飲み会・ランチの「おごり・おごられ・割り勘」の判断に迷う…という方向け対処法!
[最終更新日]2019/11/07
仕事をする上で人々と良好な関係を築くことは重要であり、交流を深めるために一緒に食事をする機会がビジネスにおいてはよくあります。
ビジネスに関係する人との食事は、食事マナーや会話の内容など気を使うことは多岐に渡りますが、最も判断が難しいのが「誰が支払うのか」です。
「自分の方が後輩とはいえ毎回おごってもらっていて良いのか?」「取引先とは割り勘の方が良いのか?」「ここで全額支払わないとケチだと思われるだろうか」など悩みは尽きないと思われます。
今回は支払いに関する一般的な考えをご紹介した上で、状況に応じて臨機応変に対応するポイントをご紹介します。
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目次
「おごり・おごられ・割り勘の判断」で、あなたの評価が変わることは殆どない
「もう自分とは行きたくないと思われてしまわないだろうか?」と不安になる方が多いと思われますが、食事の場は支払いが全てではありません。
振舞いや会話の内容など、その食事会の良し悪しを判断するための要素は数多くあります。さらに言うとその食事会だけであなたの人柄を判断する方は少数派でしょう。
普段の仕事ぶりや職場での対応など、様々な基準があります。支払いは一要素に過ぎないと心得ましょう。
また食事の支払いについてはこれと言った正解がなく、様々な価値観を持った人がいます。「相手からどのように思われるか」ばかり意識してしまうと、答えのない沼にはまってしまいます。
支払いに関して自分が納得できる判断軸を持ち、スマートに対応することを意識しましょう。
ここからは、章ごとに以下パターンごとの判断軸を紹介していきます。ぜひご参考下さい。
取引先との会食や飲み会のときのおごり・おごられ・割り勘 判断軸は──。
取引先との会食や飲み会は、個人と言うよりは会社同士の交流という意味合いが強くなります。
したがって業務の延長線上として捉える方が無難でしょう。個人での判断に任せられる場合もありますが、基本的には会社の方針に沿って判断することとなります。
しかし他の会社の対応が気になりますよね。一般的にはどのように対応することが多いのか、具体例を用いてご紹介します。
「仕事の付き合い」の機会においては、「会社の方針」に沿った判断をすることを意識
IT営業 Aさん(30歳)の意見
クライアント・取引先との会食やランチの機会は非常に多いですね。
基本は割り勘にしていますが、上司には事前に伝えておいて、「流れによっては経費に落としても良いですか」と聴くようにしていますね。そのほうが、いざというときこちらでご馳走することになったとしても安心ですから笑。こちらでご馳走したほうが良いという判断軸は、「会社として、相手との信頼関係構築が急務である」場合、または「会食・ランチの機会で、契約での取り決め以上のお願いをしたいことがあり、それを伝える予定がある」場合です。まあ、その判断軸も上司からの受け売りですけどね。
それ以外は、基本割り勘にしています。信頼関係にしても、構築を急務としてないかぎりは、これまでの経験則で言うと「割り勘」にしたほうが築きやすい様に感じています。
取引先との食事の場合、会社の代表として相手と接することとなるため、会社の方針に従うことが無難です。
個人的な判断をするとその企業だけを優遇するまたは貶めることとなり、企業のコンプライアンスに違反する場合もあります。会社代表として食事会に参加する際の規則について確認しておきましょう。
一方、厳格に食事会に関する規則が定まっていない企業もあります。 その場合はAさんのようにあらかじめ上司に食事会の支払いについて確認しておくことが得策です。
その際に重要となるのが「①何を目的とした食事会なのか」、「②相手とどのような関係であるか」です。
相手を接待する、または何かをお願いするという目的である、相手が顧客にあたるという場合なら、全額こちらが負担する場合もあります。これらの認識についてずれがないかを上司に確認しておきましょう。
取引先との食事の場合、会社の代表として相手と接することとなるため、会社の方針に従うことが無難です。
通常は「割り勘」がもっとも無難
単なる親睦会という時は割り勘にすることが最も多いでしょう。
おごる・おごられるというのはどうしてもお互いの立場に優劣をつけかねないので、ビジネスの相手と負担を同等にする割り勘が無難であるからです。
企業によっては相手がいくらおごると言っても“借りを作ってしまう”ことを避けるために、おごられることをNGとしている企業もあります。
しかしその場で割り勘にする場合、領収書がもらえず会社の経費にできないというデメリットもあります。
他社の方との個人的なお付き合いの場合はそれでも良いですが、公式の場では会費制にして事前に集金するなど工夫が必要です。
「割り勘にしましょう」と切り出すのが難しいと感じた場合
支払いについての価値観は人それぞれです。
自分では割り勘だろうと考えていたけれども、相手はこちらが負担して当然と考えている場合もあります。
取引先との個人的な付き合いの場合ならこちらが会計して今後は食事に行かないようにするなどできますが、公式な食事の場であるならこれからも付き合いは続くので困りますよね。
相手が会計の場にいない、一向に支払う気配がない、どうしても割り勘を提案しづらい場合は、一旦自分が支払っておき、後日上司に相談するようにしましょう。
もしかするとまた別の会食の機会があるため一旦こちらに支払わせたのかもしれません。支払う際には領収書をもらうようにすることをおすすめします。
交流が目的の食事会なら基本的には割り勘にするのが無難です。
しかしこちらは相手と対等な関係だと考えていても、相手はこちらを接待するつもりの食事会もよくあります。
また相手が役職者である場合には「今回はこちらが負担します」と申し出られることもあるでしょう。
その場合のアクションとしては2つ考えられます。
1つ目は素直にご馳走になるパターンです。ただしこの場合、別の機会に食事会を開きその際こちらが負担する、別途手土産を渡す等、フォローが必要となります。どのような対応をとるべきか上司に相談しましょう。
2つ目は割り勘を提案する方法です。「次もまた気軽にお誘いしたいので、良かったら割り勘にしませんか?」等、相手の好意を否定しないような言い方にしましょう。
上司・先輩との飲み会・ランチのときのおごり・おごられ・割り勘 判断軸は──。
取引先との食事より頻度が高いのが、上司や先輩との食事です。
目上の人である分断りづらく業務の一環のように考えている方もいれば、あくまで業務時間外で個人的な付き合いだと考える方もいると思われます。
そのためおごってもらって当然だという意見も、個人的な付き合いなのだから割り勘だという意見も両方見られます。今回は両方の意見に関してご紹介します。
まずは、上司・先輩の意見を尊重(相手からの提案を待つ)
業務時間外とはいえ、食事会も上司・先輩との関係は継続されることがほとんどです。
ですので、支払いに関しては上司・先輩の意見を尊重することをおすすめします。
上司・先輩が「今回はおごる」と言ってくれるのなら、素直に甘えるのもOKです。
上司・先輩はおそらく自分よりも収入が多く、一緒に食事に行く時点で自分が払うことになるかもしれないと想定しているでしょう。
とは言っても相手が払うと言っていないのに「今日はごちそうさまです」と言ったり、相手が払うことを想定して高価な物ばかり注文したりするのはマナー違反です。
相手が支払いを提案するまでは、自分も払うつもりだという態度、心構えでいるようにしましょう。
「次も誘って欲しい」と思う時は、割り勘か、少しでも負担しよう
食事の場では上司・先輩がおごる場合が多いですが、いくら自分より収入が多いとはいえ毎回おごっていては経済的に厳しいこともあります。
また上司・先輩はあくまで親交を深めたいと思い食事に誘っているので、「食費が浮くから来ている」と思われてしまうと、次回から誘ってくれなくなる可能性もあります。
おごってもらうことは悪いことではありませんが、ぜひまた行きたいと思うなら少しでも負担するのが良いでしょう。実際に以下のような意見もあります。
研修会社Bさん(40歳)の意見
部下を誘ってのランチや飲みの機会は、月に1~2度といったところでしょうか。
基本、こっちで出すようにしてますよ。もしくは、多めに支払うか。例えば部下二人と私一人で飲みに行って、支払いが15,000円だとしたら、1万円を私が出して、あとの5,000円は部下のほうで割り勘して、というように促します。
そのときに「悪いですよ、もっと出します」と言ってくる部下もいますが、基本私の支払いを押し通しちゃいます笑。
でも、そう言ってくれると、やっぱり、悪い気はしないですよね。かわいいなというか、「また一緒に行きたいな」と思ったりします。
自分から負担を申し出ることで、「おごってもらえるからついてきたのではない」ということを強くアピールすることができます。 上司・先輩にとっては自分の負担が少なくなるに越したことはありませんし、実際部下に負担させない場合でも悪く思うことはないでしょう。
部下との飲み会・ランチのときのおごり・おごられ・割り勘 判断軸は──。
最近「飲みニケーション」が疎まれ仕事よりプライベートを重視する人が多い中、部下との食事は気を使う方が多いのではないでしょうか?
部下と交流したいしおごることは構わないが、毎回おごるのは自分だけだろうか?と気になる方も多いと思われます。部下との食事での支払いについて、アンケートも交えながらご紹介します。
自分から誘った場合は、おごりか、多めに負担するのがベター
部下が支払いに関してどのように考えているのか気になりますよね。2017年にマイナビは以下のアンケートを実施しています。
参照:マイナビニュース「上司におごって欲しいですか?」n=303
はいの意見 :「無理やり誘われているのに払いたくない」、「接待させられているだけ」等
いいえの意見:「いくら上司とは言え申し訳ない」「借りを作りたくない」等
意外にもおごられたい派が割り勘にしたい派を若干上回る程度という結果が出ています。意見を見ると、おごられたい派は上司との食事を業務の一環であり楽しめない物と考えているようです。
一方で割り勘の場合は上司の財布を心配する等、食事会では自分も上司と対等だと考えている意見が多く出ました。
自分は部下と交流を深めたいだけと感じていても部下は強制力を感じていることもあるので、良好な関係性ができるまではおごるもしくは多めに負担するのがベターと言えます。
また、支払いに関しては以下のような部下側の意見もあります。
不動産会社Cさん(25歳)の意見
社風なのか分かりませんが、上司から飲みや食事に誘われる機会は多いです。
割り勘になるかおごりになるかは、その上司によって変わります。あとは、飲みだと上司が多めに払うことが多くて、昼時の食事は割り勘のときのほうが多い──といった感じですかね。
奢ってくれる上司だから好きとか、割り勘ばっかりの上司だから嫌い、というのはあまりないです。
ですが、給料日前とかお金がない時に誘われた場合は、 「いいですけど、今日ちょっとあまりお金ないんですよね…」と言って暗に少し多めに出してもらうように伝えたりしてます笑。あと、話はそれますけど、断った時にしつこく誘ってくる上司はちょっとな…と思います。こっちは断りづらい中控えめに言っているのに、「察してくれよ!」と思ったりします。
支払いによって上司を判断するということはなかなかなく、食事への誘い方や普段の関係など、良い食事会とするには支払い以外の要素ももちろん重要です。支払い以外の要素も大切にしましょう。
部下から誘われた場合は、「おごられるのが当たり前」と思われない程度に、割り勘か少し多めに負担して
部下から食事に誘われた場合、①部下から純粋に慕われている、もしくは②食費が浮くことを期待されていると言えます。
上司が負担するのも悪くはないですが、①の場合は関係性が良好なので部下に少し負担させる、高額でなければ割り勘にすることも良いでしょう。
一方で②のパターンはそのような失礼な態度が表に出ていることを上司として注意するべき状況です。
支払いを少し負担させるもしくは割り勘にすることを提案し、意図が見え見えであったことを注意するのが上司として得策です。
支払いも含めた食事での自分の態度は部下が上司となった時の参考となる姿です。部下との関係を深めることも重要ですが、食事の時上司はどのように振る舞えば良いのかという手本を示しましょう。
支払いに正解はない!自分の軸を持つことが大切
取引先との食事など会社での規定や上司の指示がある場合は別として、ほとんどの場合誰がどれだけ支払うのかということに正解はありません。
「ここで支払わないと失望されるかもしれない」と不安に思う気持ちも理解できますが、支払いに関する価値観は人それぞれで全員を満足させる方法は難しいと言えます。
しかしスマートに一貫性を持った支払いの対応をすることは重要です。自分なりの判断基準を定めて対応しましょう。
また支払いはあくまで一部の要素に過ぎません。普段の仕事ぶりや会話の内容、態度など他の部分ももちろん重要であることを意識することが大切です。
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