「スパイ映画」おすすめ12選
[最終更新日]2022/12/15
優れた知能に高い身体能力、強い精神を持った「スパイ」。
マーベル作品に代表されるスーパーヒーローとはまた違う、生身の人間による超絶的な活躍ぶりは、多くの観客の心を掴む映画の人気コンテンツの1つとして、高い需要を誇っています。
今回は「アクション」「女性スパイ」「本格派スパイ」の3つにカテゴリを分け、おすすめのスパイ映画をご紹介していきます。
ぜひ、ご一読ください!
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Index
目次
激しいアクションが見どころのスパイ映画
おすすめその①『キングスマン』(2014年/イギリス/129分)
【あらすじ】
目的もなく毎日を過ごし、果ては自動車の盗難により捕まってしまった不良青年のエグジー。
留置場で死んだ父の形見であるペンダントを何気なく開くと、ある電話番号が記載されており、そこに電話をかけると、間もなくエグジーは保釈となる。
自由の身になった彼の元に、スーツ姿の紳士ハリーが現れる。
ハリーはスパイ組織「キングスマン」のエージェントの1人で、エグジーの父に命を救われた過去があった。
マナーが、人をつくる。
「英国紳士」×「スパイ」という、『007』シリーズのフォーマットに則りつつも、独自の魅力を生み出すことに成功した『キングスマン』。
一作目が人気を博し、2作目も制作され、今年末にはシリーズのエピソード0に位置する『キングスマン/ファースト・エージェント』の公開も控えている人気シリーズとなりました。
本作の主人公はストリートの不良少年エグジー。
自動車強盗により警察に捕まってしまった彼の元に、スーツを身に纏った謎の紳士ハリーが訪れるところから物語は始まります。
ハリーの導きにより、英国スパイ組織「キングスマン」のエージェント試験を受けることとなったエグジー。
その試験内容は、命の危険すら伴うハードなものでした。
本作でエリート諜報員ハリーを演じるのは、『シングルマン』『英国王のスピーチ』など、静的なイメージの強かった俳優コリン・ファース。
本作でも基本の紳士的立ち居振る舞いは健在ですが、ひとたび戦闘になると途端に荒々しい一面を見せ、これまでのイメージを覆す派手なアクションシーンを披露します。
「マナーが、人を作る」とは、劇中でハリーが言うセリフ。
紳士とは真逆の場所で暮らしてきたエグジーが、ハリーの教えによって徐々にスーツの似合う紳士へと変貌していく様も、本作の見どころの一つです。
キングスマン
調査日:2020/06/25
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
おすすめその②『コードネームU.N.C.L.E.』(2015年/イギリス/116分)
【あらすじ】
東西冷戦真っただ中の1960年代中盤。
米CIAとソ連KGBは、核兵器拡散を目論む巨大犯罪組織の存在を感知し、敵国同士ながら、一時的に手を組むことになる。
CIAエージェントのギャビーと、KGBエージェントのイリヤは、互いに反目し合いながらも、共通の敵のもと、行動を共にしていく。
敵国スパイ同士がバディを組むことになり。
東西冷戦下の緊張下に置かれる時代を舞台に、敵国のスパイ同士が一時的に手を組み、悪に立ち向かうのが『スナッチ』『シャーロック・ホームズ』などのガイ・リッチー監督による『コードネームU.N.C.L.E.』。
アメリカ人のナポレオン・ソロはどっしりと構えた二枚目。
対するロシア人のイリヤ・クリヤキンは真面目で短気な性格と、2人の相性は最悪。
そんな2人が即席でタッグを組みつつ、徐々に息の合ったコンビプレイを習得していくのが、本作の魅力。
超人的な主人公1人が活躍するスパイ映画が乱立する中、バディ・ムービーとして進んでいく本作は、昔気質なストーリーテリングと斬新なアクションの融合により、唯一無二の面白さを醸し出しています。
主役の2人の確立されたキャラクター造形はもちろんのこと、脇を固める俳優陣にも作り手の愛情がうかがえる、「キャラクター萌え」の一作としても大満足の一作です。
コードネームU.N.C.L.E.
調査日:2020/06/25
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おすすめその③『ボーン・アイデンティティー』(2002年/アメリカ/119分)
【あらすじ】
銃で撃たれ、記憶を失った男。
手掛かりは皮膚の下に埋め込まれた銀行口座を示すマイクロカプセルのみ。
スイスへ向かった男は、自分が「ジェイソン・ボーン」という名の男であることを知るが……。
自分は一体、何者なのか。
記憶を失ったCIAエージェントの男ジェイソン・ボーンが、自身のアイデンティティーを取り戻すため奔走する姿を、本格的なアクションを取り入れつつスリリングに展開していく『ボーン・アイデンティティー』から連なる人気シリーズ。
これまでシリーズ外伝を含む5作品が製作されています。
画的な格好良さや派手さを追求した『007』シリーズや『ミッション:インポッシブル』シリーズとはまた違い、「生き残るため」という目的を伴う体技の数々は一見地味に映りますが、「私たちの住む世界の地続きに、もしスパイがいるとしたら」といったリアリティを孕んでいます。
これまでの記憶が無いにも関わらず、体は相手を殺すために勝手に動いてしまう。
自身の空白の中に「殺しのプロ」としての実像が侵食してくる葛藤を、主人公を演じるマット・デイモンが絶妙なさじ加減でもって表現しています。
はじめに断っておきますが、本作『ボーン・アイデンティティー』では、謎のすべては回収されません。
一作目を観たら続く2作目、3作目……と手を伸ばしたくなること必至の劇薬映画です!
ボーン・アイデンティティー
調査日:2020/06/25
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おすすめその④『007/カジノ・ロワイヤル』(2006年/アメリカ・イギリス/144分)
【あらすじ】
殺しのライセンス00を得たエージェントのジェームズ・ボンドは、ある爆弾密造人を追っていた。
犯人の残したメッセージ「エリプシス」を手掛かりに謎を追うボンドは、やがてル・シッフルという名の黒幕の存在を知り、彼を追う。
ジェームズ・ボンド誕生までの物語
1962年の一作目『007 ドクター・ノオ』より、現在に至るまで主演俳優を交代しながら連綿と続いてきた『007シリーズ』。
2006年に公開されたシリーズ第21作『007/カジノ・ロワイヤル』は、6代目ジェームズ・ボンドを演じるダニエル・クレイグによる新たなシリーズの幕開けの一作目でもあります。
以前のシリーズでは紳士的かつどこか飄々とした雰囲気が魅力の『007』シリーズでしたが、本作ではそれまでの雰囲気を一新、エージェントになりたてのジェームズ・ボンドを野性的で荒々しく描き、これまでにないジェームズ・ボンド像を確立しました。
『007』シリーズにはヒロインとなる通称「ボンド・ガール」の存在が不可欠ですが、本作におけるヒロインは、今後のボンドの人生を通しての「十字架」となる重要な役割を担っています。
もちろん、シリーズお馴染みの「スパイ道具」も登場。
ボンドの人間的な一面を描きつつ、アクション大作としての娯楽性も失っていません。
新型コロナウイルスの影響により公開が延期になっていたシリーズ最新作にして、6代目ジェームズ・ボンドの最終作となる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の公開も11/20(金)に決定。
6代目ボンドの幕引きをリアルタイムで見届けるためにも、この機会にぜひシリーズに手を伸ばしてみてください!
007/カジノ・ロワイヤル
調査日:2020/06/25
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女性スパイが活躍する映画
おすすめその⑤『アトミック・ブロンド』(2017年/アメリカ/115分)
【あらすじ】
ベルリンの壁崩壊間近の1989年。
MI6は、潜伏中のスパイを殺害した組織を崩壊させるべく、女性エージェントのロレーンをベルリンへ送る。
彼女はMI6ベルリン支部のエージェント、デヴィッドと手を組み、任務を遂行していく。
アクション×情報戦の最新ハイブリッドスパイ映画
ベルリンの壁崩壊間近の1989年を舞台に、最強の女性スパイ、ロレーンの活躍を描いた2017年『アトミック・ブロンド』では、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のフュリオサ役でもおなじみシャーリーズ・セロンが、男顔負けのハードなアクションをこなしていることでも話題になりました。
世界情勢に影響を及ぼしかねない極秘リストの漏洩を防ぐためベルリンに送り込まれたロレーンは、現地に既に潜伏中のデヴィッドと共に、リストの奪還を試みる。
本作の最大の魅力は、スパイ映画の醍醐味でもある「アクションシーン」と「高度な情報戦」が見事に融合したストーリーテリングにあります。
スパイ映画は本来、アクション主体か、もしくは情報戦が主体かどちらかに重きを置いて作られることが多いのですが、『アトミック・ブロンド』はそのどちらも過不足なく取り入れ、すべてのスパイ映画ファンも納得のクオリティに仕上げています。
中盤の見せ場、シャーリーズ・セロン自身による階段でのアクションシーンは、一撃一撃の重さも伝わってくる見ごたえある場面に仕上がっています。
アトミック・ブロンド
調査日:2020/06/25
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おすすめその⑥『SPY/スパイ』(2015年/アメリカ/120分)
【あらすじ】
CIAの内勤分析官スーザンは、パートナーエージェントであるブラッドリーを無線でサポートしていたが、ブラッドリーは任務中に銃殺されてしまう。
ブラッドリーの敵を討つため、スーザンはエージェントに昇格し、現場へ出ることに。
スパイ映画の常識を覆す最強ヒロインが誕生
CIA内勤の冴えない中年女性スーザンは、パートナーエージェントであるブラッドリーに思いを寄せながらも、無線で彼をサポートできる毎日に半ば満足もしていた。
しかしそんなある日、任務遂行中のブラッドリーが敵に捕らえられ殺害されてしまう。
スーザンは彼の敵を討つため、現場エージェントとして立ち上がる!
あらすじだけを見ると、シリアスな復讐物語のような印象を受けるかもしれませんが、本作は完全なるコメディ映画。
主人公スーザンを演じるのは、数々のコメディ映画でパワフルな演技を見せてきたメリッサ・マッカーシー。
本作でも、彼女のぽっちゃり体系が繰り出すギリギリのアクションシーンは、コミカルかつスリリングな、何とも絶妙なバランスに仕上がっています。
他の映画では主役級の俳優ジュード・ロウとジェイソン・ステイサムが、彼女の迫力によって完全に薄まってしまうほど、本作は女優メリッサ・マッカーシーを堪能するための映画となっています。
アクションも情報戦もいいけれど、たまにはこんなスパイ映画もいかがでしょうか。
SPY/スパイ
調査日:2020/06/25
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おすすめその⑦『ソルト』(2010年/アメリカ/100分)
【あらすじ】
CIAのもとにロシアからの亡命者オルロフが出頭してくる。
彼の尋問を担当する女性エージェントのソルトだったが、尋問を聞いていた上層部よりソルトが二重スパイではないかとの容疑をかけられる。
彼女は身の危険を察知し、CIAから逃走するが……。
二重スパイの容疑をかけられた女性エージェント、果たして彼女の正体は。
2010年に公開されたアンジェリーナ・ジョリー主演のスパイアクション映画『ソルト』。
CIA職員の彼女は、ロシアから亡命してきた男の尋問をきっかけに、「アメリカとロシアの二重スパイ」の容疑をかけられ追われる身となります。
結婚し夫と幸せな毎日を送っていた彼女に、突然に襲い掛かってきた危機。
はたして、彼女の「本当の正体」とは?
本作の主人公の名ソルト(SALT)は、戦略兵器制限交渉(Strategic Arms Limitation Talks)の略。
幼い頃、高熱を出し偽の死亡届を出された彼女は、ロシアのスパイ機関で諜報員としての訓練を受け、アメリカCIAの二重スパイになるために育てられたのでした。
そんな彼女が、二国の間で揺れ動き、どちらの体制につくべきか究極の決断を迫られていきます。
アンジェリーナ・ジョリーのダイナミックなアクションシーンも見ごたえありの一作です。
ソルト
調査日:2020/06/25
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おすすめその⑧『ゲット スマート』(2008年/アメリカ/110分)
【あらすじ】
かねてより念願だった現場エージェント昇格を目指し、7回目の試験でようやく合格となった分析官のスマート。
しかし、分析官としての彼の腕を買う上層部により、エージェント昇格はうやむやにされてしまう。
失意に暮れるスマートは散歩をするが、本部へ戻ると何者かに襲われた形跡が。
おとぼけエージェントと敏腕女性エージェントの凹凸コンビ誕生
人気スパイ映画『007』シリーズを適度にパロディにしつつ、ジャンルをコメディへ全振りしてみせたのが、2008年の映画『ゲット スマート』。
小難しい情報戦や目まぐるしいアクションシーンは一切なく、どこか作品全体を包むゆったりとした空気は、これまでにない「スパイ映画体験」を与えてくれることでしょう。
本作の主人公はスティーヴ・カレル演じる冴えない分析官のスマート。
本部が何者かの襲撃を受けたことにより、急遽念願だった現場エージェントへの昇格が決まりますが、実地経験のないスマートは行く先々でとんでもない失敗を繰り返してしまう。
そんな彼の失敗をフォローする存在が、アン・ハサウェイ演じる女性エージェントの「エージェント99」。
容姿端麗で頭脳明晰、おまけに身体能力も高い彼女とスマートの凸凹コンビの絶妙な掛け合いが、本作の魅力となっています。
気軽に楽しめる映画が観たいときに、ぜひ本作をおすすめします。
ゲット スマート
調査日:2020/06/25
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本格派スパイ映画
おすすめその⑨『裏切りのサーカス』(2011年/イギリス・フランス・ドイツ/128分)
【あらすじ】
イギリス秘密情報部(通称:サーカス)の長官、コントロールは、長年の勘から組織内に二重スパイがいることを確信。
水面下で情報を探っていたが、作戦は失敗、コントロールと彼の部下スマイリーは引退を余儀なくされる。
一度観ただけでは解読不能の超濃密スパイ映画
スパイ小説の名手ジョン・ル・カレによる原作『ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ』を映画化した2011年の作品『裏切りのサーカス』。
派手なアクションシーンの無い「リアルなスパイ描写」と高度な駆け引きにより、一度観ただけでは物語の全容を掴み切れることはほぼ無いというくらいに難解な一作に仕上がっています。
本作の主人公は、通称”サーカス”と呼ばれるイギリス秘密情報部の幹部ジョージ・スマイリー。
長官とともに組織内に潜む裏切り者(”通称もぐら”)を見つけ出すために行動するも、作戦は失敗。
組織を追われるハメになります。
長官の亡き後、彼の意志を継いだスマイリーは、再びもぐら探しを始めるものの、その正体は意外な人物だった。
スマイリーを演じるのは、数々の作品で強い印象を残すゲイリー・オールドマン。彼の他にもベネディクト・カンバーバッチ、コリン・ファース、トム・ハーディと、イギリスを代表する俳優人たちによる重厚な演技のアンサンブルも、本作を語るうえで欠かせない魅力の一つです。
二度三度見必至の一作として、この機会に複雑なスパイの世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?
裏切りのサーカス
調査日:2020/06/25
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おすすめその⑩『スパイ・ゲーム』(2001年/アメリカ/127分)
【あらすじ】
引退を翌日に控えたCIA工作員ネイサンのもとに、彼が育て上げた工作員のビショップが、中国でスパイ容疑で逮捕されたとの報せが入る。
CIAはビショップを見殺しにする決断を取るが、ネイサンは水面下でビショップの救出に動き出す。
国境を越えた究極の師弟関係
引退間近のCIA工作員の元に舞い込んできた最後のミッションは、かつての弟子を救うこと。
少年漫画のような熱い物語を、リアリティある情報戦でシリアスに描いたのが、トニー・スコット監督による2001年の作品『スパイ・ゲーム』です。
主役の師弟関係を演じるのは、ロバート・レッドフォードとブラッド・ピットと、豪華な共演。
回想シーン以外にほとんど共演シーンは無いものの、強い絆で結ばれた男2人を説得力ある温度で熱演しています。
ブラッド・ピット演じるビショップにとって、ネイサンは師であり「メンター」でもあります。
物語はそんな2人の出会いから絆を深めていくまでの「過去シーン」と、現在進行形で進むビショップの救出を描いた「現在シーン」の2つで構成されていきます。
CIAは中国で身柄を確保されているビショップを見殺しにしようと決断しますが(一工作員は、組織にとって一つのコマにすぎない、という考えと取ることもできます)、彼を救おうと独断で行動するネイサンの「一手先を読む」思考力と、遠く中国で囚われの身となりながらも、ネイサンの存在を信じて待つビショップの関係に、きっと胸が熱くなることでしょう。
また本作は、組織論として、そして上司と部下の関係性についても、仕事に活かせる教えがたくさん詰まった作品でもあります。
ぜひ、この機会にご覧ください!
おすすめその⑪『エネミー・オブ・アメリカ』(1998年/アメリカ/132分)
【あらすじ】
アメリカ連邦議会では新たにテロ対策のための法案が可決されようとしていたが、この法は市民のプライバシーを侵害するものだった。
国家安全保障局の高官トーマス・ブライアン・レイノルズは、反対派の議員を暗殺させるが、その犯行の一部始終が防犯カメラに映されていたことが判明。
防犯カメラのテープを回収した動物研究者のダニエルは、テープをレイノルズに奪われないよう、街でたまたますれ違った男の鞄に、テープを忍ばせた。
偶然、「国家の敵」になってしまった男
ウィル・スミスとジーン・ハックマン、2大スターの共演で贈るサイバー・サスペンス。
1998年の作品ながら、IT技術の発展がもたらす危機を、スリリングな語り口で描いています。
それまでテロとは無関係だった市井の人間であるウィル・スミス演じる主人公の弁護士が、国家を揺るがす重要な事件の証拠を「すれ違いざま」に荷物に放り込まれてしまったばっかりに、「国家の敵」として追われる身となっていく序盤の展開が、なんとも不気味であり、同時に観客を主人公に感情移入させる手際のよい作りになっています。
監督を務めるのは『トップガン』や先に挙げた『スパイ・ゲーム』のトニー・スコット。
複雑になりがちな物語を直線的に分かりやすく伝える手腕に長けた監督です。
作中にNSA(米国家安全保障局)による、一般市民のプライバシーを侵害しての監視活動が描かれます。
映画的なケレンに満ちた描写かと思いきや、実は……といった詳細は、次に紹介するある作品に託しましょう。
エネミー・オブ・アメリカ
調査日:2020/06/25
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おすすめその⑫『スノーデン』(2016年/アメリカ/135分)
【あらすじ】
2013年6月、米国の「ガーディアン」誌に、エドワード・スノーデンと名乗る男がある告発をする。
スノーデンは元CIAおよびNSAの職員で、「アメリカ政府が9年間にわたり全世界のメールや通話データを集め、監視していた」という衝撃の事実を語り出す。
CIAの機密を告発した男の半生
最後は「実在のスパイ」から一本を。
日本でも一時期ニュースで話題になったことも記憶に新しい、元CIA、NSA職員のエドワード・スノーデンによる衝撃の内部告発を映画化したのが、オリバー・ストーン監督による『スノーデン』。
その告発の内容は米国家安全保障局(NSA)が、テロ対策と称しおよそ9年間にわたりメールや通話内容から大量の個人情報を収集していた、というもの。
映画は彼の告発をもとに書かれたノンフィクション『スノーデンファイル 地球上で最も追われている男の真実』の内容を下敷きに、スノーデンがこれまで体験してきた、アメリカ政府の裏の顔を浮き彫りにしていきます。
9.11をきっかけにテロへの危機感を抱き、国の役に立つため軍隊へ入ったスノーデン。
しかし訓練中のケガにより彼は除隊、それからCIA採用試験を突破し、サイバー・エージェントとしてCIAの一員となるも、そこで目にしたのは国を挙げての一般市民の監視、果てはテロとは無関係の人物をスパイとして抱き込むCIAの実態でした。
ドキュメンタリーとはまた違い、エドワード・スノーデンという一人の男の感情の機微に焦点を置かれており、重厚なヒューマンドラマとしても見ごたえのある本作。
最後には、スノーデン本人も少しだけ出演します。
スノーデン
調査日:2020/06/25
○印は見放題配信。金額表示はレンタル料金です。動画の配信状況はマネージャーライフが調査した時点での情報です。詳細は各公式サイトでご確認頂けますようお願いします。
まとめ)なぜ私たちは「スパイ」に心惹かれるのか?
スパイ映画のおすすめ作品を12本ピックアップしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
どこか怪しく、時に刹那的、常に危険と隣り合わせのスパイという職業。
いざ自分がなりたいとは思わないものの、スパイ映画は安定の人気コンテンツとして、多くの観客の心を掴んできました。
その理由は、私たちの「知りたい欲」を刺激するからではないか、と思います。
謎に包まれたストーリー、謎に包まれた人物像、謎に包まれた組織……。
「謎」を前提に構成された世界観だからこそ、観客はその世界に入り込み、「少しでもこの世界のことを知りたい」と思うのではないでしょうか。
本記事で紹介した作品以外にも、様々な個性や魅力を持ったスパイ映画がたくさんあります。
これを機会に、謎多きスパイ映画の世界を堪能してみてください!
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