管理職体験談:社員全員コミュニケーション力「ゼロ」の部署に配属されて。
[最終更新日]2022/12/15
あるIT企業で管理職を務めています。
多くの社員は、社内でシステム開発をしています。
私の業務は、社員へのマナー教育の指導です。
あいにゃんさん(女性 46歳)
- 職業
- 管理職・マネージャー
- 職種
- IT
- 年収
- 500万円
- 従業員規模
- 30人
- 地域
- 大阪府
Index
目次
管理職としての私の仕事。
私はシステム開発の実績は無かったものの、別会社で勤務していた際に、今の職場の社長から引き抜かれたのです。
- 社長
-
「うちの社員は皆コミュニケーションが下手くそでさあ。しっかりした人に来てほしいんだよね」
入社前にそんなことを言われていました。
私も人とのコミュニケーションが特別器用なわけでもありません。
ただ実際に入社してみて、社内の暗い雰囲気を察すると「どうにかしなければ」と思ったのです。
隣の席の社員とも直接会話せず、チャットで済ませる、という有様でした。
それこそ直接言われたわけではありませんが、引き抜きでやって来た私のことを、周囲もあまり歓迎していなかったように思います。
- 私
-
「居心地が悪そうだなあ」
が最初の印象でした。
職場では何かとストレスの溜まることも多いですが、趣味のドライブや登山をして気分転換をしています。
孤立無援の私。
いきなり管理職として入社してきた私に、特に古株の社員などはかなり否定的な態度でした。
巡り巡って陰口が耳に入ることもありましたし、話しかけても冷たい態度を取られるばかりです。
何度もくじけそうになりましたが、会社の未来を考えると、私が頑張らなければ、と思いました。
積極的にコミュニケーションを取りに行き、各々の不満や目標などを聞き出すことに努めました。
恐らくそんなことを聞かれたのは初めてだったのでしょう、始めのうちは皆戸惑っている様子でした。
社長はいつでも私の味方でいてくれました。
社長の協力があったからこそ、職場では孤立無援でも何とか会社のために頑張ろうと思えたのでした。
古株社員との埋められない溝。
そんな苦労が実ったのでしょうか、何度も繰り返し指導していくうちに、徐々に自分から挨拶をしてくれるようになる社員が増えていきました。
それに伴い、社内の雰囲気も少しずつ明るくなっていった気がします。
しかし古株の社員は相変わらずで……。
私だけならまだしも、会社へも否定的な態度を取るようになってきたのです。
- 古株社員
-
「システム開発は一人でやる作業なので、コミュニケーションなんて必要ないんですよ」
それが彼らの言い分でした。
私としては、人間関係を築くことが、結果としてビジネスのチャンスや会社の成長に繋がると思っています。
彼らと私の間には埋めがたい溝がありました。
それでも、私についてきてくれる社員も増えたことは、本当に嬉しかったです。
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管理職とは。
私が管理職としてやってきたことによって、考え方が合わず退職していった古株社員もいました。
散々冷たい態度を取られた相手ではありましたが、できれば私の考え方を理解して、一緒に働けたら良かったと残念に思います。
実際に、コミュニケーションの機会が増えたことによって、作業効率も目に見えて上がっていると感じています。
それを実感してか、「前よりも楽しく仕事ができている」と言ってくれる社員もいます。
やはり組織として発展していくためには「対話」は不可欠だと感じています。
そして反省点としては、私も自分の意見を譲らなかった面もあったということです。
現在は管理職候補の指導もしているのですが、その点を気を付けながら取り組んでいきたいです。
今後、私が目指したいこと。
管理職は、会社の業績を考えつつ、社員一人一人のモチベーションにも目を向けなければなりません。
時には厳しい言葉を言わなければならない機会もあり、疎まれやすいポジションだと思います。
ですが同時にやりがいもあります。
今後も、よい会社にしていくために、後進の育成に力を入れていきたいです。
職場定着率を上げ社員を増やし、支店の数も増やしていきたいです。
その中でシステム開発だけでなく、たとえば飲食や介護など、別部署の開発にも取り組んでいけるといいです。
できるかぎり社員の希望を叶えられるような、そんな会社にしていきたいです。
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