管理職必見!仕事を早く終わらせるためのタスク管理法

[最終更新日]2023/11/06

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平日毎日仕事をしているのに、どうしてこんなにやることが多いんだろう、だれもが一度はそう感じたことがあるのではないでしょうか。


同時進行のタスクをたくさん抱えている場合、突発的な業務が多い場合、頼まれ仕事が多く、管理が難しい場合など様々な状況が考えられます。しかし、毎日ただなんとなく目の前の業務を終えていくだけでは、効率良く仕事を進めることができません。


自分の仕事を早く終わらせるためにも、スキルアップのためにも、タスク管理の方法を身につけておくことは重要です。この記事では、タスク管理法についてご紹介いたします。

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目次

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「仕事が終わらない」と悩む管理職は多い

長時間労働の管理職が増加している

企業における法定労働時間は1日8時間、週40時間です。残業が心や体に大きな負担をもたらすため、基準が設けられているのです。


しかし、実際に日本の企業では残業は当たり前という風潮があります。


ある調査によると、10時間を超えて労働している人の割合が年々増加傾向にあることがわかりました。特に経営者や管理職においては、日に10時間を超えて働いている人の割合が20年前と比べると20%近く増加しています。


不況の影響でリストラが増え、管理職の下で働いていた部下たちの人数が減ったことがその理由の一つです。
本来、部下がおこなっていた仕事を管理職の人たちがおこなうことになり、ただでさえ多い業務がさらに増えたため、自然と残業が多くなったと考えられます。

残業が発生する一番の理由は「業務量の多さ」

マイナビニュースがおこなった調査によると、日本の平均的な会社員は毎日2〜3時間残業するのが通常であるとの結果が出ています。対象は会社で働いている会社員300名で、「残業に関するアンケート」をとっています。


もちろん、全員が残業をしているわけではなく、残業が全くない会社員と毎日残業している会社員とが存在します。


また、残業が発生する理由はいくつかありますが、一番の理由は「業務量の多さ」です。ノー残業デーも徐々に企業に浸透してきたように思われますが、実は残業が多くなる理由の一つでもあるのです。


ノー残業デーは、定時に業務が終わらなくても上司から強制的に帰らされ、その分、別の日の残業が増えるという悪循環も生じています。

管理職の仕事が溜まる3つの要因

管理職は仕事量が多いため、残業が増えている、ということはわかりました。では、なぜ管理職は仕事が溜まりやすいのでしょうか。


単純に量の問題だけではなく、管理職の仕事の内容にも関係しています。


今の仕事内容を思い浮かべてみてください。自分の席でじっくり仕事に取り組めている人が少ないでしょう。


時間刻みで会議が入っていたり、承認作業がたまっていたりしませんか。どうして仕事が溜まるのか、その要因という観点から管理職の仕事についてみていきます。

マルチタスクになりやすい

管理職には部下がたくさんいます。部下がそれぞれの仕事をしていて、その承認作業や進捗把握、マネジメントなどが管理職の仕事の一つです。


そして、管理職といっても社長や会長以外の人なら、上司(役員)がいますよね。上司から依頼を受けることもあるでしょう。


その多くは、突然頼まれ、重要度が高く、すぐに対処しなければならないものが多いでしょう。部下に振っている仕事とは全く別物の場合もあります。


そして、管理職は部や課のトップなので、他の部署との調整ごとの仕事も存在します。


このように、管理職には様々な業務があります。

  • 部下の仕事の管理
  • 上司からの依頼ごと
  • 他部署の調整ごとや会議


このように管理職の仕事は、すべてが繋がっている専門的な仕事ではなく、同時に複数のことを考えなければこなせないタスクばかりです。これはどの企業においても同じことが言えるでしょう。


このように管理職の人は常にマルチタスクを抱えていて、様々なところに気を配らなければなりません。

仕事の途中で割り込まれることが多い

マルチタスクになりやすい、の項目でも説明したように、管理職は会社のトップでもなければ、一番下でもありません。管理職にも上司はいますし、もちろんマネジメントしなければならない部下も多くいます。


そのような環境だからこそ、色々な立場や部署からどんどん仕事が入ってくるのです。


自分のタスクをおこなっていたら、役員や別部署の同僚、あるいは顧客からと次々に仕事の依頼があり、すぐに対応しなければならないこともあります。

そちらの突発的な仕事の対応をしていたら、自分への来客があったり、自分が参加しなければならない会議の時間になったりして、結局、自分のタスクができないまま、何時間も過ぎてしまうこともあります


途中で止まっていた仕事に戻っても、続きをやるまで感覚を取り戻さなければならない時間のロスが生じることもあります。とにかく、自分の仕事を自分のペースでおこなえないのです。

プレイングマネージャーとして、プレイヤー業務も並行しなければいけない

日系企業で管理職になれば必ず直面するのが、プレイングマネージャーとしての役割です。外資系企業では管理職はマネジメント能力を大いに発揮して、プレイヤーはあくまで部下、というのが基本的な構図ですが、日系企業ではプレイヤー兼マネージャーと2つの役割を担うのが管理職と思われています。


プレイングマネージャーの役割が一般的になったのはバブル崩壊後の人件費削減や管理職ポストの激減によるものだと言われています。会社に必要な人材の数が少なくなったため、管理職の人自身が実務も行わざるを得なくなったのです。


その仕組みが今も残っているため、管理職であってもプレイヤー業務をこなさなければならなず、管理職の負担が昔に比べて増加しています。

仕事を終わらせるためには、「タスク管理」の工夫が必要

管理職はとにかく業務量が多いのです。また、プレイヤーとしての実務とマネジャーとしての部下の管理、育成も行わなければならないため、どれだけ業務時間があっても足りません。


大量の業務を遂行するには、業務量の調整と管理が必要です。


まずは毎日の業務、中長期的な業務、を区別し、タスク管理をおこないます。

また、自分に関係する業務とは別に部下のマネジメント業務もタスクに加えていきます。


一例を挙げると以下のようなイメージです。

  • 毎日生じる業務:実務業務(日常業務の処理、業務の進捗管理など)、対人業務(来客の対応、電話やメール対応)
  • 中長期的な業務:部下の監督、指導、ケア、業務の効率化、会社の経営に関わる業務など



  とにかくたくさんある業務を見直し、管理の工夫を心がけましょう。

仕事を終わらせるには、まず「全体像を把握することが重要」

管理職にはたくさんの仕事があり、タスク管理を工夫しなければ、いつまでたっても業務は終わりません。

また、終わったと思っても抜けが生じてしまうこともあり、やはり業務の管理はしっかりとおこなうべきです。


とはいえ、日々の業務に追われていて、じっくり時間を取るのは難しいかもしれません。


タスク管理も一気に全てをやってしまおうとは思わずに、日々できるところから改善していくのが良いでしょう。

そのための第一段階として、自分にはどんな業務があって、どのくらいまで進んでいるのか、ということをはっきりと自覚する必要があります。


具体的にどのような方法でタスク管理をするかみていきましょう。

全ての仕事を「見える化」する

まずは自分にどのような仕事があるのかを考えます。大きく分けると、アポイントメント、タスク、割り込み仕事の3つ分けることができます。


一番わかりやすいのは「アポイントメント」です。開始時間がすでに決まっているため、スケジュールに組み込みやすい業務です。


管理が難しいのが、「タスク」と「割り込み仕事」です。


タスクは締め切りが決まっていますが、それをいつおこなうかは本人に任されています。ここをうまく管理しないと、だらだらと引き延ばしてしまい、締め切りギリギリになって慌ててやらなければならなくなります。


割り込み仕事は、いつ発生するかわからないため、スケジュールに前もって組み込むのが難しい業務です。


このような場合、以下の方法で時間を区分すると計画が立てやすくなります。

  • ①アポイントメント業務をスケジュールに入れ、残り時間を計算する(1日の労働時間ーアポイントメント業務の時間)。
  • ②締め切りのあるタスクは締切日ではなく、事前にいつやるかを決め、スケジュールに入れる
  • ③毎日、1〜3時間は、突発的な割り込み仕事の時間として確保しておく。


タスクはやる日を事前に決めておくことで締め切り前に慌てずにすみます。割り込み仕事の時間も毎日きちんと確保しておくことで、焦らず業務時間の配分ができるようになります。

把握しづらいときは「書いて整理」する

タスク管理を頭で考えるも良いですが、書き出すと整理しやすくなります

書き出す作業が面倒でおこなわない人もいますが、そもそも業務がたくさんあって忘れてしまうために業務管理をするので、抜けをなくすためにも書き出すことをおすすめします。


書き出し作業は紙でなくても構いません。スマートフォンでも手帳でも何でも良いので、自分の頭が整理できるように文字に起こしましょう。


書き出す内容は以下のようなものです。

  • 自分の今やっている仕事やこれからやってきそうな仕事を全て洗い出す
  • 仕事がプライベートとも関連のあるものならば、プライベートのタスクも書き出す
  • 新たに仕事が入ったら、すぐにメモに加える
  • 期限があるものは期限を書き込む



書き出したら、次に整理をします。細かいところまでメモに書き出してあるはずなので、5分以内に終わる作業があれば、すぐにその場で片付けてしまいましょう。例えば、お礼の電話やメール、先延ばしにしていた郵便物の開封など、簡単なタスクです。


その他、期限があるものはスケジュールに「やる日」として加えていきます。

全体像が見えたら、「優先順位を見直す」

タスク管理の第一歩、全ての業務を洗い出す作業が終わったら、スケジュールに組み込んでいきます。その際に重要なのが、「優先順位」です。


そんなの分かっているよ、という声が聞こえてきそうですが、優先順位をきちんと守って仕事ができている人は意外に少ないと思われます。


優先順位のつけ方と優先順位をつけにくい作業をいつ行えばよいのか、解説いたします。優先順位の観点を知ることで、全てのタスクの割り振りができるようになります。

優先順位を「4つ」に分けて考える

優先順位を考える上で、最初に出てくる基準は「緊急度」ではないでしょうか。そして次に「重要度」。


これらの基準はとても大切で間違いではありません。しかし、仕事の中で緊急度も重要度も低い仕事がどれだけあるか考えてみてください。


特に管理職ともなると、全ての仕事が緊急で重要、なんてことも考えられます。


こんなときは優先順位の基準を少し変えてみましょう。「難易度(時間がかかるかかからないか)」という軸を加えて、「重要度」と「難易度」の観点から優先順位を決めていくというものです。


マトリックスにして4つに分けてみます。

①は重要だけれど、難易度が低い(時間がかからない)ものです。すぐにできます。


②は重要度も低く、時間もかからない。重要な作業の合間に息抜きとして行えます。


③は時間はかかるが、それほど大事でないタスクです。今の段階で必要なければ切り捨てられます。今後必要になった時に、マトリックスを変えて、取り組みましょう。


④は重要かつ時間もかかる大変な仕事です。時間もかかってしまうことから、長期で取り組む必要があります。しかし、何日もずっとこの仕事に取り組むわけにはいかないので、作業を細分化すると良いでしょう。小さなタスクに切り分けることで、隙間時間に取り組むことができます。塵も積もれば〜というように、最終的には完成させることができます。

優先順位が高くても時間が取りづらい「アイディア出し」は隙間時間を活用する

先ほどのマトリックスで④にあたる作業には、アイディア出しなども含まれます。今すぐの緊急性はないものの、一定期間内に新しいアイディアを見つけることが必要である場合、「重要度 高 × 難易度 高」のタスクに分類されます。


日々の仕事に追われていると、アイディアをじっくり考える時間を取るのは難しいでしょう。というわけで、じっくり考える、という作業を最初からやめてしまうのです。


アイディアはひらめきです。

何時間考えても、出ない時は出ない、ふとしたときに良いアイディアが思い浮かぶ、ということもあります。


じっくり考えて結果がでないかもしれないなら、アイディア出しも細かく分け、隙間時間に行ってみましょう


例えば、1日の業務のうち、30分だけアイディア出しに当てます。ランチの時でも、業務の合間でも、会議を待っている時でも構いません。通勤中でももちろん良いでしょう。


毎日、それを積み重ねると、平日5日で2時間は時間が確保できます


細切れにしておこなう際は、考えたところまでメモを取っておくことが必須です。次にアイディア出しをするときに、前の内容を思い出すところから始めるのは時間の無駄です。自分が一目で思い出せるように工夫することも大切です。

最初は手間でも後々役立ってくるタスク管理術

ここまで、仕事のタスク管理の方法をご紹介しました。

管理職はもちろん、管理職でない人ももちろん利用してみてください。


最初は慣れないタスク管理ですが、一度、仕組みを作ってしまえば、あとはその流れに乗って日々更新していくだけで、タスク管理ができるようになります


役員への承認作業をお願いしたり、スケジュールの相談をしたりするのも、自分の業務管理ができていれば、いつのタイミングで時間を取ってもらえば良いかを事前に確認することができます。

そうすることで、相談や承認依頼作業が「割り込み仕事」から「アポイントメント」に変えることができ、スケジュールも組みやすくなります。


日系企業の場合、社員一人一人が自分の業務を管理しなければならない仕組みなので、早い段階でタスク管理術を身につけておくことが仕事の効率化には欠かせません。できるところからで良いので、早速、始めてみましょう。

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