私の管理職体験談:コミュニケーションを「自然」に取る、ということ。
[最終更新日]2023/10/18
生まれは広島で、今もずっと広島。
現在は観光業の会社で、外国人観光客をターゲットに宮島・平和公園・錦帯橋などの観光地の観光案内、それから通訳の派遣依頼の仕事を行っています。
家族は両親と弟がいます。私も弟も実家暮らしです。
私はかなりのインドア派で、休日は基本的には家でネットサーフィンをして過ごしており、滅多に外に出ません。
そして最近ハマっているのは、Googleストリートビュー機能を使って、近所や遠く離れた場所を「散歩」すること。
──ということを人に話すと、若干ヒかれたりします笑。
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ゆうちゃんさん(女性 30歳)
- 職業
- 観光業
- 職種
- 企画・事務
- 年収
- 300万円
- 従業員規模
- 20人(うち部下5人)
- 地域
- 広島県
Index
目次
観光産業の分野で、働きたい。
元々は、地方公務員として働いていました。
大学を卒業してから14年ほどは役所勤務で、税制や法制、観光産業や福祉の分野を経験しました。
その後、「観光産業って、面白そう」という想いから、現在の会社に転職しました。
海外のお客様からの「サンキュー」の笑顔を見るたびにやりがいを感じ、「この業界に入ってよかった」と思える自分がいます。
私が最近仕事で大切にしていることは、「良好な人間関係を築くこと」です。
だって、仕事ってただでさえ大変ですよね。ストレスや困難は必ず付いて回る。だから、それ以外の部分でできるだけ負担を感じたくないし、一緒に働く人にも感じてほしくない。
そのための雰囲気づくりが、とても大切だと思っています。
一方で苦労しているのは、まさにそのコミュニケーション笑。
私は特段コミュ力が高い訳でもなく、どちらかというと不器用な方です。
それから、語学の習得ですね。
業務上、英語を母国語とする人と電話やメールでやり取りをすることが多いのですが、言いたいことが英語でパッと出てきません。
ただ、これは経験あるのみなのでしょう。引き続き頑張るしかないと思っています。
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転職後の入社1日目に、管理職に就任。
- 上司
-
「課長職として、活動してもらおうと思う」
入社一日目に、上司からそう言われました。
私の方では「まずは下っ端から」と思っていたので、大変びっくりしました。
これまで公務員で10年以上働いて、環境産業にも関わってきたことを買われたのだと思います。
ですが、私は管理職の立場は未経験でしたし、そもそも業務内容は全然違うものでした。
更に私を震えさせたのが、
- 職員
-
「すごく仕事のできる管理職が、やってきた」
という職員たちの前評判でした。
そう、その「仕事のできる管理職」とは、私のことだったのです。
どこでどうなって、そんな噂が広まったのか…。
入社1日目から、驚きとプレッシャー、そしてストレスのオンパレードでした。
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皆が求めている管理職像とは?
管理職としての業務が、本格的にスタートしました。
ですが、私は管理職とはどういうものなのかすら、よく分かっていませんでした。
そこで、まずは「皆が求める管理職像」について考えようと閃きました。
熟考を重ねた末、「やはり相手(部下・同僚)のことを良く理解していることだろう」と結論を出し、さっそく行動に移しました。
最初に、会社の人がどんな人なのかを把握しようとしました。
名前と顔を一致させることはもちろん、それぞれの語学レベルや、業務内容、現在関わっている案件はなにか。
それから、プライベートのことについても。
子育て中だとか介護中だとか、もうすぐ結婚だとか、どんなこだわりや価値観があって、どこに配慮したコミュニケーションが必要なのか。
そうして情報収集をいそしんだ結果、どうなったか。
ある日、私は上司に会議室に呼ばれて、
- 上司
-
「何人かの職員が、君がいろんなことを根掘り葉掘り聴いてくるのを不安がっているんだが」
──と、言われました。
私のコミュニケーションには、「自然さ」がなかった。
上司からの指摘を受けて(それはとてもショックでした)、なぜこんなことになってしまったのかを考えました。
そうすると、「確かに、あれはまずかったかもしれない…」という反省点がいくつも出てきました。
まず、休憩時間の雑談に「自分も入らないと!」という焦りから無理に話の輪に入ろうとしていたこと。もしかしたら、その人たちだけで話したかった話題だったかもしれませんが、そんなことを一切考えられなかったです。
それから、「相手のことをきちんと知ろう」という気持ちが先走って「質問攻め」をしてしまっていたこと。
「今なんの業務しているの?」から、「エンタメ系だと、何が好き?〇〇とかは?」まで、とにかく質問ばかりしていました。
相手を自分に置き換えて考えると、あまり楽しい話題ではなかったと思います。
そう、私のコミュニケーションには「自然さ」がなかった。
そのために、ぎこちないコミュニケーションばかりになってしまい、相手も私もお互いに、なんだかの居心地の悪さを感じてしまっていたのでしょう。
私のコミュニケーションは、相手をちゃんと見ているか。
心理学者の加藤諦三さんの言葉に、以下のようなものがあります。
コミュニケーションできない人は何よりも相手を見ていない。相手が「こういう人間だ」という解釈をしない。自分の心の葛藤に気をとらわれていて、相手がどういう人だかということに気がまわらない。
まさに、私のことですね笑。
管理職として入社して1年が経とうとしています。
あれ以来「なるようになれ」と考え、なんとかここまで乗り切ってきました。
月日の流れとともに、私の肩に力が入った状態が緩和されて、それで段々と自然なコミュニケーションが取れるようになったのか、またお互いに相手を知る機会を積み上げてこれたからか、当初の悲惨な関係性からは、大分改善できたと思います。
◇ ◇ ◇
管理職・マネージャー業務で大切なものは、やはり「コミュニケーション力」でしょう。
ただ、その際は一方的なコミュニケーションであってはいけない。
双方向型で、特に部下から管理職への「話しかけやすさ」が大切だと思います。
そのためには、役職の垣根を感じさせない雰囲気づくりと人柄づくりが大切になってくると思います。
難しそうな顔をしていたり、話しかけるなオーラを取り除き、良いことも悪いこともいつでもタイムリーに話ができる、そんな風通しの良さを相手に感じさせること。
──正直、とても苦手です、そういうの笑。
でも、苦手なのはきっと、私がこれまでの人生でそういう働きかけをしてこなかったらでしょう。
語学と一緒で、経験を積むことによって、それがだんだん「自然」と出せるようになる。
そのために、これからも毎日努力を続けていこうと思います。