映画で学ぶ「管理職の『明日、会社に行きたくない…』への 癒し方」

[最終更新日]2019/12/17

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#2 映画で学ぶテーマ「会社行きたくない」

「明日、会社に行きたくない」
社会人なら誰でも一度は感じたことのある気持ちなのではないでしょうか。

管理職・マネージャーという立場であるなら、なおさら様々なしがらみを抱え、会社へ向かう足取りが重くなることもあるかもしれません。

この記事では管理職・マネージャーの方によくある悩みや不安を「映画」をキーワードに紐解いていく連載企画です。

第二回のテーマは「会社に行きたくない・憂鬱な気分を癒す映画」

責任のある立場だからこそ「会社に行きたくないと感じるなんて無責任では?」と後ろめたさを感じる方もいるかもしれませんが、そんなことは全くありません。

この記事が、あなたの心を少しでも軽くできたるのなら幸いです。
ぜひ、最後までご覧ください。

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Index

目次

「明日、会社行きたくない…」と思う管理職・マネージャーはどれくらいいる?

「明日、会社行きたくない…」と感じたことのある管理職・マネージャーは、一体どれくらいの割合で存在するのでしょうか。

「マネージャーライフ」では、管理職・マネージャーを務める50名の方に上記問いに関するアンケートを取りました
その結果が以下になります。



参考:アンケート「管理職・マネージャーの方向け|会社に行きたくないと思うことはありますか?」

「会社に行きたくない」と常に思っている「行きたくない」と思うことが多い「行きたくない」と思うことが度々ある「行きたくない」と思うことがたまにある「行きたくない」と思ったことはほとんどない

上記の円グラフからも読み取れるように「会社に行きたくない」と思ったことのある方がほとんどを占めています。うち半数近くが会社に行きたくないとある程度の頻度で感じることが多いようです。

この結果からも、管理職・マネージャーが「会社に行きたくない」と感じるのは決して珍しいことではないことが分かります。

しかし、ひとくちに「管理職・マネージャー」と言っても、実際に従事する業務や環境は十人十色ですよね。
「会社に行きたくない」と感じる理由や背景も、人の数だけ存在するはずです。

続いては「会社に行きたくない」と答えた方々において、どのような理由・背景からその想いに至っているのかについて、実際のアンケートコメントと併せて紹介していきます。




「会社に行きたくない…」と思う管理職・マネージャーの、その理由・背景は?

以下が同50名の方から募った「会社に行きたくないときは、どんなときですか?」に対する回答です。



参考:アンケート「管理職・マネージャーの方向け|会社に行きたくときは、どんなときですか?」

責任・役回りへのストレス職場での人間関係忙しさ・業務量へのストレス仕事の適性への不安自身の体調やメンタルその他単位(%)

「仕事の忙しさ」「人間関係」などの理由を抑え、最も多かった回答が「責任の重い・辛い役回りによるストレス」が、全体の約半数を占めています。

組織からは「成果を上げる」ことを求められ、その目標を達成できるよう、部下やチームを育てていかなければなりません。

しかし、目標は同じであっても、「組織の想い」と「部下・チームの想い」が必ずしもイコールで結ばれるとは限りません

なかなか現場レベルで考えることの難しい上層部に対し、現場で働く社員たちが不満を募らせる、といった光景は、管理職であるあなたならよく目にする光景かもしれません。

管理職・マネージャーはいわば、組織と現場の中間に位置する「板挟みのポジション」でたとえられることが多いです。

板挟みとは言葉の通り、2つの対立する存在の間に挟まれ、苦しく感じる状態のこと。

実際に「責任の重さ・辛さ(板挟み)のある役割」に悩む管理職・マネージャーの声を聞いてみましょう。



「責任の重さ・辛い役回り」で悩む管理職・マネージャーの方のコメント

コンサルタント業に従事しています。
この仕事は何よりも顧客のプラスになることがモットーです。
それは、時に自社にとってはマイナスな結果となる場合でも変わりはありません。
そんなとき、上司に結果を報告するのはやはり気が滅入ります。
複数の顧客を受け持っていれば、その頻度も自ずと高くなってきます。
こんなにストレスが溜まるなら、いっそのこと会社には行きたくないな、と思うことがたまにあります。

(ddtさん/男性/54歳/コンサルタント業)

医療の現場で働いています。
管理職として、上層部からの指示で、病棟利用率を上げなければなりません。
時には私の管轄する病棟での管理が難しい症例も、受けいれなければならない時があります。
上層部からは「利用率をもっと上げろ!」
現場からは「こんな難しい案件ばかり、トラブルになりますよ!」
この板挟み状態や、現場の懸念通りトラブルが起こった際は、本当に出勤したくなくなります。

(鶴ピかさん/男性/45歳/医療)

会社に行きたくないと思うときは、部下のミスで顧客から「上司を出せ」と呼び出され、対応しに行くときです。
物流会社に勤めているとまれにあることですが、荷物の配達時に顧客の荷物が破損していることがあります。
多くの場合、貨物保険等でカバーできますが、まれに大きなクレームにつながることがあるのです。
自分が壊したわけじゃないのに、しかも怒られることが分かっていながら対応へ向かわなければならない時、
「会社いきたくないなー」と思ってしまいます。

(みつこさん/女性/29歳/物流業)

上司(経営者)が約束を守らないことが一番のストレスです。
上司がきちんと業務を引き継いでくれないため、度々顧客からのクレームに発展してしまうのです。
再三、改善を要求しても直してくれません。
社内はこの上司に関して諦めムードですが、尻拭いをするハメになるのは私なので、匙を投げることはできません。
時々何もかもが嫌になって、会社に行きたくないことがあります。

(markさん/男性/49歳/営業職)

以上が、一部ではありますが「責任の重さ・辛い役回り」に悩む管理職の方の生の声です。

その関係性による板挟み状態は「上司・部下間」に留まらず、業界・職種によっては「顧客」も対象となることが分かりますね。

責任のあるポジションにおいては、自分の過失ではなくとも対応をしなければなりません。ひどい叱責を受けるのは分かっていながら会社に行かなければいけない……。

そんな時「行きたくないな」と思うのは至って自然な感情の流れででしょう。

管理職・マネージャーの役割は「組織」と「人」を繋げること。だからこそ辛い役回りも多い

管理職・マネージャーの役割は「組織」と「人」を繋ぐ架け橋

そもそも、管理職の役割とはいったい何なのでしょうか。

ひとくちに「管理職」といえども、会社規模や業界・業種によっても、働き方には違いがあります。
しかし、あえて共通した役割を見出すとすればそれは『「組織」と「人」を繋ぐこと』と言えるでしょう。

「組織」が管理職に求めることは「成果を継続的に出していく」こと。
そのために管理職は部下の前に立って指揮を執っていく必要があるのです。

いくら有能なメンバーがそろったところで、それを指揮する人間がいないと、組織としての統率は図れません。

また、部下一人ひとりにもそれぞれ目指したいキャリアや目標があります。
組織としての成果を追いつつ、各人の目標の達成のため、ひいては各人の目標と組織の目標が、どこかで交わることができるよう、管理職は尽力していく必要があります。

この架け橋的な役割は、見方によってはシステマティックな側面も見出すことができ、管理職個人の意思や主張の介在のし難さも感じられます。
ここが、管理職が自身の役割に悩みや苦しみを抱えやすい点であると言えるでしょう。




とはいえ、一番大切なのは「自分自身」。時には自分を「癒す」ことを意識する

組織としての目標に忠実でありながら、部下の育成、時には悩みにも寄り添っていく必要のある管理職・マネージャー。
では、肝心の管理職・マネージャー悩みや苦しみは、どこに吐き出せばいいのでしょうか。

もちろん、信頼できる第三者がいるならば、その方に相談してみるのもいいでしょう。
しかし、それ以上に念頭に置いておきたいのが、「自分自身の限界を一番よく知るのは、何よりも自分自身である」ということです。

一人で抱えきれないくらいの重荷を背負い込み、倒れてしまう前に、自分自身を癒す時間を、たとえ少しであっても持つべきです。

その意味で、映画は手っ取り早い「癒しの時間」を提供してくれるでしょう。
わずか2時間で誰かの人生を体験でき、共に喜び、時には悲しみ、学びを得ることができる。

今回は、明日からの生き方にほんの少しでも良い影響を与えられそうな2本の映画をピックアップしてみました。

『イエスマン “YES”は人生のパスワード』(2008/アメリカ)
『LIFE!』(2013/アメリカ)

『イエスマン “YES”は人生のパスワード』

【あらすじ】
銀行員のカール(ジム・キャリー)は、人付き合いが悪く、あらゆる誘いも「NO」のひと言で断り続けてきた。
ある日、知人から「ここに行けば人生が変わる」と、ある怪しげなセミナーの冊子を受け取る。
仕事での昇進話が無くなり自暴自棄気味だったカールは、興味本位でそのセミナーへ参加する。
そのセミナーの内容は「イエスマンになることで、人生を楽しむことができる」というもの。
馬鹿馬鹿しいと思いつつも、セミナーでの教えを実践してみるカールの日常は、その日から一変していく。




見どころ1 これぞ「コメディ王」ジム・キャリー!

イエスマン YESは人生のパスワード
参照元:amazon

本作の主演は、日本でも広く知られているジム・キャリー
代表作は『マスク』や『Mr.ダマー』など、その多くがコメディ映画です。

ジム・キャリーの持ち味と言えば、少々オーバーアクトと言ってもいいほどの顔芸などによる「笑わせ演技」
本作『イエスマン』でも、その持ち味を十二分に発揮しています。

本作の主人公カールは、離婚を契機に人生の活路を見失い、以来、人付き合いをないがしろにしてきた「超ネガティブ人間」
そんな彼が、あるセミナーを経て「イエスマン」へと変わったことで、これまでとは全く真逆の「超ポジティブ人間」へと変貌を遂げていく。

そんな一人の人間の変遷を、ジム・キャリーが可笑しくも情感豊かに演じることで、カールというキャラクターを魅力あふれる存在へと昇華させることに成功しています。




見どころ2 よりよき日常の第一歩は自分自身を肯定すること

「何事にも”YES”と答えることによって、人生が好転していく」。字面にしてみると、それこそ怪しげな響きを伴いますが、実はこの作品、原作者ダニー・ウォレスによる「実話」なのです

もちろん、映画的な脚色も多分に含まれてはいるでしょうが、「少なくとも週に一度は、どんな頼みにも”YES”と答えるようにした」結果、「いろいろと奇妙なことが起こった」と言うことです。

そのすべては必ずしも良い方向に進むものではなかったし、時には金銭的な危機に陥ることもあったそうですが、反対にかけがえのない素晴らしい出来事もたくさんあったと言います。
それらの素晴らしい出来事のいくつかは、作品中で確認することができます。

日本人はその国民性も相まって、はっきりと「YES」「NO」を言い切ることができない人が多くいます。
その理由の一端には、「自分に自信が持てないから」といった心理も影響していることでしょう。

「YES」は他者との関係性の構築のきっかけにもなり得ますが、何より自分自身に「YES」と言ってあげることで、毎日の生活にたとえわずかではあったとしても、よい変化を感じられるかもしれませんね。

『LIFE!』

【あらすじ】
人気雑誌『LIFE』編集部、その中のネガフィルム管理の仕事をしているウォルター(ベン・スティラー)は、仕事へ精を出すかたわら、自らの人生にどこか物足りなさを感じてもいた。
そんなある日、『LIFE』の廃刊が決まり、最終号の撮影フィルムを確認していたウォルターは、フィルムの中から一枚だけ、写真が消えていることを発見した。
撮影者であるフォト・ジャーナリスト、ショーン(ショーン・ペン)は、世界中を駆け回る冒険家だった。彼に会うべくウォルターはオフィスを飛び出し、冒険に出る。




見どころ1「ありふれた日常」を離れる主人公の冒険を追体験

LIFE
参照元:amazon

自分が思い描いたままの理想の人生を送っている人間などほとんどいません。むしろ誰もがどこか満ち足りない思いを抱えつつも、それでも日々を送っていることでしょう。

そういった意味で、主人公ウォルターは、我々の誰もが感情移入できる普遍的なキャラクターとして据えられています

また、ウォルターの癖として「空想」のシーンが頻繁に登場します。
その内容は爆発間近のビルからスーパーヒーローのように人々を救出する奇想天外なものから、職場で思いを寄せる女性への恋が成就する現実に即した願望まで、実に様々です。

しかし物語中盤まで、ウォルターは現実のアクションを起こすことなく「空想」の世界に耽るのみです。

そんな彼が冒険家ショーンを追って、文字通りの大冒険に繰り出すさまは、だからこそより一層のカタルシスを持って、心に迫って来るのです。

また本作は、純粋に「旅行映画」としての楽しみ方もできます。
グリーンランドからアイスランド、ヒマラヤと、画面いっぱいに広がる大自然は、日常を束の間離れ、わたしたちに癒しの一時を与えてくれるはずです。




見どころ2「理想」が「現実」へ侵食する瞬間

劇中にある『LIFE』社のスローガンは「世界を見よう。危険でも立ち向かおう。壁の裏側を覗こう。もっと近づこう。もっとお互いを知ろう。そして感じよう。それが人生の目的だから」というもの。
これはこのまま、この作品全体を包括するテーマと言ってもいいでしょう。

これまで空想世界でのみ自身の理想を投射し、現実世界での他社とのコミュニケートを避けてきたウォルターは、冒険を通じ自身の内面と向き合うことで、少しずつ世界の見方を変えていきます。

一方的に思いを寄せる女性とも、嫌味だと思っていた職場の上司とも、自身の人生に対しても、きちんと真正面から向き合うことで、その人や世界の違った一面を垣間見れるようになる。

この作品では大冒険を通じて行われましたが、この作品が伝えたいメッセージは「世界の捉え方を変えること」は、実は今この瞬間にでも、些細な一歩から始められることなのです

まとめ)人生の楽しみは、さまざまな場所にある。見つけるのは自分次第。

いかがったでしょうか。
本記事は「会社に行きたくない」気持ちそのものの根本的解決を狙ったものではありません。

むしろ、仕事以外にも楽しみや癒しの時間を見つけることで、ふいに訪れる憂鬱ともうまく折り合いをつけながら生きていくことができる、ということが本記事で伝えたかったメッセージになります。

管理職・マネージャーの皆様が、少しでも日々に楽しみや癒しを見出し、今後も活躍されることを願っています。

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