ネットリテラシー教育って何をすればいいの? ネットリテラシーを高める3つのポイント

[最終更新日]2019/07/26

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ペーパーレス化が進む現代の若者は、スマートフォンと一緒に育ってきた世代でもあります。
そのため、情報収集も新聞や書籍ではなくインターネットを利用し、テレビよりネット動画を好む傾向が強いです。

しかし、30~40代の管理職は、若い部下ほどネットリテラシーが高いとはいえません。

インターネットは便利なものではありますが、情報漏えいを防ぐ意味でセキュリティに配慮するなど、管理職が理解しておくべきことも多いです。
そこで今回は、ネットリテラシー教育の方法やポイントについて、お話ししたいと思います。

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目次



そもそも、ネットリテラシーってなに?

ネットリテラシーとは、インターネットを正しく活用できる知識や能力のことをいいます。

具体的には、インターネット上では間違った情報も拡散されていることを前提に、ネットを活用して知りたい情報を検索する、受け取った情報の真偽を判別する、ネット上でのトラブルを回避するという、3つの能力を指します。

なぜネットリテラシーが重要なのか、次章で詳しくお話しします。

ネットリテラシーの重要性

近年の若者は、PCスキルを身につけて社会に出てきますが、ネットリテラシーが伴っているかというと、一概にそうとは言いきれない現状があります。そのため、新入社員研修にネットリテラシー教育を取り入れている企業もあるのです。

なぜ、企業でネットリテラシーを重視するかというと、業務の効率化をはかるうえでIT化の推進が避けて通れないからです。

データをクラウドに蓄積するなど、現代はインターネット通信を介して頻繁に外部と接触しながら、業務を進めるのが当たり前の時代となっています。

それと同時に、ハッキングによる情報漏えいや標的型攻撃メールによるウイルス感染など、企業が守りたいデータが危険にさらされているのも事実です。
それを踏まえて、自社の情報漏えいを防ぐという意味で、セキュリティの重要性を早期に認識させる必要があるのです。

さらに、インターネットに拡散されている情報には根拠のないもの、虚偽の内容も含まれています。それを鵜吞みにせず、真偽を判別して情報を取捨選択できる能力も、仕事をするうえで不可欠といえます。
そのため、ネットリテラシー教育により、端末を利用する際には運用ルールを守る必要性を理解させなければならないのです。

ネットリテラシーが低いと、どんな問題が起きるの?

現代はパソコンがなくても、スマートフォンを介して簡単にインターネットにアクセスできます。

インターネットはとても便利なものですが、間違った使い方をすると、大きなトラブルに巻き込まれるリスクがあります。

ネットリテラシーが低い人ほど、そうしたリスクをおう可能性が高いのです。
そこで、ネットリテラシーの低さによって起こることの多い問題を、いくつか取り上げてみたいと思います。

ケース① SNSなどで「炎上」し、企業にネガティブなイメージがつく

現代では、会社の広告・PR戦略として、TwitterやInstagram、Facebook、lineなど、SNSを活用して情報発信するのが当たり前になりました。

新しい商品やサービスの告知や企業のイメージアップに活用することが目的だとしても、一度SNSにアップした情報は取り消せないという緊張感を持たないと、かえって信頼度を下げる可能性があることを重視すべきです。

2017年7月に、任天堂のゲームを批判する内容を投稿したことで炎上し、シャープの公式Twitterのアカウントが停止されたことがありました。

投稿者は個人であっても、企業の公式Twitterで他社を貶める発言があったことで、シャープの企業姿勢に批判の目が向けられた結果です。

企業の大小問わず、こうしたリスクをおう可能性が常にあります。

ケース②  システムの管理不十分により、情報流出が起こる可能性も

ここ数年、企業から個人情報が漏えいするというニュースを見ない年はありません。
顧客の個人情報を扱う企業の場合、システム管理の強化は最重要事項です。

しかし、会社の規模が大きくなればなるほど、情報を扱う部署や人、端末が増え、セキュリティ対策が甘くなる傾向があります。

2014年に起こったベネッセコーポレーションの個人情報漏えい事件も、会員情報管理システムの保守を孫請けしていた業者の社員が、転売を目的にデータを持ち出したことが原因でした。

事件後にベネッセは、使用していた顧客情報データベースの稼働を停め、情報が漏えいした会員への連絡と補償、事故調査委員会の設置とデータベースへのアクセス監視強化、外部の情報セキュリティ専門会社による監査などに取り組んでいます。
しかし、事件から2年経っても情報漏えいのイメージが消えず、業績回復を果たしたとは言い難い状況が続いています。

企業の情報漏えいは、それだけのダメージを与えてしまうのです。

ケース③  外部からのハッキングやウイルス感染などで、顧客に誤った情報を与えてしまう恐れも

企業のインターネット環境やシステムのセキュリティを強化することは、いまや常識です。
写真がデスクで使うパソコンすべてに、ウイルス対策ソフトが入っていて当たり前なのです。
インターネットに接続するだけで、ウイルスやスパイウエア、ジャンクメールの被害にあうリスクがあります。

また、ハッキングによって個人情報やデータが盗まれてしまうリスクもあるのです。

2013年にトヨタ自動車のウェブサイトが不正アクセスにより改ざんされた事件がありましたが、それにより顧客に誤った情報が発信されました。こうした危険はどの企業にもあります。

悪質サイトやフィッシング詐欺にあうリスクを下げる意味でも、ウイルス対策ソフトは有効です。

ネットリテラシーを高めるための注意点

インターネットを活用するスキルと、ネットリテラシー能力はイコールではありません。

情報やシステムに関わる部署の社員だけでなく、管理職や一般社員もネットリテラシーを身につけて業務を推進することが必要です。それが、企業とその利益、顧客を守ることにつながります。
そこで、ネットリテラシーを高めるために覚えておきたい注意点について、整理しておきましょう。

世代によって「常識」が異なることを知る

社会問題になるようなSNSへの書き込みのことを、「バカッター」といいます。バカッターの騒ぎを起こす大半が、ネットリテラシーのない若者です。
そのなかには、書き込みによる誤解やケンカ、感情の行き違いといったオフラインでも起こり得る内容も含まれています。

一方で、写真や名前を許可なくSNSにアップするなど、プライバシーや個人情報の暴露といったオンライン固有のトラブルもあります。

現代の若者はデジタルネイティブといわれ、インターネットがある時代に生まれています。
そのため、インターネットがない時代に生きてきた管理職世代とは、「当たり前と思うこと」の内容に大きな違いがあるのです。
その点を踏まえて、ネットリテラシー教育を行う必要があります。

仕組みを作り、防止する

かつてはパソコンでなければ、インターネット上に投稿することができませんでした。

しかしスマートフォンの登場により、いつでも誰でも手軽に、画像や動画をSNSにアップできるようになりました。
それと同時に、不適切な投稿によるSNSが炎上するという事態が多発しています。

こうしたネットリテラシーがない社員がいて、何かトラブルが起こると、それは企業の名前に傷をつける原因となります。
そうした事態を避ける意味で、社内のパソコンやスマートフォンの使用方法について、ガイドラインを設けることをおすすめします。

会社のアクセスから個人のSNSに投稿するのを禁止するのはもちろん、業務用のスマートフォンを支給することで、社員の個人携帯に仕事に関連する情報が残らないように配慮することも必要でしょう。

社員を信頼しないという意味ではなく、情報漏えいに対する危機意識の高さを、ルールを通して理解してもらうことが大事です。

発信・受信する情報の正確さを客観的に判断する癖をつける

紙がメディアの主流だった時代は、新聞や書籍として活字化される前に、その情報の真偽を確かめる機能があり、情報の正確性を信じることができました。
ですが現代は、個人が自由にSNSに投稿をアップできることから、根拠や信ぴょう性のない、思い込みや虚偽の情報もインターネット上にあふれています。
そのため、業務上必要な情報を探す際にも、1つのインターネット記事を鵜呑みにしてはいけません。

省庁や公的団体が公開している情報であれば問題ありませんが、記事の根拠が明記されていない場合は、複数の情報を集めて真偽を判別する必要があります。

また、インターネット上に拡散された情報は、完全に消すことはできません
そのため、企業として情報発信する際には、その根拠が明確か、公開して問題がない内容なのかをきちんと考え、必要に応じて上司に許可を取るくらいの配慮が必要です。

ネットリテラシー教育で重視したい3つのポイント

現代は、情報の収集や発信にインターネットが欠かせません。これは、管理職でも一般社員でも同じです。

しかしインターネットは、間違った情報を発信してしまうと取り消しがききませんし、相手が見えないことで思慮に欠ける発言をすることで他者を傷つける、大事な企業情報を漏えいしてしまうというリスクを抱えています。
そうした認識が甘い社員も多いので、3つのポイントを重視したネットリテラシー教育を行うことをおすすめします。
その3つのポイントについて、詳しく説明していきましょう。

その1 ネットトラブルを「自分ごと」として捉えてもらえるような教育を

インターネット社会である今、公開範囲に制限をかけていたとしても、SNSが公開された場であるという認識に欠ける人が増えているようです。

しかし、SNSに匿名で投稿していても、インターネットの知識があれば個人情報を特定するのは難しくありません。

また、よく行く場所や持ち物、制服などの情報から個人を特定し、ストーカーになるケースも少なくないのです。

勤務先も含めて、自分の個人情報を公開することで、危険にさらされる可能性があることを、自分ごととしてとらえてもらえる研修を行う必要があります。

過去の事例に合わせて、自分が当事者になったときにどう感じるかについて、社員間でディスカッションしてみると、より自分ごととして考えられるはずです。

その2 自分で考え、公私の線引きができるようになってもらうことが大切

匿名でSNSに投稿している人のなかには、現実社会では上司や同僚に自分の意見をきちんと伝えることができないのに、インターネット上では攻撃的になる人もいます。また、会社への不満や業務上漏えいしてはならない情報を発信してしまっている人もいます。

しかし、匿名であるなしに関わらず、公の場で言ってよいことと悪いことに変わりはありません。
そのためSNSに投稿する際にも、発信する内容について自分でしっかり考え、公私の区別をきちんと引くという、社会人として当たり前の意識を持つことが不可欠です。
その点を、ネットリテラシー教育のなかで再認識してもらうことが大切です。

その3 上司も共に学んでいく姿勢を忘れずに

SNSとの関わりが深い若手社員は、管理職が考えているよりネットリテラシーがありません。

PCスキルには長けているので、プロジェクトのメンバーでグーグルアプリケーションを使って情報共有するなど、業務効率をあげる方法を取り入れることはできます。しかし、そこで共有してよい情報の取捨選択ができず、企業の機密情報をドキュメント共有するケースも見られます。

また、トラブルはメーカーのサービスセンターに相談する習慣があることで、ネットトラブルは情報システム担当の仕事と思い込んでいる若手社員もいるといいます。
そうした部下に対し、管理職はともにネットリテラシーを学ぼうとする姿勢を見せることが重要です。

また、ネットリテラシーは一度行えばよいといいものではありません。

企業戦略上、インターネットは重要な要素であることに変わりはないので、中期・長期的な視点でそのタイミングに合わせたネットリテラシー教育を実施することをおすすめします。

クラウドコンピューティングビジネスインテリジェンスAIなど、今後求められると予想されるネットリテラシーについても、学ぶ場を設けていきたいところです。

ネットリテラシー教育を行うことで組織を守ろう

今回は、ネットリテラシー教育の方法やポイントについて、お話ししました。
この記事のポイントは

  • ネットリテラシーが低いとトラブルに巻き込まれるリスクが高まる
  • 社員のネットリテラシーの低さが企業の信頼を損なう事態を生む可能性がある
  • ネットリテラシー教育を行い、個人だけでなく組織の意識の向上を図ることが需要

の3つです。
正しいネットリテラシーを身につけた社員が増えれば、企業の成長戦略に大いに力を発揮してくれます。

この記事を、社内のネットリテラシー教育の推進に役立てていただけたら幸いです。

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