ゾンビ映画おすすめ12選
[最終更新日]2022/12/15
ジョージ・A・ロメロ監督による1968年の映画『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』で初めて「墓から蘇る死体=ゾンビ」が描かれてから約50余年、ゾンビは今やホラー界のトップアイコンとして熱狂的なファンを集め、近年ではホラーの枠を越え様々なジャンルとゾンビが融合し、その面白さをアップデートし続けています。
今回は、00年代以降のゾンビ映画にターゲットを絞り、その魅力をご紹介していきたいと思います!
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Index
目次
- 『プラネット・テラー in グラインドハウス』(2007年/アメリカ/105分)
- 『REC』(2007年/スペイン/77分)
- 『バイオハザード』(2002年/ドイツ・イギリス・アメリカ/101分)
- 『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年/イギリス/100分)
- 『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004年/アメリカ/98分)
- 『アイアムアヒーロー』(2015年/日本/127分)
- 『ゾンビーワールドへようこそ』(2015年/アメリカ/93分)
- 『カメラを止めるな!』(2018年/日本/96分)
- 『ゾンビランド』(2009年/アメリカ/87分)
- 『ワールド・ウォーZ』(2013年/アメリカ/116分)
- 『高慢と偏見とゾンビ』(2016年/アメリカ/108分)
- 『ウォーム・ボディーズ』(2013年/アメリカ/98分)
- まとめ)近年の主流は「ゾンビ+α」になっている
『プラネット・テラー in グラインドハウス』(2007年/アメリカ/105分)
【あらすじ】
米軍部隊長マルドゥーンが密かに取引していた生物化学兵器のガスが街中に蔓延。人々は恐ろしいゾンビと化してしまう。ゾンビに片脚を奪われたゴーゴーダンサーのチェリーは、失った脚にマシンガンを装着。女医のダコタもまた、注射針を武器にゾンビたちと死闘を繰り広げる。
古き良き「見世物」要素満載のゾンビ映画
60~70年代にかけて、アメリカの映画館では「グラインドハウス」という方式の上映が盛んに行われていました。
主にB級映画を2~3本立てで連続上映する方式で、カルト的な人気を博していました。
そのグラインドハウス方式を現代に蘇らせよう!という試みが2007年にありました。
クエンティン・タランティーノ監督による『デス・プルーフ』と、ロバート・ロドリゲス監督による『プラネット・テラー』が同時公開されたのです。
『プラネット・テラー』はゾンビ映画で、テキサスの片田舎の研究所から噴出した毒ガスにより、人々がゾンビ化し襲ってくるというオールド・スタイルなホラー作品になっています。
『スパイキッズ』シリーズなどでも有名なロドリゲス監督らしいケレンに満ちたアクションシーンに加え、ブルース・ウィリスを筆頭に意外な豪華キャストが揃っている点も見どころの一つです。
鑑賞の際は、ぜひ『デス・プルーフ』とあわせてグラインドハウス気分を味わってみてください(『デス・プルーフ』はゾンビ映画ではありません)。
プラネット・テラー in グラインドハウス
調査日:2020/09/09
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『REC』(2007年/スペイン/77分)
【あらすじ】
テレビのドキュメンタリー番組を制作中の女性レポーター・アンヘラは、通報を受けた消防隊に同行してとあるアパートを訪れる。そこには血まみれになって立ちつくす1人の老婆がいた。老婆は駆けつけた警察官を突然襲いはじめ……。
POV撮影によるゾンビ映画の最新系!
映画の撮影方式の一つにPOV(point of view)と呼ばれるものがあります。
登場人物自身がストーリー内の必然性に伴ってビデオカメラを回し、「主観映像」によって撮影された作品を指します。
登場人物たちが極限状態に置かれるほど、映像の臨場感も増すため、主にホラーやアクションなどのジャンルで多用されます。
ゾンビ映画にも、代表的なPOV作品があります。その名も『REC』。
消防隊に密着していたTVクルーが、謎の感染症によってゾンビ化した人間たちに襲われるさまを描いています。
舞台となるアパートメントは序盤で早々に密室と化し、限定的な空間内で行われる命懸けの逃走劇は、主観映像による撮影も相まってとんでもない迫力です。
その後『REC』は人気シリーズとなり、全4作が製作されています。
シリーズを重ねるごとに明かされる謎と広がっていく世界観に目が離せません。
『バイオハザード』(2002年/ドイツ・イギリス・アメリカ/101分)
【あらすじ】
古い洋館で目覚めたアリスは、それまでの記憶を失っていることに気づく。そこに武装した特殊部隊が登場。彼女を伴い、洋館の地下通路から、秘密研究所で起きた異変の調査に向かう。異変とは? また彼女の正体は?
日本産ゾンビゲームの記念すべき実写化
1996年にカプコンから発売された人気ホラーゲーム『バイオハザード』が、2002年に映画化されました。
日本発のゲームであることから国内での注目度も高く、シリーズ全6作が製作されるほどの根強い人気を獲得しました。
目覚めると、記憶を失った状態でバスルームに倒れていたアリス。
彼女はたちまち身柄を拘束され、製薬会社アンブレラ社の研究施設に連行されます。
そこでは人間を「アンデッド化」させてしまうT-ウイルスの開発が行われていたものの、不慮の事故によりウイルスがばら撒かれ、閉じこめられた科学者たちがアンデッドとなって彷徨っていた。
アリスたちは、アンデッドに溢れた研究所内から決死の脱出を図ります。
シリーズを重ねるごとに「ゲーム性」を重視するあまり、どんどんと物語はカオスと化していってしまうのですが、一作目はホラー・アクションとしてタイトにまとまった見ごたえある作品となっています。
闘うヒロインとしてのアリスの姿もカッコいいです!
バイオハザード
調査日:2020/09/09
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『ショーン・オブ・ザ・デッド』(2004年/イギリス/100分)
【あらすじ】
ロンドンの家電量販店で働く冴えない青年ショーンは、親友のエドとつるんで自堕落な毎日を送っていた。ついにガールフレンドのリズに愛想を尽かされたショーンはようやく更正を決意するが、その矢先、街に大量のゾンビが発生。愛するリズを助けるため、エドと共に行動を開始するショーンだったが……。
怖くない、変奏型ゾンビ映画
2004年にイギリスで公開された『ショーン・オブ・ザ・デッド』は”史上最も愛すべきゾンビ映画”と称され大ヒットを記録したものの、日本では2019年まで劇場公開されなかった一作です(それ以前からDVDスルーはされていました)。
ジョージ・A・ロメロによるゾンビ映画の金字塔『ゾンビ』へのオマージュに溢れた作品で、ホラーとの融合が多い「ゾンビ映画」というジャンルに「コメディ」のエッセンスを加えた唯一無二の一作になっています。
本作の主人公ショーンと、彼の家に居候している親友エドによるコンビの掛け合いが愛らしく、演じるサイモン・ペッグとニック・フロスト、監督のエドガー・ライトのトリオは、その後も『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』など、ヒット作を生み続けています。
「ホラーが苦手」という方でも楽しめる一作です。
『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004年/アメリカ/98分)
【あらすじ】
アメリカのワシントン州エベレット。看護婦のアナは仕事を終えて帰った翌朝、人間たちが凶暴化し、機敏な動きで次々と人間を襲う光景を目にする。パニックに陥った彼女は、夢中で自動車に乗り込み、町を離れようとするが……。
ゾンビ映画の古典をスピード感増でリメイク
ジョージ・A・ロメロ監督による『ゾンビ』をリメイクしたのが2004年の『ドーン・オブ・ザ・デッド』。
大枠のストーリーはそのままに、のろのろと這うような速度で歩くゾンビを「走らせる」ことにより、最新系へとアップデートさせています。
ゾンビ映画では多くの場合、生存者たちは屋内に「籠城」します。
ゾンビとの接触を最小限に保つための策なのですが、さながら新型コロナウイルスに伴う「外出自粛」を行った現代社会を映しているかのようでもあります(元々は墓から蘇ることが多かったゾンビも、近年では「感染症」を原因に設定することが多くなってきました)。
本作はヒロインの看護婦アナが、住んでいる町から命からがら逃げ、郊外のショッピングモールに籠城することから物語が動き始めます。
閉鎖空間に置かれた人間関係にはやがて「主従関係」が芽生え始め、それは後に「暴力」へと発展していく。
「実は生きた人間が一番恐ろしい」というリメイク元作品のメッセージも忠実に引き継がれた、スリリングな魅力にあふれた一作です。
ドーン・オブ・ザ・デッド
調査日:2020/09/09
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『アイアムアヒーロー』(2015年/日本/127分)
【あらすじ】
冴えない漫画家アシスタントの主人公・鈴木英雄が、謎のウィルスによって「ZQN(ゾキュン)」と呼ばれるゾンビと化した人々に襲われ、逃亡の道中で出会った女子高生の比呂美と、元看護師の藪とともに不器用に戦いながらも、必死でサバイバルしていく姿を描く。
邦画ゾンビの最新作にして代表作
人気漫画家・花沢健吾による同名作を実写化した『アイアムアヒーロー』は、土葬文化ではない日本において難しいとされていたゾンビ映画への野心に溢れた「世界に挑戦できる」ゾンビ映画の傑作です。
主人公の鈴木英雄は、名前とは裏腹に地味で冴えない毎日を送っていた。
そんな日常がゾンビ襲来によって一変。散弾銃の所持資格を持っていた英雄は、銃を片手に安全な場所を求め逃げ回りますが……。
本作の魅力は「冴えない主人公が、なけなしの勇気を振り絞り、英雄へと変貌していく」様子をエモーション溢れる内面描写とともに丁寧に追っていく点にあります。
多くのゾンビ映画の主人公が早々に武器を片手にゾンビと闘いを繰り広げるのが常である中、本作の英雄は散弾銃を手にしながらも、それが放たれることは終盤までありません。
崩壊した世界の中にあっても「法律」を準じる彼が、道中で出会った人々を守るため、ついに立ち上がる姿は、本作で最も感動的なシーンです。
ゾンビ映画の定番舞台ショッピングモールでのラストバトルは、海外に比べ予算が少ない中、映像負けしない大迫力な展開になっています。
アイアムアヒーロー
調査日:2020/09/09
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『ゾンビーワールドへようこそ』(2015年/アメリカ/93分)
【あらすじ】
高校生になってもボーイスカウトを続けているベン、カーター、オギー。女の子に興味津々のベンとカーターはボーイスカウトを辞めたがっていたが、真剣に取り組むオギーにそのことを言い出せずにいた。そんなある日、思いがけずパーティに誘われたベンとカーターはキャンプを抜け出して会場へ向かおうとするが、その途中でゾンビの大群に出くわしてしまう。ピンチに陥ったところをストリップバーのウェイトレスに助けられ、オギーとも合流した彼らは、ボーイスカウトで身につけた様々な技術を駆使して凶暴なゾンビたちに立ち向かう。
友情×恋愛×ゾンビの黄金比
日本版「冴えない男の成長譚」が先に挙げた『アイアムアヒーロー』なら、海外版の代表作は本作『ゾンビーワールドへようこそ』でしょう。
本作の主人公は3人の青年たち。
高校生になっても惰性でボーイスカウトを続けているものの、周りのイケてる面子たちのように、自分たちだって女の子と一緒にパーティーに行きたい!
本作ではゾンビとのアクションも十分に踏まえつつ、さらにそこに「友情」「恋愛」の要素もミックスした、いわば「青春ゾンビ映画」。
好きな女の子がゾンビの襲来によりパーティー会場に閉じこめられていることを知った彼らは、ボーイスカウトで身につけたサバイバル術を駆使して、ゾンビの大群に立ち向かっていきます。
銃で撃つ、鉈で切る、といった正攻法を使わずに、DIY精神に溢れる武器によって果敢に立ち向かっていく彼らの姿は、ゾンビ映画の可能性に新たな風を巻き起こしました。
ゾンビーワールドへようこそ
調査日:2020/09/09
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『カメラを止めるな!』(2018年/日本/96分)
【あらすじ】
とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来。ディレクターの日暮は大喜びで撮影を続けるが、撮影隊の面々は次々とゾンビ化していき……。
低予算の壁を乗り越える、メイド・イン・ジャパンのゾンビムービー
2018年の日本映画の話題をさらったのは、予算300万円の単館映画ながら、口コミによって話題を呼び、その年の国内映画興収ランキング7位を記録した『カメラを止めるな!』です。
ストーリー前半は、とある自主製作映画の撮影隊が、POV方式によるゾンビ映画の撮影を行っている様が描かれます。
するとそこに、本物のゾンビが襲来。スタッフが一人、また一人と襲われていき……。
本作は一見すると、低予算ならではの粗さが目立つB級作品のように感じます。
不自然にカットは操作され、映すべき箇所が映されずにもどかしい気持ちがします。
しかし、ストーリー後半から世界観は一変。序盤の拙かったそれらが実は周到に用意された本作の「仕掛け」であることが分かるのです。
後半の展開こそが本作の持つ醍醐味なので、続きはぜひご自身の目で確かめてみてください!
カメラを止めるな!
調査日:2020/09/09
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『ゾンビランド』(2009年/アメリカ/87分)
【あらすじ】
新型ウィルスの感染拡大により、人類の大半がゾンビと化してしまった世界。引きこもりの青年コロンバスは、“生き残るための32のルール”を作り、それを実践して生き延びていた。そんな中、コロンバスは最強のゾンビハンター・タラハシーや、美少女詐欺師姉妹ウィチタとリトルロックに出会い、ゾンビのいない夢の遊園地を目指すが……。
ゾンビが蔓延した世界を生き抜くためのルールとは?
ゾンビが蔓延る世界が訪れた時、我々はどのようにして生き抜けばよいのか……。
ゾンビ映画の世界観は、作品を離れ現実世界を生き抜くシミュレーションすらもファンの間で行われるほど、根強い人気を誇っています。
『ゾンビサバイバルガイド』なる本も発売されるなど、その人気は衰えを知りません。
ある意味、そんなゾンビ世界でのサバイバル術が学べる映画が2009年公開の『ゾンビランド』です。
主人公の引きこもり青年コロンバスは「生き残るための32のルール」を作り、終末世界を果敢に生き延びていた。
道中で出会った最強のゾンビハンターや詐欺師姉妹と旅を共にするうちに、彼らは疑似家族のような絆を育んでいきます。
「就寝前には安全確認」「人を見たらゾンビと思え」など、コロンバスの作成したルールはユニークで、本作の、危機的な状況なのにどこかユルい世界観を後押しするものとなっています。
クライマックスの遊園地での大バトルも楽しいエンタメ性抜群のゾンビ映画です。
ゾンビランド
調査日:2020/09/09
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『ワールド・ウォーZ』(2013年/アメリカ/116分)
【あらすじ】
突如発生した謎のウィルスが瞬く間に世界中へと広がり、各国の政府や軍隊が崩壊状態に陥る。元国連捜査官で、伝染病の調査や紛争国での調停役を務めた経験をもつジェリーは、旧知の仲の国連事務次官ティエリーに呼び出され、ワクチン開発の情報収集のため各国をめぐる調査隊に同行するよう依頼される。ジェリーは妻と娘2人を安全な国連指揮艦の空母にかくまってもらうことを条件に依頼を引き受け、ウィルスの謎を解明するため混乱する世界へ旅立つ。
ゾンビ=B級映画の方程式をぶち破る、ハリウッド製ゾンビ映画
低予算で無名俳優によって製作されることの多いゾンビ映画。
その方程式を打ち破ってみせたのが、2013年公開の『ワールド・ウォーZ』、主演はまさかのブラッド・ピットです。
本作のゾンビはとにかく感染スピードが異常に早い。
噛まれたら10秒でゾンビと化してしまう設定が、本作をよりスリリングなものにしています。
また、CGに巨額を投じたことによる圧巻のゾンビ襲来シーンも必見。
特に中盤の、高い壁を乗り越えるため、ゾンビたちが組体操よろしくタワーのように連なる場面は、ゾンビ映画で見たことのないスペクタルなシーンとなっています。
本作は世界公開を視野に入れた造りになっており、ゾンビ映画では避けて通れない「流血表現」も最小限に抑えられているため、スプラッターに耐性が無い方でも安心して観ることができます。
本作は続編の制作が決定していますが、現在、企画はストップしてしまっているようです。
ワールド・ウォーZ
調査日:2020/09/09
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『高慢と偏見とゾンビ』(2016年/アメリカ/108分)
【あらすじ】
感染するとゾンビとなる謎のウィルスが蔓延する18世紀のイギリス。片田舎で暮らすベネット家の5人姉妹は、裕福な男性との結婚を夢見ながら得意のカンフーでゾンビと戦う毎日を送っていた。ある日、屋敷の隣に資産家のビングリーが引っ越してきて、ビングリーの友人で大富豪の騎士ダーシーも出入りするようになる。舞踏会でダーシーと知り合い、色めきだつ姉妹だったが、次女のエリザベスだけは、ダーシーの高慢な態度に嫌悪感を抱いていた。そんな中、人類とゾンビによる最終戦争が勃発。ともに戦うことになったエリザベスとダーシーは、互いに自らの中で抱いていた偏見に気づきはじめる。
古典文学 meets ゾンビ映画
『高慢と偏見』は小説家ジェイン・オースティンによる世界的な古典文学です。
18~19世紀のイギリスを舞台に、当時の女性の結婚観や「偏見」をテーマにした恋愛小説となっています。
その『高慢と偏見』の世界観にゾンビをミックスさせてしまったのが2016年公開の『高慢と偏見とゾンビ』です。
片田舎に暮らす5人姉妹の次女・エリザベスは、屋敷に出入りする大富豪のダーシーの高慢な態度に嫌悪感を抱いており、ダーシーもまた、エリザベスに対して「生意気な女だ」という態度を隠さずにいます。
そんな2人が互いの心にあった「偏見」を省み、徐々に惹かれ合っていく主軸の物語に、半ばストーリーの勢いを崩しかねない強引さでゾンビが登場。以後は「恋愛+アクション」の歪なバランスで2人の恋の行方が描かれていきます。
「ちょっと変わったゾンビ映画が観たい」という方にはぜひおすすめです!
高慢と偏見とゾンビ
調査日:2020/09/09
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
『ウォーム・ボディーズ』(2013年/アメリカ/98分)
【あらすじ】
謎のウィルスにより人類の半分がゾンビ化した世界で、生き残った人々は高い壁を築いて武装し、ゾンビから身を守りながら生活していた。廃墟となった空港に暮らすゾンビのRは、ある日、壁の外に食糧を調達しにきた人間たちを襲撃するが、ショットガンを構えた少女ジュリーに一目ぼれしてしまう。Rはジュリーを自分の住まいに連れ帰り、当初は戸惑っていたジュリーも、Rの優しさに次第に心を開いていくが……。
その胸のときめきが息吹を与える
最後にご紹介するのはゾンビと人間の恋愛を描いた『ウォーム・ボディーズ』です。
本作の主人公Rは死してゾンビになってからも、思考することができる特異な体質。
ある日、腹を空かせたRは敷地内にやってきた人間を襲おうとしますが、人間の女性ジュリーに一目ぼれしてしまう。
Rのビジュアルは顔面蒼白で血管が浮き出ているものの、普通にカッコよく、ジュリーとの恋愛も違和感なく見守ることができます。
しかし、一方は生きた人間、もう一方は死した人間。
一体この恋愛物語にはどのような落とし前がつけられるのかが、最も気になるところでしょう。
本作はそこに、最大の挑戦をしてみせました。
ある意味「逆転の発想」によるラストは、かつてない余韻を感じさせてくれるはずです!
ウォーム・ボディーズ
調査日:2020/09/09
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
まとめ)近年の主流は「ゾンビ+α」になっている
ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』は、当時の社会情勢を反映させた骨太な一作となっていますが、時代を重ねるごとにゾンビ映画の潮流はエンタメ性を重視する方向へと舵を切っています。
アクションだけでなくコメディやSF、ラブストーリーにも接近してみせるゾンビ映画の可能性は今後ますます広がりを見せていくでしょう!
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