【おすすめ映画#15】『超高速!参勤交代』が無料で配信されているVODサービスは?
[最終更新日]2023/03/11
(C)2014「超高速!参勤交代」製作委員会
江戸時代、藩と江戸を1年おきに往復させることを大名に命じた参勤交代制度。その参勤交代の道中をユーモアたっぷりに描いたのが本作『超高速!参勤交代』です。悪徳老中を弱小藩が一致団結して倒すという勧善懲悪劇で、観終えた後にはすっきりとした気分になること間違いなし。
コメディ要素やアクションシーンも豊富で楽しく観られる時代劇映画ですが、実は現代のビジネスに必要なマインドや考え方も学べる内容となっています。部下に慕われるリーダー像や、無理難題の乗り越え方など、普段のお仕事にも参考になるでしょう。
本記事では『超高速!参勤交代』のあらすじや見どころ、そしてビジネスパーソンとして観るときにおすすめの注目ポイントをご紹介します。映画を楽しみつつ、ビジネスも一緒に学んでみてはいかがでしょうか?
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目次
超高速!参勤交代
調査日:2021/02/15
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映画『超高速!参勤交代』の概要
タイトル | 超高速!参勤交代 |
---|---|
公開日 | 2014年 |
上映時間 | 119分 |
映倫区分 | G |
オフィシャルサイト | ー |
スタッフ | 監督:本木克英 脚本:土橋章宏 |
キャスト | 佐々木蔵之介(内藤政醇役) 深田恭子(お咲役) 伊原剛志(雲隠段蔵役) 寺脇康文(荒木源八郎役) 上地雄輔(秋山平吾役) 知念侑李(鈴木吉之丞役) 柄本時生(増田弘忠役) 六角精児(今村清右衛門役) 市川猿之助(徳川吉宗役) 石橋蓮司(松平輝貞役) 陣内孝則(松平信祝役) 西村雅彦(相馬兼嗣役) |
映画『超高速!参勤交代』のあらすじ・見どころ
映画『超高速!参勤交代』のあらすじ(一部ネタバレあり)
享保20年。盤城国の1万5000石の弱小藩・湯長谷藩(現在の福島県いわき市)を治める藩主・内藤政醇が、1年の参勤交代を終えて江戸から戻ってきたところから物語は始まります。
参勤交代後1年は自身の領国で過ごすことができるようになっていましたが、戻って2日目、急に江戸幕府から「5日以内に参勤せよ」という命が。
通常であれば参勤交代には準備に半年以上の期間を要する上に、莫大な資金も必要となります。そのうえ江戸まで最低でも片道8日間はかかる道のりを5日以内に到着するのは、到底無理な話でした。
このような無理難題をふっかけてきた理由は悪徳老中・松平信祝が隠密より聞いた湯長谷藩の金山を狙っていたため。藩をお取り潰しにして、金山を政治的利用しようと企んでのことだったのです。
参勤の命を聞き、はじめは驚いた内藤政醇でしたが、家臣の命と生活を守るため、慌て憤る家臣たちを鎮め、松平信祝の言いつけ通り5日以内に参勤することを決めます。
しかし参勤をするには、圧倒的に準備期間も費用も足りません。そこで一番知識のある家老・相馬兼嗣が知恵を絞り出して、なんとか5日以内に江戸まで行く算段をつけます。
最低限の家臣達とともに、経費節約のため走って出発する内藤政醇。しかし急ごしらえの計画だったため、思った通りには進みません。その上、松平信祝から差し向けられた隠密に命を狙われて危ぶまれることも。しかし相馬兼嗣の知恵と、持ち前の人柄や人間性によって仲間を増やし、ピンチをチャンスに変えていきます。
家臣とともに一致団結して倒し、時間ギリギリに江戸城までたどり着くことができた内藤政醇一行。江戸城で待ち受けていた松平信祝は予定が狂い怒ります。しかし内藤政醇本人に金山から金は出ないことを聞かされた上に、重ねてきた悪事が明るみとなり、松平信祝は謹慎を言い渡されることとなりました。
映画『超高速!参勤交代』の見どころ①日本人の好む勧善懲悪時代劇!
日本にはかねてより『水戸黄門』などの勧善懲悪時代劇があり、多くの人の心を掴んできました。
本作『超高速!参勤交代』も、悪徳老中・松平信祝という人物を作り上げています。己の欲求・利益のために隠密を使って、藩の弱みを握り、意のままに操ろうとする松平信祝。協力した隠密すら切り捨て、権力を使って他者に言うことを聞かせようとする姿は、まさに巨悪を具現化したような存在でした。
一方、湯長谷藩の藩主・内藤政醇は、弱小藩であっても他の藩が飢饉の時には助けたり、財政が厳しくても家臣や民の生活を優先したりと、情に厚く自分を犠牲にできる人物でした。
中でも印象的だったのが、忍・雲隠段蔵に対してのエピソードです。協力の見返りの報酬は、前金と成功後に分けて支払うのが基本でしたが、参勤の途中で約束の報酬を全て渡し、更に「心づけ」として家宝の小刀まで渡します。
「甘い」と段蔵は思い途中裏切ろうともしますが、民や家臣のことを真剣に考える内藤政醇の人間性に惹かれて協力し、参勤を成功に導いたのです。
そんな二者が織りなす勧善懲悪劇。巨悪の老中が、弱小の湯長谷藩に敗北したシーンは痛快です。コメディなギャグが混じりつつも、シリアスな部分はシリアスに。メリハリがあるからこそ、ラストまで楽しめる映画となっています。
映画『超高速!参勤交代』の見どころ②参勤交代の苦労や大変さが分かる映画
映画『超高速!参勤交代』は、コメディ色の強い映画ですが、参勤交代の大変さもうかがい知ることができます。本作の参勤は、資金がない中、5日以内に江戸までたどり着かなければならないという事情があったために特別過酷なものでした。終始走り続け、隠密に命を狙われつつ野宿をして、着ていた服がボロボロになりながらも江戸に向かいます。
しかしもちろん、通常の参勤交代も非常に大変なものです。莫大な資金と人材、期間を投じなければなりません。大名行列を見た民が「長く続く大名行列を見るのが楽しい」と話すシーンがありますが、その裏には人質にとられた妻子を守り、藩のお取り潰しを防ぐという藩主達の苦労や資金がかけられているのです。
本作を見ると、改めて参勤交代という制度が、幕府の存続にいかに貢献したのかを感じさせられます。
映画『超高速!参勤交代』の見どころ③一流俳優陣の演技
本作には佐々木蔵之介氏演じる内藤政醇や松平信祝を演じた陣内孝則氏以外にも、市川猿之助氏など、日本を代表する有名俳優が多く起用されています。
また内藤政醇とともに参勤する湯長谷藩の8人の家臣たちも個性的なキャラクターで、各俳優の雰囲気ともマッチしていました。それぞれの人物が持つ個性に焦点を当てられたエピソードも少しずつ描かれ、群像劇の様相も持ち合わせています。
特に西村雅彦氏が演じた家老・相馬兼嗣は、クスリと笑える演出が多く、内藤政醇との掛け合いや間のとり方も絶妙です。これまでも数々の映画やドラマで活躍した経験を持つ西村雅彦氏は、本作でもトップに仕える優秀なナンバー2として活躍しています。
思わず笑ってしまうような、ちょっと抜けた人物の演技は人気ドラマ『古畑任三郎』の主人公の補佐役とも通じるところがあります。
その他、殺陣や隠密との派手な丁々発止のシーンも時代劇らしく、老若男女を問わずに楽しめるようになっているのもポイントです。
超高速!参勤交代
調査日:2021/02/15
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社会人として観る『超高速!参勤交代』
『超高速!参勤交代』は、ユーモアにあふれ、楽しめる時代劇映画となっていますが、ビジネスに役立つマインドや考え方も学べます。
湯長谷藩から江戸まで、通常は8日かかる道のりを5日で、しかも圧倒的に資金が足りないという状況でも成功させることができた秘訣はなんだったのでしょうか?ここからは不可能と思われた参勤を成功させるに至った理由を、ビジネス視点で掘り下げていきます。
家臣たちから慕われる藩主
本作の主人公である湯長谷藩の藩主・内藤政醇を見ていると「部下から慕われるリーダー像」を改めて考えさせられる人も多いでしょう。慕われるリーダーには味方の部下がどんどんと増えて、目標を達成しやすくなるほか、プロジェクトを成功に導くこともできるようになります。
本作の内藤政醇も、部下である家臣たちに慕われたことで参勤を成功させられたと言っても良いでしょう。
内藤政醇が慕われた理由として、まずは部下である家臣や民を大切にしていたことが挙げられます。部下を大切にすることは、上司が慕われるために必要不可欠なことです。江戸で務める家臣が、松平信祝に無下に扱われたことを理由に参勤を決めたことからも、内藤政醇の人間性がわかります。
部下のために、と言っても「上司に意見を申し立てる」ことは、難しいことです。この時代であれば処罰もあったでしょう。しかし内藤政醇は、家臣と民のため、江戸城に着いた後には老中・松平信祝に、更には将軍・徳川吉宗にも進言したのです。
また内藤政醇は家臣たちを大切にするだけでなく、信頼もしていました。前例のない方法であっても、家老・相馬兼嗣から出された案を実行し、出会ったばかりの忍・雲隠段蔵を信頼して道中の案内を任せています。他の家臣たちも信頼していること、またそれに家臣たちが誇りを感じていることが、両者の言動から分かります。
もしも内藤政醇が家臣を大切にせず、信頼しない人物であれば、この参勤は成功できなかったでしょう。家臣を大切に思い、信頼していたからこそ、家臣も全力を出し、一致団結して無理難題を乗り越えることができたのです。
重要な局面で決断を下せるのも、組織のリーダーとして必要な能力であると言えます。参勤をするか否かは、藩のお取り潰しにも関わるため、将来を左右する重要な判断ですが、藩主として内藤政醇はすぐに決断しました。
決断には、覚悟と責任もついてまわります。リーダーであっても、責任を取ることが怖くなり、時には自分の判断に迷いが生じることもあるでしょう。しかし毅然と決断した内藤政醇からは、物事を判断し決断するという、頼れるリーダー像を改めて考えさせられます。
部下を大切にして、信頼する。また重要な判断と決断をするから、慕われて頼られるリーダーになれる。本作の内藤政醇からは「こんな上司と仕事したい」と誰もが思うような理想の上司・リーダー像が描かれているように感じられます。
物事を抽象化して本質を見抜き、知恵と創意工夫で乗り切る
無理と思われていた参勤を成功させることができたのは、藩主内藤政醇の人間性やリーダー性のほか、家老・相馬兼嗣の知恵や発想によるものです。相馬兼嗣は内藤政醇をはじめ、他の家臣たちからの信頼も厚く、相談ごとがあるときや知恵が必要なときには「相馬、知恵を出せ」「相馬、なんとかせよ」と、必ず呼ばれる相談役として活躍していました。
相馬兼嗣は当初、参勤交代の日程と財政を鑑みて「無理に決まっておろう」と話しますが、内藤政醇が実行することを決めると、すぐに知恵を絞り、現状の財政で5日以内に江戸に到着できる案を考えます。出された案は、どれも斬新なものばかりでした。
通常の参勤交代は、藩主を籠に乗せて、数百人の大名行列で領地から江戸までを練り歩くものです。しかし相馬兼嗣の案は藩主に山道を歩かせ、実際には家臣数名のみで江戸まで走るという型にはまらない、奇抜なアイデアでした。その他にも荷物を軽くするため、家臣たちの刀を竹で作られたものにするなど、創意工夫を図ります。
相馬兼嗣は「5日以内に今ある財源で、湯長谷藩から江戸城にたどり着く」という本質を重視して、知恵を絞りました。他にも道中起こったトラブルにも機転を効かせて対処しますが、どれも本質を捉えているからこそ、スムーズに解決することができています。
このように物事を抽象化して本質を見抜き、問題を解決することは、ビジネスで欠かせないスキルと言えるでしょう。抽象化するためには、物事を多面的に捉え、たくさんの知識が必要となります。本作で相馬兼嗣はギャグ要素の多い人物でしたが、実際には非常に優秀なビジネスマンと言えるのではないでしょうか。
人との縁を大切にする
藩主内藤政醇は、人を引きつける人間性の持ち主でした。雲隠段蔵やお咲、磐城平藩の内藤政樹など、誰にでも親切にしたり、飢饉から救ったりしていました。まさに「情けは人の為ならず」ということわざ通り、他者に親切にして情をかけた結果、巡り巡って自分に返ってきたのです。
逆に人を裏切り、私利私欲にまみれた結果、謹慎を言い渡されることになった松平信祝は「身から出た錆」ということわざがぴったりと当てはまります。
ビジネスの世界も、人同士の関わりが基本です。親切にしてくれた人には、同じように誠実で親切でありたいと思う人も多くいます。反面冷たくあしらわれた場合には、その人物が上司だったとしても、仕事が嫌になるほか、意欲もモチベーションも低下してしまうでしょう。内藤政醇を見ていると、人との縁や繋がりがいかに大切なのかを、改めて感じさせられます。
超高速!参勤交代
調査日:2021/02/15
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まとめ)『超高速!参勤交代』はコメディやビジネス要素が含まれた時代劇映画
本作『超高速!参勤交代』は、参勤交代をベースに、コメディやビジネス要素が含まれた時代劇映画です。
老中・松平信祝に理不尽な命令を下される藩主・内藤政醇。藩主と家臣にいつも無茶な知恵を求められる家老・相馬兼嗣の立場は、実際の会社やビジネス世界でも見られる光景です。また映画内で描かれたリーダーに必要な素質や、人との縁や繋がりを大切にするマインドは、ビジネスで必要な要素と言えるでしょう。
このように本作では、ビジネスにおける人との関わり方を学べるほか、最終的には悪事が懲らしめられる勧善懲悪映画となっており、1本の映画としてもたっぷりと楽しめます。江戸への参勤後の「交代」を描いた続編『超高速!参勤交代リターンズ』もおすすめです。
超高速!参勤交代
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