管理職体験談:管理職になっても「現場」で活躍し続ける意味。

[最終更新日]2022/12/15

体験談
1
「現場レベル」で仕事を見る。それができる上司こそが部下の手本となるべきです。

自動車製造の会社で管理職をしている者です。
業務の内容は、ブレーキペダルやアクセルペダル、その他大型部品の溶接・加工が主になります。

ナットーキさん(男性 33歳)
職業
溶接工
職種
製造業
年収
秘匿
従業員規模
74人
地域
愛知県

Index

目次

管理職としての私の仕事。

私は溶接後の仕上げ作業や修正作業も担っています。

世の管理職と違うところは、私自身も部下と共に現場で作業をすることがほとんどという点でしょうか。
この歳になってもまだまだ技術の進歩を目指すことができ、やりがいのある仕事です。

溶接は自動車を組み上げる際の重要な工程で、万が一溶接が外れてしまうと大事故に繋がります。
いつしか私の趣味=仕事になり、休日も会社に出て技術を磨くことに専念したりもします。

性格は「自分に厳しく、他人に優しく」を心がけています。
部下がミスをしても、頭ごなしに叱るのではなく、原因を一緒に考えるというスタンスで育成を行っています。

「コストダウン」を実現するために。

管理職になり一番辛いこと。それは上層部とのやり取りでしょうか。

毎年、社長より会社方針が指示されるのですが、その期待に応えることにプレッシャーを感じてしまいます。

たとえば経費削減により「購入品のコスト10%ダウン」を要求された時などは、限られた経費の中で、尚且つ売り上げも維持していくためのやり方を考えねばならず、頭を悩ませる日々なのです。

また、弊社は「品質不良0」を目標に掲げています。
それは遵守すべきことではありますが、それに伴い現場での品質改善や、作業者への指導の徹底が今後の課題にもなっています。

上層部に現場の声を届けられるのは「管理職」だけ。

会社方針による経費削減は、私は間違っていると感じています。
理由としましては、より高価な部品を使用することによって製品寿命も伸びますし、品質も上がるからです

作業道具に関しても同じことです。
より精度の高い器具や、メンテナンスをこまめに行うことで、お客様によりよい品質の製品をお届けすることができるのです。

上層部には、もっと現場を見てから考えてほしいと思っています。
そしてそれを提案する役目は、ほかでもない、管理職である私の役目なのでしょう。

<スポンサーリンク>



管理職の理想像。

私は管理職として、まだまだ不十分だと感じています。

私のイメージする管理職の姿は、「現場できちんと部下を指導できる。お手本となる人材」です。
事務所での会議やパソコン作業も、最近では増えてきましたが、現場に出ることの重要性も忘れずにいようと思います。

また、各工程に現場監督がいるのですが、彼らとのコミュニケーションを、もっと綿密に取るべきだと思いました。
現場のスタッフたちが、今何に悩み、どんな改善ができるのか、常に把握しておくべきだと思うのです。

今後、私が目指したいこと。

弊社では、若手を中心に現場で働いています。
反対に現場監督や役職者はベテランが多く、間もなく定年を迎える者も多数います。

今後そういった役職交代が生じた際に、問題なく業務を引き継ぐことができるような後進を育てていきたいと思います。

そのためには、私もこれまで以上に現場で指導していく必要があると思いますし、トラブルが起きた時に若手スタッフでも問題なく対応できるような組織体制を作っていきます。

事務室で椅子に座っている管理職よりも、現場で共に働いている管理職の方が、部下たちも気軽に接することができるでしょう。

<スポンサーリンク>