという事態になってしまいます。この組織に居続けることは自分に不利益となるでしょう。

しかし多くの会社では、優秀な方が退職してもなんとかやっていけるということがほとんどです。

会社に迷惑がかからないようにしたいということであれば、繁忙期の退職は避ける、しっかり引継ぎをするなど対策することもできます。会社ありきの自分ではなく、自分で会社を選択しましょう。

それでも「転職しようか」と悩む際は、転職エージェントに相談を

自己分析や市場調査をしっかり行っても、やっぱり転職すればよいのかわからない方が多いと思われます。

そんなときは転職エージェントに相談することをおすすめします。転職について悩んでいる気持ちをそのまま転職エージェントに打ち明ければ、客観的なアドバイスをもらうことができます。

「無理やり転職を勧めてくるのでは?」と心配な方もいらっしゃると思われます。

しかし転職エージェントへの相談は無料なので、自分の気持ちに合わない対応をされる場合は利用をすぐに中止することもできるので安心です。

実際転職サービスは、転職したものの応募者が一定の期間内に転職先を退職してしまった場合は紹介料をもらえない仕組みとなっていることが多いので、マッチングしない転職先を無理に勧められることは少ないでしょう。

転職を多数扱ってきたプロに、無料で自分の状況を分析してもらえるのは、これからのキャリア形成においてもかなり大きなメリットになるはずです。

まとめ)状況を整理し冷静に自己分析することが重要

転職を考えている時は熱くなってしまっている場合が多いです。

現職の状況の何に不満があるのか、転職すればその問題は解決に近づくのか、そもそも自分が目指しているのはどんなキャリアで、そのために自分にはどんなスキル・経験が必要なのか等、これらを冷静に考えることが転職を成功させるためには不可欠です。

状況を整理し、転職が自分にプラスとなるのか見極めましょう。




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