管理職体験談:職場でいじめが起きて、スタッフからの信頼も失って……。
[最終更新日]2022/12/15
自然科学分野など、展示生物の飼育管理と教育普及業務を行う仕事で、行政からの委託業務をしています。
gekcojaponicusさん(男性 33歳)
- 職業
- 会社員
- 職種
- 教育
- 年収
- 300万円
- 従業員規模
- 20人
- 地域
- 千葉県
Index
目次
管理職としての私の仕事。
私の仕事は、飼育担当を含めた自社スタッフ(アルバイト15名、正社員5名程度)のマネジメントと、業務全体の統括です。
部下の管理指導と、クライアントとの交渉、新規業務開拓を任されています。
性格は典型的なO型人間で、あまり物事にこだわらず、ただ自分の中に一本筋は通しています。自分の主義に反することに関しては、かなりこだわります。
概ね真面目で、仕事の期日やクオリティはきちんと守らないと気が済みません。
仕事柄、人に仕事を割り振ったりしますが、本当は一人でコツコツやるのが性に合っています。
趣味は映画鑑賞、ゲーム、散歩です。
プライベートでは一児の父親で、夫婦共働きの家庭です。
職場でいじめが起きて。
非常に辛かったことですが、職場でいじめが発生し、収拾がつかない事態に陥ったことがありました。
それにより、業務運営にも支障をきたしました。
職場の女性率は95%以上で、ほとんどがアルバイトです。
持病があり、ときどき休憩をとる必要のある女性スタッフがいたのですが、それに対して「さぼっている」とレッテルを貼り、職場にそのスタッフの悪評を広めた者がいました。
広めた本人も、同調した人間も、そのスタッフが「さぼっている」ように見えたのかもしれません。
自分の正しさを信じて疑わない様子で、そういった発言力の強い人間に、周囲も巻き込まれていったような印象を受けました。
さぼっていると決めつけられたスタッフは、私が調査した限りではサボリを示す客観的な証拠がなく、悪評は誤解によるものと思われました。
忙しい職場ですからスタッフもストレスをため込み、そのフラストレーションを発散させてしまったのでしょう。
しかし、私の耳に入ったころにはすでに手遅れの状態になっており、手の施しようがないくらい、その女性スタッフの悪評は広まっていました。
気づいた時には、もう取り返しの効かない事態に。
いじめを受けたスタッフは心身のバランスを崩し休職、現在も復帰できていません。
いじめた方のスタッフは「自分も傷ついた」と主張して退職しました。
しかし、現業務のクライアント側に再就職し、相変わらずうちのスタッフに噂話を流しています。
クライアント側の立場になったため抗議も難しく、状況改善はできていません。
今回の件で複数のスタッフが離職し、結果的に常勤を含む6名のスタッフを失いました。
残ったスタッフの一部も心に深い傷を負い、適宜カウンセリングを受けています。
幸い、シフトやルーティンワークに穴が空くような事態は避けられていますが、クリエイティブな業務展開とスタッフの育成は不可欠です。
今回の一件を報告後、本社から衛生管理担当者が出向き、打開に向けて連携しながら行動しましたが、功を奏することはありませんでした。
今回の出来事は、全スタッフの私に対する不信感にもつながりました。
挨拶をしても返してくれないスタッフもいます。
私も部下を信頼することができず、ルーティンワーク以外の業務を自分で抱え込まざるを得ない状況になりました。
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管理職として、あるべき姿とは。
今回の一件は、発覚した時にはすでに「収拾不可能」でした。
下手に状況改善に時間を割くよりも、私やこの一件に関わったスタッフの異動を、私は強く提案すべきだったと思います。
一度失ってしまった信頼を回復することはほぼ不可能で、今さら何か手を打ったとしても無意味に思えます。
就業規則で、体調不良者への休職の権利や休暇日数の保障など福利厚生が約束されており、それがきちんと履行されています。
同業他社に比べれば、アルバイトの時給も高いほうだと思います。
にもかかわらず、このような事態が起こってしまったのには、会社の仕組みだけが原因ではなく、従業員のメンタルに起因するものもあるだろうと考えています。
感情論でトラブルを起こすようなスタッフたちとどのように向き合うべきか、今も答えは出せずにいます。
今後、私が目指したいこと。
正直な気持ちでいえば、二度と管理職には就きたくないと思っています。
私がこの業務に就いてから3年たちますが、3年で自分が経験したものは、収拾不能な状況に陥った絶望と、部下に対する不信感、そして自身の自尊心が失われてしまったこと。
この気持ちを抱いたまま管理職を続けるのは、とても憂鬱になります。
これからは5名程度のチームで、同じ方向を見つめて仕事ができる仲間と、信頼しあって仕事をしたいと思っています。
そのようなチームであれば、自分でも指揮を執ることができるかもしれない、と思っています。
そのためには、アルバイトと正社員、といった立場の違いのないチームであること、人数が限定的であることが必要条件かと思われます。
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