管理職体験談:新しい職場は「やる気無し」のメンバーが勢ぞろい。
[最終更新日]2022/12/15
 以前は県内の大学病院に勤務していましたが、転職を機に、農協系の経営する病院でお世話になることになりました。
私の職種は臨床検査技師という国家資格の仕事です。
タクトさん(男性 35歳)
- 職業
 - 臨床検査技師
 
- 職種
 - 医療
 
- 年収
 - 650万円
 
- 従業員規模
 - 10人
 
- 地域
 - 愛知県
 
Index
目次
管理職としての私の仕事。
 病院内の医療支援部の臨床検査課にて、病気になった患者さんから採取したサンプルを検査しています。
 私が管理職として働いている部署は、感染症の原因になる病原体を検査する係で、スタッフは私を含めて10人です。
 管理職として採用が決まった時は、 
-  
 私 -  
  -  
「毎日いろんなイベントがあって楽しそうだなあ」
 
と、どちらかと言えばポジティブなイメージを持っていましたね。
そんな私の性格は「真面目な面倒くさがり屋」だと思います。
 日々、「何とか楽に仕事ができるようなシステムが作れないだろうか」と考えています。
 よく言えば「効率化」とでもいいましょうか。
 それが良いことか悪いことかは人それぞれでしょうが、やっぱり早く、効率的に仕事を終わらせるに越したことは無いと思っています。 
 趣味はゴルフとドライブです。
 二年前から株式投資の楽しさを覚え、コツコツと時間を見つけながら投資の勉強もしています。 
業務向上に非協力的なメンバー。
  今の職場で目指していることは、国際規格(ISO)の取得です。
 今年の10月の認定を目指し、スタッフが日々努力しています。 
私は以前勤めていた病院でISO取得のコアメンバーとして携わっていた経験もあるため、その時の知見を活かしてほしいとの事で今の職場に引き抜かれました。
 いざ転職して私が一番衝撃を受けた事、それはスタッフの士気の違いです。
 同じ資格を持って同じ業務をしているのに、「病院が違うとこんなに違うのか!」と驚きました。 
 以前の病院では、スタッフ全員が真面目で、残業代が付かなかったとしても各自が自主的に残業し、アイデアをみんなで絞り出しながら仕事をしていました。
 「ああでもない、こうでもない」と会議を繰り返し、夜遅くまで意見交換を積極的にしたものです。 
そのおかげもあって、キックオフから1年程度で無事認定を取得することができたのです。
 しかし今回の職場は、正直スタッフのやる気があまり無く、「ISOの取得?どうしてそんなことやらなきゃいけないの?」というスタンスがありありと伺えるほどです。
 業務終了後に私が、 
-  
 私 -  
  -  
「少しみんなで残って意見交換をしませんか?」
 
と言っても、ほとんどのスタッフは都合をつけて帰ってしまいます。
-  
 私 -  
  -  
「資格取得のために〇〇の書類が必要なので、サンプルをもとに作ってくれませんか?」
 
 と言っても、いつまでたっても作ってくれませんし、誰も何も言いません。
 やる気満々でやってきた私でしたが、次第に一人で空回ってばかりの自分に、やる気をなくしていきました。 
郷に入っては郷に従え!
 このままでは上手くいかない、と思い、
-  
 私 -  
  -  
「ISOを取得するのは大切。私たちにこんなメリットをもたらしてくれるんですよ」
 
ということを、一人一人に丁寧に説明しました。
すると最初は「自分には関係ない」というスタンスだったスタッフたちが、少し興味を示すようになりました。
前の職場では業務後にやっていたミーティングを、就業時間内に短い時間で行うようにし、早く帰りたいと思っている人たちの負担にならないようにも工夫をしました。
 自分の態度を振り返ると、「前の職場のスタッフはやってくれたのに」という態度が出ていたのかもしれません。
 そういう「昔の職場と比較するような態度」は、部下からしてみれば一番気に入らない態度でしょう。
 そういう態度が出ないように、細心の注意を払って接するように意識しました。 
「場所が変われば常識も変わる」という格言もあるように、どこでも同じルールが通用するわけではありません。
正直今でも試行錯誤の真っ最中ですが、だいぶスタッフの足並みもそろい、この調子でいけば夏までにはなんとか取得に向けた準備が整うかもしれない、というところまでこぎつけました。
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私の理想の管理職。
  私の理想の上司はずばり、島耕作です。
 父の愛読書でもあり、私も幼少期からずっと読んでいました。 
 いつも仕事熱心で、一生懸命働く。
 部下にはちゃんと気を遣い、上司を立てるパーフェクトサラリーマンです。 
 仕事ができるのでいつもいろんな事件に巻き込まれますが、時には女性の力を借りながらも巧みにこなしていきます。
 ただのパーフェクト上司ではなく、人間らしい葛藤や失敗があるのも魅力的です。
 島耕作みたいな上司になれたらいいな、と思いますが、実際は本当に難しいことです。 
最近では、ドラマ『下町ロケット』に出演していた帝国重工の財前部長もカッコいいな、と思います。
 どんな時も自分の信念を貫き、間違っていることには「間違っている!」という男らしさ。
 自分の信念を部下に解き、「一切の責任は私が取る!」と言い切れる姿勢に憧れました。 
島耕作が誰も到達しえないパーフェクトサラリーマンだとしたら、まず目指すべきは財前部長のような上司だと思います。
今後、私が目指したいこと。
  管理職たるもの、すべてのスタッフがやっている仕事を把握し、「いざとなったら自分が代わりにやる!」くらいの器量がないとダメだと思います。
 そのためには誰よりも仕事に精通し、どんな時も適切な判断を下せるようになるべきです。 
 また、「部下の手柄は上司の手柄」という上司はたくさんいますが、そんな上司は絶対に慕われません。
 むしろ自分の手柄を部下の成果にできるくらいの器量を持てるようになりたいです。 
そして「部下の失敗は上司の失敗」と捉え、責任感を持って仕事に臨んでいきたいです。
 部下との関係は正直言って難しいです。
 厳しすぎると嫌われますし、なにより今の時代パワハラで訴えられてしまいます。
 かといって親しくなりすぎると舐められてしまう可能性もあります。 
 厳しすぎず、かつ舐められず、という絶妙なバランスで部下と接することができる上司になることが、今後の目標です。
 一朝一夕でできるものではないと思いますが、少しでも理想に近づきいていきたいと思います。 
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