管理職体験談:家族のように信頼していた部下。しかし部下は私を……。
[最終更新日]2022/12/15
私は現在、機械製造の会社で部長を務めています。
主に産業用ロボットを用いて、工場のライン作業の効率化などを図る機械を制作しているのです。
ざきさん(女性 44歳)
- 職業
- 機械製造
- 職種
- 製造
- 年収
- 850万円
- 従業員規模
- 80人
- 地域
- 滋賀県
Index
目次
管理職としての私の仕事。
私の役割は営業活動と機械の設計・生産管理となります。
部長という立場は、社員全員の力を100%発揮できるように促す裏方的なポジションという認識でいたため、
相当な気配りができる方でないと、特に私のような者には縁のない話だと考えていました。
性格的にはかなりせっかちな方で、人の話を聞かないとよく指摘されていたのですが、
部長となってからは特に、周囲との調和を意識しながら仕事を進めることを心がけています。
プライベートでは2人の娘の父親として、勉強を教えたり、遊びに行ったり子育てに奮闘中です。
仕事が終わり彼女たちと接することで1日の疲れが吹き飛んでいってしまいます。
とても優秀な部下でしたが、実は私に内緒で……。
管理職になって初めて、私が面接し技術者として採用した社員がいました。
彼は非常に真面目で誰よりも早く出社し、取引先からの評判も上々、あっというまに技術を身に着け、
入社から1年後には会社にとってなくてはならない存在になっていました。
私は彼の会社への貢献を認め最大限の待遇をすることにし、同年代ではそうそうないレベルのお給料を出していました。
しかし、入社して2年ほどが経過した頃です。
他の社員より不穏な噂を耳にしました。
- 部下
-
「〇〇さん(その部下の名前です)、会社に内緒で副業してますよ。副業、ウチじゃ禁止でしたよね?」
確かに言われてみると、最近は入社時間を過ぎて遅刻してくることもあり、反対にほとんど残業をせず定時とともに帰宅している様子でした。
彼を呼んで真意を確かめたところ、噂は事実であることがわかり、特に信頼していた社員だけに私は大変なショックを受けました。
- 彼
-
「すみません……子供も生まれましたし、将来のために少しでも多く蓄えが欲しかったんです」
彼は協力業者から会社を通さず、個人で仕事を請けていました。
私としては水準以上の給与を彼に与えていると思っていたので、やはりショックは大きかったです。
「社員は家族」そう思っているのは年寄りだけ……?
このことが明るみになってから、彼の会社での地位は下がってしまい、
彼も気まずさからでしょうか、自主退職というかたちに終わりました。
彼のことはとても信頼していたのですが、どうやら彼の方では私のことをそこまで信頼していなかったようです。
せめて一言でも給与について相談してくれてたら……そう思わずにはいられません。
私が年だからというのもあるのでしょうか。
私は社員も皆、自分の家族のように思っているのですが、若い世代は
「仕事は仕事、プライベートはプライベート」と、完全に線を引いてしまっている子が多いように感じますね。
私が新入社員だった頃は、会社は大きな家族、お金でなく自己を磨くためや社会貢献のために働くんだと教わりました。
時代とともに、考え方も大きく変わっていくのだと実感しました。
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私の理想の管理職。
私の理想の管理職像は、ソフトバンクの孫正義さんです。
圧倒的なアイデアと行動力で、何万という社員を引っ張る、たいへん優れた人材だと思います。
あまりにも優秀すぎるがゆえ、私が目指そうなんておこがましいのですが、
どんな時も有益なアイデアを出すこと、アイデアだけに終わらさず必ずそれを実行してみせること。
そこはぜひとも見習いたい部分です。
そのためには、成果を出せば必ず報われる仕組みをつくることが、社員のモチベーションを上げ、結果会社の利益につながることを思っております。
その仕組みを作るのは、管理職である私の役目でしょう。
今後、私が目指したいこと。
今後は、社内にどんどん新しいテクノロジーを取り入れ、業務を効率化したいと思っています。
例えば弊社では、社内外のやりとりは主に電子メールで行っています。
ですが現在、プライベートで電子メールを使っている人はそれほど多くないのではないでしょうか?
新しいテクノロジーを使いこなすことで業務は効率化でき、業務に関わる新しいアイデアも生まれてくると考えます。
社員には常に新しいものを受け入れ、自ら勉強する、活用する、業務や製品に応用できるスキルを付けてもらいたいと思っています。
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