管理職体験談:置かれた場所で行動し続けることで、人生は拓ける。

[最終更新日]2019/06/10

体験談
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配属された先、社内で言うところの「使えない奴らの溜まり場」。ただ言われ続けて終わるわけにはいかない!!

現在は自動車部品メーカーの会社で、「現場係長」兼「生産管理係長」を務めています。

私たちの部署は「浸油」と呼ばれる、自動車部品(ベアリング)に潤滑油を染み込ませる作業を担当しています

evoさん(男性 40歳)
職業
自動車製造
職種
生産管理・現場係長
年収
500万円
従業員規模
500人
地域
新潟県

Index

目次

管理職としての私の仕事。

私はこの「浸油」作業の他に、管理職として工場の生産計画立案と、お客様先への納期調整などを行っています。

私の部下には7名の作業員と4名の生産管理者がいます。 彼らの仕事の進捗や精神的ケアも私の管轄です。

私の性格は一言で言えば「のんびり屋」だと思います。 ですので、できれば納期に追われながら焦って仕事はしたくないですし、なるべく残業もしたくありません。

部下にもなるべく有休は取っていくことの呼びかけと、休日出勤が出ないよう調整することは心がけています。

工場のはぐれ者たち。

私は元々生産管理部門に在籍し、勤務10年の節目で現場の係長兼務を言い渡されました。 私自身、現場で作業をした経験は無かったので、思わぬ辞令に驚きました。

実際に現場に出てみると、私はほとんど孤立無援と言ってもいい有様でした。 部下の態度が「無知な奴が来たよ」という素振りを隠そうともしておらず、はじめはほとんど相手にされませんでした。

「浸油」という作業は、言ってしまえば工場内の最下層業務。 「あなたたちは仕事ができません」と、会社から引導を渡されたも同然の部署なのです。 だからと言ってはなんですが、部下は性格的にもひねくれていると言いますか、癖のある者が集まったという印象です。

私が来た当初は掃除もろくにされておらず、床は油でベトベト、どこかの工程で落ちた部品が、そのまま転がっているような状況でした。

これじゃ作業ができないよ。今までどうしてたの? まずは掃除から始めようか

そう言っても、誰一人として掃除をしようとはしませんでした。 躍起になった私は、次の日も、その次の日も誰よりも早く出社し、一人で黙々と掃除を続けたのです。

はじめは見て見ぬふりを決め込んでいた部下たちも、ようやく重い腰を上げ、最終的には「掃除が全員の朝の日課」というところまで持っていくことができました。 作業場も見違えるほど綺麗になり、「これが工場の作業場としてあるべき姿だ」と、上層部から表彰も受けました。

周囲の「浸油部署=使えない奴ら」という印象も、ここで払拭できた気がします。 メンバー全員が、ようやく「チーム」としてスタートを切れた印象深い出来事でした。

はぐれ者たちの逆襲。

毎日の掃除は、思わぬ副産物も我々にもたらしました。 生産性と品質の向上です。

機械油を除き、機械を綺麗に磨き上げたことで、油漏れをすぐに発見できるようになりました。 それまでは機械が誤作動を起こしても、機械全体がベトベトで原因箇所が特定できず、修理業者を呼ぶまで作業がストップしてしまっていました。 それが今では、油漏れ箇所を即座に発見し、業者を呼ぶ前に自分たちで修理をすることが可能になりました。

また、見た目の美意識は、やがて作る部品への美意識にも繋がります。 自ずと部下の一人一人が「どうしたら品質を上げられるのだろう」と考えるきっかけになりました。

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管理職とは。

現場の雰囲気や生産性を変えるのは、やはり管理職の役割なんだと思います。

私ははじめ、「浸油部署」のマネジメントを任命されたということは、私自身も向上の日陰に追いやられてしまったということなのかと戦々恐々としていました。 真面目に働かない部下たちを見て、「お前たちがちゃんと働かないからだ」と内心で毒づくような日もありました。 管理職としてあるまじき行為だったと思います。

この部署の管理を担当した者は、様々な要因(中には私と同じような理由で自暴自棄に陥った方もいると思います)で、過去に何人も体調を崩して退職していったと、後に部下の一人から聞く機会がありました。

部下

私たちも、自分たちが使えない奴らだと思われているっていう不満から、上司に辛く当たってしまうこともあって。本当に悪いことをしたと反省しています。○○さん(私の名前です)がここに来てくれて、ようやくイメージは自分たちで挽回していくものだって、全員で思うことができました

そのようにも言ってくれました。

私がこれまで見てきた管理職は、どちらかと言うと部下を「必要な時に使えるコマ」と考え、どことなく横柄に接しているような人ばかりでした。 「私が仮に管理職に任命される日が来れば、部下の目線に立って管理をしよう」と、前々から心に決めていたのです。 そのことがうまく作用して、今回のような良い例に繋がったのかもしれません。

今後、私が目指したいこと。

管理職は「指揮官」ではなく、「同じ歩幅で歩んでいくリーダー」だと思っています。

「使えない奴らの巣窟」と揶揄されてきた浸油部署が、チームワークのモデルケースとなれるよう、チーム一丸となって結果を残していきたいと思っています。

嬉しいことに、「○○さんの現場は楽しい」と他の社員から聞く機会も増えました。

今後は部署のメンバーを増やしていくことも念頭に、さらなる業務の拡大も視野に入れています。

どんな場所でも、結果を残していくことはできるということを、私の姿を通して部下に教えていけたらと思います。

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