女性は会社・上司から評価されにくい?女性マネージャーが意識したい、会社・上司との向き合い方

[最終更新日]2019/08/06

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日本政府は2020年までに、企業における女性管理職の比率を30%にするという目標を掲げました。

しかし残念ながら、政府目標を達成する見込みは低いのが現状でしょう。

すでに管理職として活躍する女性のなかには、同期の男性と比べると会社や上司の評価が低いと感じている人はたくさんいるはずです。

これは日本に限ったことではなく、海外でも同様です。

そこで今回は、なぜ女性は会社や上司から評価されにくいのか、そしてその現実とどう向き合っていけばよいのかについて、お話しします。

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目次



1)なぜ女性は、会社や上司から評価されにくいのか?

女性の昇進には、「ガラスの天井」があるといわれていることを知っていますか?

これは経営陣という昇進のゴールは見えていても、女性はそこにたどり着けないことを表しています。

図:男女の昇進確率の違い。エントリーレベル52%・3倍。中間管理職22%・2倍。上級管理職14%・2倍。経営会議メンバー・9%・2倍。CEO・2%・5倍。(注)棒グラフが示すのは各階層の女性比率、倍率は次の階層への昇進割合を女性の昇進割合で割った数値。従業員数1万人超、売上高10億ユーロでデータが得られた欧州・中東及びアフリカ地域の企業130社が調査対象。

こうした表現があるように、女性は会社や上司から評価されにくい理由は何なのか、詳しく説明したいと思います。



男性と女性に対する評価基準が異なる

まず、同じ成果をあげても女性が男性と同等に評価されない理由の一つに、会社や上司が無意識にバイアス(偏見)をかけていることがあげられます。

多くの人(※すべての人ではない)は、「望ましい男性像」に対しては「主体的に意見発信・行動する」というイメージを描き、「望ましい女性像」に対しては「協調性・受容力がある」というイメージを描く傾向にあります。

もちろん、これらは一般的なイメージであって、すべての男性・女性がこれら特性に当てはまるわけではありませんし、それらイメージから乖離しているからと言って「男性らしくない・女性らしくない」とするのは過ち(偏見)でしょう。

ただし、人はまだ相手のことを深く知らないときに、対象者に対してこれら抽象イメージを重ねて評価や印象付けをしやすいといいます。

更には、やや旧式のリーダーシップ論・組織論においては、是とするモデルケースに上記のような「望ましい男性像のイメージ」が重ねられていることも多く、そのような組織によっては、男性の方が評価を得られやすくなるのです。

そのほか、男性社員を評価する際には将来性やポテンシャルに対する期待が加味されるのに対し、女性は男性以上の成果あるいは結果を出すことが重視される傾向もあるといいます。

日本でも管理職志望の男女が同じ企業の面接に臨んだ場合、男性が採用される確率が高いことは否定できません。

こうした偏見──「無意識のバイアス」が、役職が上がるにつれて大きく影響することが予想されます。



ライフイベントに左右されるという思い込み

同じ成果をあげても女性が男性と同等に評価されない理由の二つめは、女性は「結婚や出産等のライフイベントに左右さやすい」と見られることも多く、いつまで戦力でいるかわからないと考える会社や上司が少なくないことです。

特に20代後半から30代の女性に対し、そうした見方が強い傾向にあります。

昇進させた後、結婚・妊娠・出産・育児によって、仕事を全うできなくなることを想定しているのです。

一生の仕事としてキャリアを積んでいる独身女性に対しても、「いつか結婚するかもしれない」という無意識バイアスがかかっています。

また40代後半以降は、介護による離職を懸念する傾向が強まるようです。

そこには、男性の育児や介護への参加、女性が働きやすい環境づくりという観点が抜けており、やや旧世代的な見解・価値観と言えるでしょう。



リーダーから降格された女性の体験談

私が以前勤めていた会社に、二つ年下の女性がいました。

家庭があるにも関わらず営業成績は全社トップで、残業も休日出勤もいとわず、仕事に邁進していました。

しかし、彼女は直属の上司である男性の営業部長と折り合いが悪く、なかなか正当に評価してもらえないとこぼしていました。

営業目標を持つ男性部長は長く取り引きのあるクライアントを数多く持っており、彼女は入社してから何十社にも電話や飛び込みで営業をかけ、着実に足場を築いてきたのです。

その結果、彼女はリーダーに昇格しますが、手当はスズメの涙ほどで、目標数字だけが高くなりました

それに不満に感じ、社長に直談判したのですが、イエスマンの男性部長を気に入っている社長が耳を貸すことはありませんでした。

そして、上がった目標数字が達成できなかったことを理由に、半年後に社長は彼女をリーダーから降格させたのです。

男性部長が目標達成できなくても、降格されたことはなかったにも関わらず、彼女は降格されました

その後彼女は、その会社を見限って退職していきました。

そして、彼女の退職を機に、開拓したクライアントとの取り引きもなくなったのです。

私もその会社を退職しましたが、彼女の努力を正当に評価し、給料や裁量など納得のいく環境をつくれれば、新規開拓したクライアントを失うことはなかったのにと、残念に思ったことを覚えています。

2)評価とは、自身を映し出す「鏡」の存在。まずは、自身を適切に「評価」して

はっきりお伝えすると、ここまで紹介した無意識のバイアスや思い込みについて、私たち女性は必要以上に気にする必要はないでしょう
逆に気にしすぎることによって、自分らしさや働きがいを低減することに繋がりかねません。

仮にそのような環境下にいたとしても、他者からの評価よりもまずは私たち自身の「ありたい自分」「目指したい状態・未来」に目を向けるべきではないでしょうか。

一方で、女性が会社や上司からの評価が低くなる理由は、相手にあるだけではありません。

女性自身の自己評価の低さも、正当な評価を妨げる要因になります

ここでは女性が自己評価する際に気をつけたいことや、それを上げていくためにできることについて、お話しします。



自分を冷静に評価することから始める

無意識バイアスがかかっているのは、会社や男性だけではありません。

女性自身が自分に自信を持てないことも、正当に評価されない要因となっています。

自己批判をしたり自己嫌悪に陥ることが多い、自分の短所にばかり目が行く、自分の意見を主張できない、自分が悪くなくても謝る、周囲の評価が気になる、失敗を隠そうとする、失敗を人のせいにするという傾向がある女性は、特に注意が必要です。

まず、自分を冷静に評価することから始めましょう。

具体的には、

  • 自分に課された目標に対し、どういう取り組みをしてどんな成果を出したかを数値を含めて整理する
  • 成果を出したプロセスとその理由をまとめる
  • 目標達成できなかった要因を書き出す
  • 前回の反省点を改善する方法について考える

──これら4点をくり返すことです。

自分の仕事を可視化することで、冷静にジャッジできるようになるはずです。



自己評価が低いときは他者からの評価にこだわっていないかを考える

自己評価が低いと、他者に評価されることでしか自分を測れなくなります

確かに、評価は他人がするものという側面はあります。

しかし、他者の評価を大事にするあまり、依頼されると自分が不得手な仕事でも断れない、失敗したくないので新しいチャレンジはしない2ことをくり返すことで、自分を窮地に立たせてしまうケースは多々あります。

また、自分を正当化するために他者に責任を押し付けるなど、自己保身に走る女性も少なくないようで、その根底には「自分が評価されるなら、他者に迷惑がかかっても仕方がない2」という思考性が見て取れます。

それは意味がないことです。

他者の評価をあげることにこだわるより、自分が認められる評価をあげることを重視しましょう。



自己評価をあげるための改善点をまとめ実践する

自分で自分を認めることは、それほど簡単ではありません。

それは、評価が主観であるという前提に立っているからです。

そこで、自分がすべきことができたかどうかを、客観的に判断できるようにすることをおすすめします。

それは、自分が与えられた目標に対し、できていないことを列記することから始まります。

そのうえで、どうして目標が達成できなかったのかという理由とともに、改善点を考えるのです。

改善点が整理できたら、次の査定までそれを実践し続けましょう。

その結果、自分の評価が上がったら、きちんと成長していると実感できます。

ありのままの自分を見つめ、長所を伸ばすことを意識しながら、成長につながる行動を続けていきましょう。

3)女性が他者からの評価に臆せず、「自分らしく」働けるためのポイント4点

他者の評価に影響されることなく、女性が自分らしく働くためには、自分の意識を変えることも大切です。

そこで、仕事をするうえで意識してほしい4つのポイントをまとめてみました。

  • 自分の得意なフィールドで働く
  • 目標を設定し、達成するための努力を惜しまない
  • 働きやすい環境を自らつくる
  • 職場の人間関係を良好に保つ


自分の得意なフィールドで働く

女性が他者からの評価に臆することなく、自分らしく働くポイントの一つめは、自分の得意なフィールドで仕事をすることです。

マーケティングやプランニング、デザイン、ライティングなど、自分のスキルを生かして働けるのがベストといえます。

しかし、好きなことを仕事にできる人ばかりではありません。

そんなときには、自分が得意なスキルを磨けばよいのです。

たとえば事務職の仕事の場合、資料を正確にスピーディーに作成する、電話を受けたときにクライアントの名前を聞くだけで担当者に取り次げるようになる、部署のプロジェクトが円滑に進むように締め切りが近づいたときにさりげなく声がけをするなど、磨く分野はいくらでもあります。

得意なフィールドで、周囲の人に役立つ仕事を心がけ相手を喜ばせることは、自分のやりがいや幸せにもつながるはずです。



目標を設定し、達成するための努力を惜しまない

女性が他者からの評価に臆することなく、自分らしく働くポイントの二つめは、自分で目標を設定し、達成するための努力を惜しまないこと2です。

組織から与えられた目標を達成することも大事ですが、そのためには自己評価をあげる必要があります。

前章で説明した通り、自己評価をあげる目的で考えた改善点をクリアすることを目標に掲げ、それを完遂するために毎日努力を続けるのです。

目標が明確であれば、人は何をすべきかが理解できますし、優先順位をつけられるようになります

それは、業務の効率化にもつながっていくはずです。



働きやすい環境を自らつくる

女性が他者からの評価に臆することなく、自分らしく働くポイントの三つめは、自分で働きやすい環境をつくることです。

働きやすいと思える環境には、個人差があります。

自分のペースで仕事に没頭できる環境がよい人もいれば、周囲と協働しながら何かを成し遂げることに喜びを感じる人もいます。

また、常にスケジュールやルールを守り、毎日定時で帰っても文句を言われない環境をつくることが、働き心地の良さにつながる人もいそうです。

自分が働きやすいと感じるためにはどんな職場がよいのか考えることから始め、周囲に認められるように業務はきちんとやりきりましょう。



職場の人間関係を良好に保つ

女性が他者からの評価に臆することなく、自分らしく働くポイントの四つめは、職場の人間関係を良好に保つことです。

とはいえ、職場の人間関係は友人関係とは違います。

会社から与えられた目標を達成するために、自分と同じ価値観で仕事をする仲間とのつながりを大切にすることが大切です。

価値観が同じ人を職場で見つけるためには、上司・同僚・部下を問わず、コミュニケーションを図る必要があります。

傾聴の姿勢で職場の人と接し、お互いの価値観を知りながら、協働する方法を見つけることで、考え方が違っても円滑に仕事ができるようになります。

相手に好かれようとして迎合するのではなく、全力で努力することでつながれる関係を築くことを意識してみることをおすすめします。

まとめ)自己評価をあげ、職場に不可欠な人材になることを目指そう!

今回は、なぜ女性は会社や上司から評価されにくいのか、そしてその現実とどう向き合っていけばよいのかについて、お話ししました。

同じ能力を持つ男性と女性がいた場合、男性の評価が高くなるのが事実だとしても、女性自身がそうした状況を引き出している可能性があることも、理解していただけたのではないでしょうか。

組織で働く人間にとって、会社や上司の評価は大切です。

しかし、自分が自分を評価できなければ、他者に認めてもらえるはずがないと思いませんか?

まずは正当に自己評価できることを目指し、自信がついたら自分が働きやすい環境を整えるなど、段階的に取り組んでみるという方法もあります。

自分らしく働き続ける女性は魅力的ですし、実績が伴えば職場で不可欠な人材になれるはずです。

この記事から自分に始められることを見つけ、一つでも実践していただけたら幸いです。




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