管理職体験談:人間関係を壊す厄介な部下。しかし本当は、
[最終更新日]2022/12/15
私は現在、障害を抱える児童のためのデイサービスに勤めています。
私は以前、教員をしていましたが、子供を出産し退職しました。
その後子供の小学校入学を機に再就職先を探していたところ、教師時代の経験を活かせる児童デイサービスの仕事を見つけたのです。
soraさん(女性 43歳)
- 職業
- 児童デイサービス職員
- 職種
- 福祉
- 年収
- 300万円
- 従業員規模
- 10人
- 地域
- 北海道
Index
目次
管理職としての私の仕事。
最初はパートとして働いていたのですが、
- 上司
-
「社員になってサービス管理責任者をやらないか」
と誘いを受け引き受けることに。
サービス管理責任者は、簡単に言うとその施設のリーダーで、子供の指導方針を決めたり、職員の指導の仕方をチェックします。
最初は「大変そうだし自分に勤まるのか」と不安でした。
私はどちらかというと、リーダーには向いていない性格なので。
しかしいざ始めてみると、周りを頼りつつ仕事を進めることで、必ずしもリーダーシップがなくてもできる仕事なのだとわかりました。
今は何でも一人でやろうとせず、周囲の人たちに相談しながら仕事を進めるように心がけています。
子供の成長に関われる仕事なので、やりがいも感じています。
厄介払いされた職員を引き受けることに。
私がサービス管理責任者になり一番大変だったことは、ほかの店舗から少し癖のある職員Aさんが回されてきた時です。
どこの店舗でも人間関係でトラブルを起こし、
- 上層部
-
「もうどこにも置いておけないから、お願いできない?」
と言われたのです。
最初はお断りしましたが、
- 上層部
-
「会社としてもクビにはできないし、短期間でいいからお願いできないかな」
と言われ、しぶしぶ引き受けることに。
もちろんほかの職員からも大ブーイングを受けることになりました。
そしてついにその職員の出勤当日。
初日は他の職員もAさんも緊張していたせいもあり事なきを得ました。
しかし慣れてくるに従い、Aさんは本性を現し始めたのです。
自分のやり方を周囲に押し付け、他の職員が自分の思う通りに動いてくれないと怒り出すなど、散々な有様でした。
ただ、Aさんの子供に対する姿勢は間違っているわけではないのです。
ある時私は、Aさんを注意するために呼び出しました。
しかしそこで、Aさんは私に、
- Aさん
-
「実は私の子供も障害があるんです」
と打ち明けてくれました。
自分の子供に障害があるから、勝手の分かっていない職員たちのやり方に、苛立ってしまうこともあったのかもしれません。
「不満だったら、私が聞くから」
Aさんの子供に対する熱い思いは、むしろ大切にすべき部分です。
それとは別に、周囲とコミュニケーションをとることが苦手なのか、言葉足らずでトラブルになってしまうことが多いのが、本人との面談で分かりました。
そこでAさんには、
- 私
-
「言いたいことがあったら、まずは私にすべて伝えてほしい」
と告げました。
その日からAさんは、私にさまざまな不満を言うようになりましたが、黙って聞いてもらえるとすっきりするようで、少しずつ困った行動は収まり、他の職員とも少しずつうまくいくようになりました。
この出来事から、トラブルメーカーと思われている人の中には、実はその裏には何か事情を抱えていたり、不器用なだけで悪い人ではない人もいるとわかりました。
こちらが関わり方を変えると、周囲ともうまくやっていけることもあるのです。
もちろん私の場合、周囲の職員に恵まれていたことも大きかったと思います。
職場の人間関係の構築について考えるきっかけとなった出来事でした。
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私の理想の管理職。
管理職とは、自分がなる前は「絶対的なリーダー」であるべきだと考えていました。
しかしそうではなく、周囲に任せたり頼ったりすることで、うまく仕事が回っていったり人間関係もうまくいくことがあると分かりました。
私はお世辞にもリーダーシップがあるとは言えませんし、周囲からみると頼りない管理職だと思います。
しかしその分、周囲がしっかり仕事をしてくれ、私を支えてくれるので、今はうまくいってると感じています。
私の中での理想の管理職は、「ここぞという時に頼りになる人」です。
普段は頼りなく見えても、何か問題があった時は頼りにされて、周囲が安心して任せられる。
そんな管理職になれるように、これからも努力し続けていきたいと思います。
今後、私が目指したいこと。
上から指示を出すのではなく、職員のやりたいことを聞き出し、さりげなくフォローをして実現できるような手助けをする。
そして何か問題があった時には責任をとる覚悟をもつ。
これが現在、私が目指す管理職のイメージです。
私の職場は職員に恵まれており、人間関係もうまくいっていると思います。
今後はこれをキープしつつ、さらに子供の指導についてもっとお互い気軽に言い合ったり、勉強を重ねて新しい指導法を取り入れたりして、常に成長し続ける職場環境を作っていきたいと考えています。
そして何よりも、子供にとって居心地がよく、安心できる環境を提供できるようにしていきたいと考えています。
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